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バッドエンド後にやり直した人生で、初対面のクラスメイトからなぜか激重感情を向けられている  作者: 水島紗鳥@6/25ヤンデレ双子姉妹3巻発売
第4章

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第43話 新たな決意

 昼休みの出来事があったせいで午後の授業は普段と比べてあまり集中出来なかった。学校を出て通学路を歩いている今でさえモヤモヤした気持ちは晴れない。そんな俺の様子には天音も気付いていたようだ。


「午後からの授業はあんまり身が入っていなかったみたいね」


「何でそう思ったんだ?」


「だって普段よりも授業中に手を上げる回数も少なかったし、ずっと浮かない顔をしてたから」


 何故前に座っている天音が後ろの席の俺の様子を事細かに知ってるのかは不思議だが、やはり態度や行動にも現れていたらしい。


「そっか、心配をかけさせたみたいで悪いな」


「そのくらい全然大丈夫よ、でも何が原因でそんな風になっているのかは教えて欲しいわね。もしかしたら私が力になれることだってあるかもしれないから」


 天音はそう言葉を投げかけてきた。前回の世界線の話が絡んでくるため、ありのままの内容を天音に話すことは出来ない。

 だが、俺が何に対して悩んでいるかというニュアンスの部分についてはフェイクを織り交ぜても伝えられるような気がした。

 そのため俺は架空のエピソードを混ぜつつ話すことにする。多分自分一人で抱えるのが辛かったからそんな気になったのだと思う。


「……俺には一生消えないトラウマがある」


「一生消えないトラウマ?」


「ああ、傷害事件に巻き込まれたせいで死にそうになった過去があるんだ」


 俺がそこまで話すと天音の表情は明らかに強張った。そう言えば以前初恋の相手が刺されたことがあると話していたため、天音もこういう事件には少なからずトラウマがあるのかもしれない。


「そして実はうちの学校の生徒だったその事件の加害者と昼休みに遭遇した」


「大丈夫なの、何もされてないわよね!?」


 俺の発言を聞いた天音は凄い剣幕で迫ってきた。居ても立っても居られなくなった様子だ。天音の表情には恐怖と怒りという二つの感情が混在しているように見える。


「見ての通り大丈夫だ、それにそもそも向こうは俺のことなんて覚えてすらいないし」


 ひとまず天音を落ち着かせるために俺はそう口にした。覚えていないのは言うまでもなく時間軸が違うからだ。俺のように逆行でもしていない限りは記憶なんてあるはずがない。

 それにもし奏多先輩と呼ばれていたあの男も逆行していたのであれば、トイレで俺と遭遇した時点で冷静でいられるはずがないだろう。

 前世では俺を刺してから我に返って発狂していたことを考えると、顔を見た瞬間メンタルが不安定にならないとおかしいはずだ。


「……ということは何かの拍子に昔の記憶を思い出したそいつにまた襲われるかもしれないことが心配って認識で合ってるかしら?」


「いや、心配なのは俺じゃなくて天音だ」


「えっ、どういう意味よ……?」


 俺の言葉を聞いた天音の頭にはクエスチョンマークがたくさん浮かんでいる様子だった。今の話の流れだと理解できないのは当然だと思う。


「女好きだったそいつが振られた腹いせに逆上して相手を殺そうとしたところに俺は巻き込まれたんだ、だから目をつけられる可能性のある天音が心配なんだよ」


 今の言葉はフェイクなどは一切入っていない、俺の心からの本心だ。そんな俺の口から飛び出した言葉を聞いて天音は衝撃を受けたような表情になった。

 しばらく何かを考え込んだ様子で黙り込んでいた天音だったが、考えがまとまったようでゆっくりと口を開く。


「一つだけ約束してくれるかしら、万が一のことが起こっても自分だけを犠牲にするようなことはしないって。何度も言ってるように一人だけ助かるよりも、二人で負荷を分かち合った方が絶対にいいと思うから」


 そう口にした天音は俺に対して強い視線を向けており、有無を言わせない迫力があった。恐らく先程の巻き込まれたという言葉を聞いて、俺がどういう経過で事件に巻き込まれて死にかけたのかを察したのだろう。


「ああ、せっかく助かったのにまた死にかけるのは絶対に嫌だからな」


「絶対に約束は守って貰うわ」


 天音の口から出たその言葉からは凄まじく強い意志が感じられた。

瑛人にとっても天音にとっても新たな決意をする回でした


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― 新着の感想 ―
…これで瑛人にも前世の記憶があるって気づいちゃったね さて、一切の面識がないにもかかわらず、前世でも今世でも二人を苦しませる敵に認定された奏多先輩。彼の運命はいかに!
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