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幼馴染がいろいろおかしい 【ファンタジックラブコメ】全編完結  作者: てんまる99
えくすとらラプソディ:番外編のお話。短いのでお手軽に読めます

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えくすとら 藍染Days

今回の番外編は藍染です。

春香、ではなくて藍染です。

色々有った3泊4日の海水浴も終わり、遂に帰宅日。

夏休みを満喫した俺達は、七海以外はそこそこ日焼けしている。

聞き慣れた波音とも今日でお別れだ。


荷物を持ち、ホテルのロビーで出発を待っていると、スマホで誰かと通話していた藍染が、俺に耳打ちした。


「あのさ、帰り道に一人同乗者が増えてもイイかな?」

「俺は構わないけど⋯何故に俺に?」

「お父さんがりっくんに会いたがってるんだよね」


聞き間違い?

お父さん、と聞こえた様な?


「え?」

「お父さん」

「それって、もしかして藍染の?」

「そりゃそうだよ! 何言ってるのりっくん」

藍染は吹き出した。


いや、俺は“藍染財閥”会長の、と聞きたかったんだが⋯まぁ結果は同じだな。


藍染に結婚を申し込んだ以上、いつかは来る日だとは思っていた。

思ってはいたが⋯。


「ちゃんと家に伺って挨拶するつもりだったんだけど、良いのかな」

「丁度仕事でこっちに来てるんだって。お父さんが言い出した事だから、気にしないで」

「それなら、勿論大丈夫」

「良かった。お父さん、りっくんに会いたがってたから」

「え、それって?」

「んー、何というか⋯会えばわかるよ」

藍染はちょっとイタズラっぽい笑いを浮かべた。


ふ、不安だ⋯。



そして空港の待合室。

藍染は専用のVIPルームを持っている。

そこで俺は遂に藍染の父親と対面した。


「おお、君が律斗君だね! 」

現れた藍染の父親はスーツをバリッと着こなし、大股で颯爽と俺の前に来た。


そして俺の顔を見て、

「ほ、本物だっ! ありがたい!」

と、声を上げた。


「え、えと?」

突然の事にどう反応してよいか戸惑う。


「し、失礼。 つい興奮してしまい」

藍染の父親はそう言って襟元を正した。


「は、始めまして。須藤律斗です」

「初めて? いや、初めてでは無いよ?」


言われて改めて藍染父の顔を見る。

確かにどこかで見た⋯あれ?


「あ、確かに。昔に病院で何度かお会いしました」

この病院と言うのは、子供の頃に俺が骨折して入院していた時の事だ。


「む、昔⋯まぁ若い君達には10年前なんて昔か。覚えていてくれて嬉しいよ。春香の父の剛州ごうしゅうだ」

剛州さんは握手をしながら言った。



「早速で申し訳ないが、一つ頼んで良いかな?」

「はい?」

「一緒に写真良いかな? 妻に自慢したくて」

「構いませんけど??」

イマイチ意図が分からず戸惑う。


「妻も私もリツトの大大大ファンなんだ。発表会での演武は何度も見直してて。それで⋯いや、ゴホン」


剛州さん、最後に咳払いして体裁を整えて無いか?


「“ファンタズム・ワールド”ご存知なんですか?」

「そりゃ、ウチの企業がタイアップしてるゲームだからね。 勿論知っているさ。それに⋯」

「それに?」


剛州さんは俺の耳元に顔を寄せ、

「春香には内緒だが、最近、私も始めたんだ⋯」

そう耳打ちした。


「えっ?」

まさか、財閥の会長自ら?


「まだまだレベル上げの途中だがね。IDを教えるから、今度、チーム戦でも⋯」

「えっ、そ、それはもちろん⋯」


そこへ藍染が様子を見に来た。

「お父さん、りっくん、挨拶は終わった?」

「あ、ああ、もちろんだよ」


答えながら、剛州さんは俺にだけ分かるように、ウィンクをして見せた。

先の話は内緒にしておこうと言う合図だろう。

な、なかなかフレンドリーな父親だな。



剛州さんは俺達2人に向き直った。

「私は、律斗君には本当に感謝しているんだ。君と会ってから春香が明るくなったし、治療にも前向きに成ってくれた。命の恩人とさえ思っているよ」

「そ、それは大げさです⋯」

「それで、どうだろう。卒業したらその場で式を挙げると言うのは⋯」


「そ、その場って、学校で?!」

「お父さん?」

とんでもない提案に俺と藍染が同時に声を上げた。


「だ、駄目かな⋯私としては早く孫の顔も見たいんだが」

「えっ、それは⋯」

俺は戸惑った。

藍染は治療に使った薬の影響で子供が⋯。



その様子を見て、剛州さんが藍染に尋ねる。

「なんだ、まだ言ってなかったのか?」

「だって、言うチャンスが無かったから⋯」

そう言うと藍染は俺のそばに来て、恥ずかしそうに俺の顔を見た。


「⋯産めるって」

そう言うと胸に顔を埋めた。

「えと?」

「先生も奇跡だって⋯」

「それじゃ」


俺は藍染と剛州さんを交互に見た。

言葉の意味は分かる。

でも確証が欲しい。

それは本当に大切な事だから。


「これも、律斗君が早めの治療を勧めてくれたおかげだ」

剛州さんはそう言って、俺の肩をポンポンと叩いた。


「良かった⋯良かった」

思わず藍染を強く抱きしめた。


ずっと気になっていた。

藍染を助けるためとは言え、リスクのある治療を頼んだ事に。

これで良かったのかと、何度も自問した。


「も、もう、りっくん、苦しいよ⋯でも、ありがと」

藍染も俺を抱きしめた。


そして顔を上げると、

「やっぱり学校で式、挙げちゃおうか?!」

そう言って笑った。


作者のやる気は イイね や 感想 で出来てます(笑)

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ぜひぜひ御意見、お聞かせ下さいませ。

気に入った部分だけでは無く、ここが“読みにくかった”“分かりにくかった”も、とても参考に成ります。

感想書いて下さる人には本当に感謝です。


また、連載形式で数日ごとアップしますので、読み逃し無いようお気に入り登録も宜しくです。


他にも小説家になろうに色々作品アップしてますので、良かったら見てみて下さい。

ファンタジーからSFまで色々揃えてます。


ちょっと不思議なラブコメ「幼馴染がいろいろおかしい」

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