第37話 「祝賀会という名の公開処刑(私が)」
結論から言おう。
私は「自然治癒体質」ということになった。
なった、というか。
そういうことにされた。
学園側も王宮側も、どう説明していいか分からなかったらしい。
「極度の魔力活性による肉体再生現象」
という、なんかそれっぽい言葉で片付けられた。
なお、私は光属性しか使えない設定のままである。
……うん。便利だね、その設定。
そして。
今回の最大の功労者。
ユリアン。
魔族を討ち滅ぼした聖属性の大魔法。
あれは、誰の目にも明らかだった。
というわけで――
ユリアンは、英雄になった。
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学園主催の祝う会。
「セイラ様とユリアン様の健闘を称えて」
という建前。
しかし実態は。
ユリアンを囲む貴族子弟の輪。
「さすが聖女様!」
「光の奇跡を見ました!」
「ぜひ今度お茶をご一緒に!」
きらきら。
きらきら。
私は?
壁。
完全に壁。
(あー……これ知ってる)
前世でもあった。
グループの中で一人余る現象。
TS転生しても回避不可。
私は端のテーブルでジュースを飲む。
もぐもぐ。
美味しい。
そこへ。
聞き覚えのある、鼻につく声。
「おやおや? 無能光属性様ではありませんか」
プーチンチン。
その取り巻き。
彼らは、なぜか、あの日欠席していた。
魔族戦は見ていない。
知っているのは。
「セイラがボロボロになった」
「ユリアンが魔族を倒した」
そこまで。
「いやぁ、エクストラヒールは凄いですなぁ」
「片腕が生えるとは」
くすくす笑う。
「命拾いしましたね? 無能でも運はあるようで」
私はジュースを一口。
「そうだね」
終了。
拍子抜けした顔。
「……は?」
「ユリアン、凄かったよね」
それだけ言って、視線を逸らす。
相手にする価値もない。
プーチンチンの顔が引きつる。
だが、ここは祝賀会。
騒ぎは起こせない。
「ふん……いずれ化けの皮は剥がれる」
そう言い残し、去っていった。
(皮、剥がれたら困るな。物理的に)




