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幼馴染がいろいろおかしい 【ファンタジックラブコメ】全編完結  作者: てんまる99
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病院風呂もいろいろおかしい

藍染と結婚の約束をし、自殺を食い止めた主人公。

そこへセブンが現れる。

「良かったね、須藤律斗」

突然、病室のドアの方からから声がした。


立っていたのは小柄な銀髪の少女‥セブンだった。

まだ眠いのか、度々目を擦っている。


それはある意味、朝の光景には似合った姿だった。

ここが病室で彼女がワイシャツを羽織っただけの姿で無ければ‥。


「褒美が近づいて嬉しい」

彼女は少し微笑んだ。

前回会った時よりずっと自然な笑顔だった。


「え、誰?」

藍染はかなり驚いている。

当然だ。

昨晩、藤原さんには説明したが、藍染はセブンと初対面だ。


と、セブンはトタトタと俺の所に歩み寄って来る。

「ん?」

「また‥ちょうだい」

そう言って俺の肩に手を回し、首筋に舌を這わす。


ペチョペチョと湿った音が病室に響く。

「美味し‥」

セブンはそう言って、うっとりした表情で俺を見た。


「うっく‥ま、待てって、ここじゃ‥」

俺は膝をついた。

セブンに力を吸い取られているためか、膝に力がはいらない。


「り、りっくん?」

藍染が困惑の声をあげる。


「昨日は良くてなぜ‥今日はダメ?」

セブンは俺の耳に甘えるように囁いた。

その言葉に頭がクラクラしてセブンの言いなりに成りそうになる。

マズい、これセブンの能力‥‥?


「それはやり直す‥約束だろ」

俺は必死に抵抗する。

が、セブンは意に介さない。

「もっと必要だから‥」

そう言って俺の耳たぶを吸う。


「ちょっ、プロポーズ5分後に浮気?!」

藍染が呆れ気味に言った。

「ち、違っ」

駄目だ、力が入らない。

このままじゃ‥。


「ふ、藤原さん頼む、セブンを‥」

必死に藤原さんに声をかけた。


「はっ! すみません、あまりの展開に‥」

それまで硬直していた藤原さんは、慌ててセブンを抱き上げる。


「あう‥」

セブンは子犬の様に素直に捕まった。


「セブンさん、お兄様に会えて嬉しいのは分かりますが‥時と場合をわきまえて下さい」

「わきまえれば‥いいの?」

「まぁ、兄妹ですし‥多少でしたら」

藤原さんは冷静に答える。



「え、妹‥なの?」

その言葉を聞いた藍染の表情が少し緩んだ。

「まぁ、異母兄妹‥みたいな?」

戸惑いながらもそう答えた。


「そ、そうなんだ‥そう言えば何となく似て‥いや、やっぱり駄目だよぉ」

藍染はやはり納得できないらしい。


セブンが離れた事でようやく自由になった俺は、藍染を見つめて語った。


「実は‥セブンには予知能力が有って、これはそのために必要な事なんだ」

自分で言っていてもまるで嘘みたいだが、本当だから仕方ない。


「もう、りっくん、いくらなんでもそんな嘘は‥」

信じられない、と言いかけた藍染を見てセブンは答えた。


「嘘じゃない。あと5秒後に美月から電話が来る‥5‥4」

「ま、まさかぁ」

藍染の声は少し震えていた。


「2‥1」


『ヴーヴーヴー』

俺のポケットの中でスマホが着信のバイブレーションをする。

慌ててポケットからスマホを取り出した。


『あ兄ぃ、ちょっと相談が‥』

通話相手は美月だった。


俺からすれば当然の話だが‥藍染達は息を呑み、硬直していた。


「帰ってから相談する、と言って」

セブンは俺に指示をする。

「分かった」

俺はその通りに返信して電話を切った。


「それじゃ、もう少し力を貰うよ、律斗」

セブンはそう言って、赤い舌で唇を舐めた。



それから1時間後。

俺とセブン、藍染、藤原さんは全員で病院の風呂に入っていた。


藍染家御用達あいぞめけごようたしの病院の浴室は広くて豪華だ。

全員が湯船に浸かるだけの大きさがあった。

ちゃんとシャンプーやボディソープも備え付け。

ほぼ旅館の浴室と相違ない。


もちろん女性陣はバスタオルを、俺は腰タオルを着用している。

それでも、お湯を含んだタオルは彼女達の体に密着し、しなやかなラインを浮かび上がらせていた。

湯気に微かに霞む姿が逆に妄想を刺激してくる。


「りっくんもこっちに来なよー」

体を洗いながら藍染が声をかける。


「いや、俺はここでいい」

「そこ、狭くない?」

「今日のラッキープレイスは狭い所なんだ」


俺はできるだけ壁を向いて、彼女達の姿を見ないようにしていた。

それでも、お湯の流れる音や風呂桶の音だけで理性が沸騰しそうだ‥。



事の起こりは30分ほど前、藍染がセブンの髪が汚れている事に気が付いたからだ。

それはそうだろう。

セブンは本当に海から上がってきたままなのだから。


当初は俺がセブンの髪を洗う話だった。

しかし藍染が俺とセブン2人だけの入浴に反対した。

そして藍染が入るなら藤原さんもと、結局全員で入浴する事に成った。


女性だけで入れば、と言ったらそれはセブンが嫌がった。


「はい、セブンちゃん、お湯、かけますよ〜」

『ざぱーーー』

「わぷー」

「シャンプーしますから、目を閉じて下さい」

『ワシャワシャ』

「にゃうにゃう」


結局、セブンの世話はほとんど藤原さんが焼いている。

セブンも藤原さんには素直に洗われていた。


‥俺、居なくても良くないか?


状況だけ聞けば、ハーレム展開かも知れないが‥実際は豪華な食事を前にお預けされているのと同じ。

これでは拷問に等しかった。


「りっくん、てば! こっちで一緒に入ろ!」

体を洗い終わった藍染が腕を引っ張る。

「ま、待て、俺はここで‥」


思わず藍染の手を振り払おうと腕に力を込めた。


「あ、きやっ」


『ベタン!』

濡れた床で滑った藍染は姿勢を崩し、尻餅をついた。

「ご、ごめん‥」

慌てて助けようとした俺の目前で、藍染のバスタオルがハラリ、と解けて床に落ちた‥。


残ったのは一糸纏わぬ藍染の姿。

微かに上気して桜色に染まった体には、シミ一つ無い‥。


「キャッ」

藍染は思わず声を上げながら腕で胸を隠し、身体をひねった。

逆にそれがしなやかな体のラインを強調する。


「いやぁん」

「ご、ゴメンっ!」

慌てて視線を逸らす。

「あーん、もうお嫁に行けな‥行け‥行ったんだった」

途中で急に藍染の声のトーンが変わる。


なぬ?

「そいや、もう結婚したようなものだったね」

「え?」

発言に振り向く間もなく、藍染は抱きついて来た。

その体は柔らかく、温かい。


いや、全裸ハグはさすがにマズい‥。


「あ、藍染っ?」

「良いでしょ、もう」

「いや、駄目だろ‥まだ卒業までは‥」

「だってここにいるの、皆、家族だし?」


言われてはっと気が付いた。

そうか、藍染と結婚したら藤原さんは姉になる。

暫定的妹のセブンも含め、ここに居るのは全員家族になるのか。

‥結婚って不思議だ。

今までは他人だった人達が、家族に‥。


「はい、春香お嬢様、そこまでです」

藤原さんが藍染を引き離した。

「うきゃん」

藍染は奇妙な鳴き声と共に離れた。


「ふ、藤原‥もう少し‥」

藍染は懇願する。

「駄目です、3秒ルールです」

藤原さんはきっぱりと言った。

‥俺はお弁当らしい。


「だって、セブンちゃんも‥」

「セブンちゃんは‥‥例外です」


とことんセブンに甘い藤原さんだった。


作者のやる気は イイね や 感想 で出来てます(笑)

ぜひぜひ御意見、お聞かせ下さいませ。

気に入った部分だけでは無く、ここが“読みにくかった”“分かりにくかった”も、とても参考に成ります。

感想書いて下さる人には本当に感謝です。


もちろん評価とか貰えたら大感謝‥いや、望みすぎは良くないですね、反省。


また、連載形式で数日ごとアップしますので、読み逃し無いようお気に入り登録も宜しくです。


他にも小説家になろうに色々作品アップしてますので、良かったら見てみて下さい。

ファンタジーからSFまで色々揃えてます。


ちょっと不思議なラブコメ「幼馴染がいろいろおかしい」

https://ncode.syosetu.com/n2628lw/


ミステリー探偵物語「ファインド・アイズ」

https://ncode.syosetu.com/n3869lm/


ファンタジーラブコメ「ウチの弟が弟じゃない」

https://ncode.syosetu.com/n4758lk/


SF未来アイドル「えれくとろんあーく」

https://ncode.syosetu.com/n6524ld/


ファンタジーバトル「冥界送人」

https://ncode.syosetu.com/n1995lg/

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