何だっけ?ほら、アレよ!
「何々??ネコの次はイヌ?」
「やだぁ、可愛い!頭同士喧嘩しちゃってるじゃないのォ!」
「ネコじゃないの、カーバンクル、よ!こっちはケルベロス!あんたたち、覚えなさいな」
おばあちゃんズが現れ、ケルベロスを見てきゃっきゃと騒いでいた。ケルベロスは大興奮して尻尾の振れる速度がいつもの倍だ。
「ねーえ、なんか病気を治してくれる魔物、いなかったっけ?」
「いたいた!何だっけ、ホラ、アレよ!」
「あーあの……アレよね、羽が生えてる」
「あんたたち!ボケるにはまだ早いわよ!」
「……よく分からないが、治癒能力を持つ魔物がいるんだな」
ティアさんが呟く。オルレアさんがはっとなってティアさんを見た。
「最初に言っておく。期待はするな」
「おいティアの野郎!そんな言い方
「見つかるかも、捕まえられるかも、本当に効果があるかも、何一つ確かなものはない。………努力は、する」
ティアさんがじっとオルレアさんを見つめた。
そして秒でそらした。
「……分かった!あたしも情報集める!何たって、『全通』した女よ、あたし!?舐めんなよ!」
「まあ、お嬢ちゃん、いい女だねぇ」
「青春じゃない!?青春始まっちゃってるんじゃない!?」
おばあちゃんたちの冷やかしに、ティアさんはそっぽを向いてしまった。
「さあ、カバちゃんを自慢しに行くわよ〜〜!!」
「あたし、羽が生えた魔物片っ端から調べてみる!お前ら生きて帰ってこいよ!!」
カルミアで出会った人たちは、皆逞しい。
皆が少しでも良い明日にするために、必死で生きてる。
「……そめちゃん、俺、異世界ってもっと怖いとこだと思ってた。俺らとおんなじだね」
「そうだな、この世界の人々は、俺たちと似ているな」
何となくティアさんを見る。がっかりさせちゃうのでは、と思ったけど、ティアさんはどこか遠いところを見るような目をしていた。




