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二章第一話 王城にて


「王城、やっぱでけー!」


香、リリス、ブラウン、モネ、ファエルは王城に着いた。香の身長の二倍ほどある大きな門。今まで見たことのないくらい大きい城。大雨でも認識できるレベルの存在感。正直かなり驚いている。


「お待ちしておりました。モネ様御一行ですね。ええっと、そこの二人は?」


門から騎士が出てきた。そして香とファエルを指してそう言った。モネがすぐに説明を始める。


「そこの黒髪の方が例の守仁・香さ。そしてもう一人がその友人のファエルさん。」


「ああ、貴方様が。王女様がお待ちです。すぐに中に。何かあった際は我ら騎士団を頼ってください。」


「了解」


長い廊下を歩き豪華なドアが見えた。宝石が嵌め込まれ、ドア自体がプラチナのようなもので出来ている。


「こういうこと言うと失礼かもしれねえんだがよお、ドアにこんな費用かける必要あるか?あーし達が歩いてきた廊下もキラキラしてて目に悪いレベルだったけど、このドアだけ異様に豪華だよなあ。盗まれねえか心配だぜ」


「これでも王城なので警備はしっかりしているはずですよ。多分」


「これでもって、中々にリリスも肝が据わってらあ」


「それでも、ドアに宝石を嵌め込むのは最早盗まれたいとしか…」


「そうはなんねえだろ!?」


ブラウンとリリスがバカみたいな会話をしている。するとモネが手を叩き注意を向けた。


「今からは王女に会うんだ。王国のトップオブトップだから失礼のないようにしな。僕の評判が下がる」


「注意するとこそこじゃあないんじゃあないか…?」


ドアを開ける。部屋は、一面中金、金、金。すごく目に悪い。そそて中心の大きな椅子に足を組んで座っているのが、香たちを呼んだ王女だ。王女はこちらを見るとすぐに満足げな表情になり椅子を立ちこちらに来た。


「貴方たちが犯罪者3人をぶっ潰して犯罪組織を晒しあげたパーティね!待っていたわ!」


ぶっ潰すやら晒しあげるやら言葉が物騒だが、香たちはこの少女が王女なのだと完全に理解した。そしてすぐに王女は語りはじめた。


「私の名はミカエル・アポリオン・グレイトフル!アポリオン王国の王女…なんて大層な肩書きはどうでも良いの。」


ミカエルが香を見る。ミカエルの笑顔が強くなる。香はなんか変な気分になっている。


「貴女が香ね!無敵の犯罪者を単独で魔法を扱わない舐めプをしながら勝ったって本当なの!?私、実はそういう偉業?を成し遂げた凄腕を集めて王城でパーティしたいのよー!!今、色んな人を誘っているわ!それが本当なら是非貴女も誘わせて欲しいの!!」


「確かに無敵の能力を持つ犯罪者を爆殺したけど、舐めプって言われるとなんか悲しくなるわね…。中々に頭使ったもの。」


「舐めプではない。と。ならもっと良いわ!舐めプと聞いてたからクソ野郎と思っていたの。でも肩書きから誘わないのは嫌だからっとか考えていたけど、実績も本当で舐めプクソ野郎じゃあないなら無問題だわ!是非王城パーティにきて欲しいわ!!」


香はその王城パーティに行くか悩んでいた。あまり王城と行き来しすぎると、ファエルの裏切りにも支障が出るからである。


「ええっと、そのパーティってのは誰が来るの?」


「必ず来るのはー!ベリちゃんだね〜。その感じだと知らない?王国最強の魔法使い、ベリアル・フロート」


「そんなパーティ常連なの?」


「そーだよー!呼んでら絶対にきてくれるもん!」


「王国最強ってそんなにフリーな感じなんだ…」


王国最強。この強者だらけの中で最強と言われるのならとんでもない奴なのだろう。そう思っていた矢先に案外フレンドリーそうで安心した香がいた。

突然、大きな風の揺らぎを感じた。香は生物使いのような見えなくなる能力者を探すために風を流して感知できるようにしていた。だからこそファエルはとんでもなく危険に思えたのだが。


「今、この王城の中で走っている人がいるわ。騎士団、あるいは侵入者。」


「香さん。本当ですか?侵入者だった場合、私達では対象しきれないレベルですよ。」


リリスが感じていたのは圧倒的な魔力。香が霞むレベルの濃いパワー。そんなものを探知していたのだ。

ドアがすっと開く。フードで身を隠した人が走ってこちらに向かってきた。


「ブラウン!あれをやるわ!」


「おう!あーしの力!ブチかますぜ!!」


奴に磁力を作りハンマーは引っ張られる。ブラウンはハンマーと一緒に奴を捉えてブチかまそうとした時、ミカエルは言った。


「ベリちゃんじゃーん!急に来てどうしたの?」


「なんだって!?」


ブラウンがハンマーを制御しようとしたとき、ベリアルから斬撃が飛んできて、勢いが相殺された。


「助かったぜ。あーしと香じゃ中断できないからな」


「問題無い。その速度なら回避が間に合うし。相殺できてよかった。このアルにかかればこれくらいなら余裕。自己紹介が遅れた。私、ベリアル。ベリアル・フロート。あだ名はベリちゃん。もう一回言う。あだ名はベリちゃん」


「あだ名そんな強調するか?普通…。」

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