二章第十一話 賑やかな静寂
「これで、一件落着ね。ホント、魔法メタみたいな能力の奴だったわ」
「その能力の隙を突いて対抗するアイデアを思いつくのもなかなかだと思うけどね。僕がタラソフォビアならば君を完全に殺していただろうさ。そんな奴相手にしたくないし」
「怖い事言うわね。私だって絶対にアンタの敵になりたくないわ」
香は王城に戻った後モネと話していた。すると門からミカエルとベリアルが出てきた。そしてこちらを見るとミカエルは喜びながらこちらに走ってきて、ベリアルは真顔でワープしてきた。香はワープに驚いている。
「え?え?何そのワープ」
「概念魔法の一つ。プレースレシオ。便利だから覚えておいたら。それはそれとして、ナイスファイト。良く勝った。褒める」
「ありがとう。色々聞きたいこともあるけど、まずは、オーパーツって何なの?機械を神に昇華させるってことしか知らないのだけど。」
香はポケットから奪ったオーパーツを取り出した。ミカエルはそれを受け取った。
「オーパーツっていうのは、確か〜。ええっと、思い出した!魔王の遺物の一つね!魔王が作った最終兵器の一つに組み込まれていたのよ!それで試しに私用のマシンガンに組み込んでみたらなんでも発射できるようになったの!本当すごかったのよ!近所迷惑になってクソ怒られたの!」
「魔王…の方を気にしたいところだけど後半の衝撃が強すぎてなんともいえないわね。ベリちゃん、いつもこんな感じなの?」
「うん。残念なことに。」
「残念なことっ!?王女だから当然!」
「ミカエル、まずは王女って言葉を辞書で調べて。そして常識という言葉も調べた方がいい。」
香は頭で魔王というものは何なのか考え始める。この犯罪組織と魔王は何か関係があるのではないか、と。
「私は魔王について調べようと思うわ。あと後でプレースレシオについて教えてね。」
「それじゃあ僕達はギルドに行くよ。さようなら。」
「ばいばーい!」
「ん。また今度。」
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香は道中、ファエルと会った。香はモネを先に行かせて、ファエルと話をはじめた。
「タラソフォビアは倒したわ。これで裏切りの良き一歩を進んだわね。」
「え、そうねぇ。良かった、わぁ。生きてたことも良かったしぃ、これで一件落着ねぇ、そうよ、一件落着よぉ」
雰囲気が気まずい。香は今すぐ逃げたいくらいには面倒事になったことを感じた。
「ファエルは別に気にすることは無いわ。私が犯罪組織を潰すのに協力してやるって言ったでしょ。利用できるからじゃあなく、友人のために。」
「そうねぇ。友人。いい響きだわぁ。何故か香なら犯罪組織を簡単に潰して来そうで怖いわぁ。」
「一人で解決できたなら楽だったんだけどな。一人じゃあアレは無理だわ。だから、改めてこちらから。犯罪組織を潰すのに協力してほしい」
ファエルはそれを聞くと少しだけ目線が下に落ちて、すぐに笑顔を作ってこちらを向いた。
「勿論よぉ。お互い、頑張りましょうねぇ…。一人でタラソフォビアを倒せるんだから、あんな組織なんとかできるでしょうしぃ」
「おい、何か勘違いしてないか?私はアンタがいなきゃタラソフォビアに手も足も出なかったつうの!」
「気を使わなくていいのよぉ。今日は用事があるから、先に帰らせていただくわぁ。さようなら」
ファエルは世界を尖らせて何処かに行った。香が呼び止める暇なんてなかった。
「オイ待てよ!…クソ。追っても無駄か。ギルドに行かないとだったわ。本当、後味悪いわ」
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ギルドに着くと、リリスとブラウンがいた。
「一体何してたんですか!ロボット騒動があった中、何処をほっつき歩いていたんですか!?」
香が説明しようとするとモネが前に出て言った。
「僕たちは主犯を倒しに行ってたんだ。なんとか香が倒したよ」
「確かにすごい怪我だけどよ、どんな奴だったんだ?あーしも一発殴りたかったんだが」
「魔法を一切使わせなくして尚且つ本人はサイボーグとかいうクソっぷりな弱い者イジメを極めた能力してる奴だぜ。私でも一度負けたわ」
「お疲れ様です。香さんにようやく天罰がくだったということで」
「何の!?」
「生物使いのとき死体処理から逃げようとしたことです」
「罪に対する罰が重たいッ!!しかも未遂だし!!」
「それに対して私は偉かったので大丈夫でしたね」
「悲しいことに本来なら…いいえ、これは私も詳しいことは知らないからなんとも言えないし、言いたくもないわね」
香はパーティメンバーと軽く会話をしたあと、ギルドのテーブルに座っている勇者にしては明るい少女。ナチュアの方に行った。
「魔王との戦いについて、いや。ナチュアがこの世界に来てからのことを色々教えて欲しいわ」
「勿論!香も後で教えてよ!この世界に来てからのこと」
「ええ、勿論だわ」




