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DUETTE  作者: 豊島藍
2/6

二年後の春

あいつがいなくなってから、二度目の春が来た…

私はもう連弾なんてしない。

 季節は春…



 コンサートの後の楽屋にふっと桜の香りが漂う。

 彩音がいなくなってから二度目の春

 私は高校二年生になった。


 一人で過ごす楽屋にはだいぶなれた。

 一人で弾くピアノだって

 一人でたつステージだって


 なれてきたはずなんだ…



 

******


 私と彩音が出会ったのは小学2年の春

 あの日も、桜のいいにおいがしてたっけ。


 彩音がたまたま私の家の近所にひっこしてきて

 転校してきた次の日に、彩音の家からピアノが聞こえたの。


 私、ピアノやってる友達なんて全然いなかったから

 すぐに仲良くなろうと思ってね


 私が小学二年生ながらめっちゃくちゃアピールして友達になれたわけ。

 

 同じピアノ教室にかよって、

 そしたら先生が連弾を勧めてくれて、それが私たちのピアノの始まりだなあ


 小学3年生の頃だった



 でもね!彩音ったらピアノヘッタクソなの!!

 ほっそい手でヘロヘロの音しかでなくて

 指使いもできてないし…

 

 私との差が歴然で、、

 私は高い方。彩音は低い方。


 あれ、

 彩音って

 ピアノ下手だったよね…?


 いつから私に追いつけるようになったんだろう


******



 「奏?かーなーで??」


 はっと我にかえる

 母の声だ

 前にもこんなふうにぼーっとしてる時彩音に注意されちゃったっけ。


 「奏?今日の演奏もバッチリだったわ。

  あなたかえって連弾やめた方がよかったんじゃない?

  ほら、彩音ちゃんあなたよりピアノ上手じゃなかったし…」


 「そうだね…」



 そう、そうだよ

 あんなに息はぴったりでも、私の方が技術も高くて音色も綺麗だったし


 そうだよね

 連弾やめてかえってよかったんだよ


 あんな裏切り者と一緒に弾いたっていい音色なんて生まれないし。



 

 もう連弾なんてしない。

 私は一人でステージにたつ。


 


 

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