ミレイ視点と4の4
ミレイ視点
急に服を脱げなんて言わないで欲しい。ホントにびっくりした。それよりもリオル君は何者なんだろうか。監視対象を増やすべきか要相談だ。まったくマフィアの相手ってだけで疲れるのに嫌になるな〜。でもリオル君は友好的みたいだしとりあえず様子見にしておこう。そのうち聞く話の内容で決めればいいか。っと、食在庫は・・・あった。それに入れようと思えば毒も盛り放題だしね。
☆
「う、うめー!!これホントに全部手作りなのか?」
「そうだよ。お口にあったようで良かったよ。」
「ミレイって女子力高いよな。気が利くし、料理はうまい。一家に一人は欲しいな。」
「そんなことないよ。てゆうか女子力高いは酷いよ。」
「悪い悪い。ミレイ顔が女子っぽいからついな。」
「よく言われるけど、本人の前ではもうちょっと自重しようよ。」
「ミレイ影で悪口言われたいのか?」
「そうゆうわけじゃないけどさ。」
「ま、今後は気をつけるよ。それに見方によればイケメンだしね。」
「それは嫌味と受け取っていいのかな?」
「嫌味?なんでイケメンが嫌味なんだよ。」
「自分の顔を鏡で見てきなよ。イケメンってゆうのは3年生の主席さんや、君みたいな人のことを言うんだよ。」
「そう言えば自分の顔を鏡で見る行為なんてこの頃したことなかったな。」
「無自覚か・・・。ほら見てみなよ。」
ポケットから手鏡なんてやっぱり女子力高いな。さ、久しぶりの自分の顔はどんなものかね。・・・。
「って誰?こんなイケメンは知らんぞ。この顔は非リアの敵だろ!」
「残念ながら君の顔だよ。」
いや、ホントに誰だよ。合コンに誘いたくないやつベスト1位じゃねーか。
「嘘だろ・・・。確かにこんな顔でイケメンなんて言われたら嫌味にしか聞こえねぇ。」
髪も目も黒く、日本人の特徴的な色だが、鼻が高く、顔のパーツはまさに黄金比。この世界に来て顔に黒の色は見たことがないので、本当のお父さんのものだろう。
「それだけじゃないよ。入学式の挨拶で君が言った言葉。覚えてる?」
「入学式?あ、「恋人も作りたいと思っています。」って言ったな。」
「それを聞いて、女子は笑ってたけど、男子はほとんどリオル君のこと睨んでたよ。」
「まじかよ。最悪だ。でもあ意味幸運だった。」
「幸運?どうして?」
「いや、それをちゃんと教えてくれる男友達がいて。ミレイ、ホントにありがとな。」
いいつつハグしてみる。別に欲情した訳ではない。ただの友情表現だ。
「なな、何するの!!」
あ、顔が真っ赤になった。こいつホントに男だよな?
「友情表現だよ。気にするな。」
「ご、ごめん。抱きつかれたことなんて無かったから。取り乱した。」
「俺も突然悪かったな。今度からは一言言って抱きつく。」
「そうゆう問題じゃ無いよ。今後僕とのボディータッチは控えて。」
「お前、女々しい奴だな。そこまで嫌がるならやめるけどよ。」
「女々しいとか言わないでよ。僕だっていろいろとあるんだからさ。」
「ならそのうち教えてくれよ。」
「うん・・・。そのうちね。」
なんか雰囲気が暗くなったな。抱きつかれるのってそんなに嫌か?
「よし、じゃ今日はもう寝るか。」
「そ、そうだね。お休み。」
「ああ、お休み。」