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うわ、寮でかいな。学校程じゃないけどだいぶ広いぞ。えっと、左の綺麗な方が女子寮で、右の小汚い方が男子寮だな。
「どうせなら綺麗なほうがよかったかも。」
「そう言うなよ。住める所があるだけマシだって。」
「それもそうだね。さ、中に入ろう。」
「おう。」
☆
「306号室っと、あった。これ一部屋に2人は広すぎないか?」
「だね。キッチンとベットに机と、シャワールームまであるよ。」
「ちょっと贅沢すぎるな。でもベットがあるのに押入れがあるのは不自然だよな。」
「開けてみるね。うわ!本棚になってるよ!本が沢山ある。」
「って、おい!これ魔法書じゃないか。初級の詠唱本に基礎魔法、これは1~3年までの教科書か。それも1人に1セットずつ。」
「く、詳しいんだね。魔法書なんて僕は初めてだから見ただけじゃわからなかったのに。」
「あ、俺これ全部覚えてるぞ。多分1字一句間違えずに読める。」
「ウソ!リオル君って貴族だったりするの?」
「いや、昔いろいろあって魔法についてはかなり知ってるけど、貴族とは無縁だな。」
「そのいろいろがすごく気になるけど、むやみな詮索はやめておくよ。」
「別に気を使わなくてもいいぜ。その内教えてやるよ。」
教えるな!なんて言われてないからな。あ、魔力運用については伏せないとか。先生に殺される。
「ホントにいいの?なら教えて欲しいな。それにこんだけの本があるなら暇にならないと思うし。」
「そう言えば読書が好きって言ってたな。俺も昔は結構本読んだな。ヨハンの冒険譚ってシリーズ本知ってるか?」
「うん!あの本って結構マイナーだけど面白いよね。」
「むしろ何故有名にならないのかが不思議なくらいだ。」
「ホントだよね。リオル君って博識なんだね。魔法書はともかくヨハンの冒険譚を知ってる人なんて僕以外では初めてだよ。」
「ま、俺は知ったことは忘れられないからな。」
「忘れられない?どうして?」
「それは明日にはわかるだろうよ。とりあえず寮での仕事当番決めようぜ。」
「明日?うん、そうだね。」
「寮での食事はこの部屋でやるみたいだな。料理のレシピはだいたい覚えてるけど、作ったことはないから、不安だな。」
「料理なら僕できるよ。自信あるんだ。」
「お、楽しみだな。じゃあ料理は任せた。その他の事は俺がやるよ。」
「そんな、悪いよ。掃除は毎日じゃなくてもいいけど、洗濯は流石に毎日しないといけないんだから。」
「あーそっか。実は料理以外はそんなに苦じゃないんだよ。」
「え?それってどうゆうこと?」
「ちょっと服脱いでもらえるか?」
「ふ、服!?こ、ここで?」
「そんなに驚くことか?男同士だしいいだろ。ま、いいや。じゃそのままで。『生活系魔法クリーン』」
「う、うわ!服が光った。あ、収まった。って、え!すごく綺麗になってる。それにこれ、バラの香り。」
「香りはまだバラとコスモスしかできないんだけどな。」
「いや、そんなことより今のって魔法だよね?リオル君ホントに何者なんだい?ちゃんとそのうち教えてよね。約束だからね。」
すごい剣幕・・・。って近いし。
「わ、分かったから。ま、そうゆうことだから洗濯と掃除は任せてくれよ。」
「なんか悪い気がするけど、お願いするね。」
「任せろ!」
「そろそろお腹空いたね。今から晩ご飯作るからまってて。食材は寮の食料庫だね。ちょっと行ってくるよ。」
「了解。よろしくな。」
「はーい。」
すごく気の利く奴だな。てか不覚にもかわいいって思ってしまった。上目遣いで約束なんて言われたら反則だろ。男のくせに女っぽい顔してるしよ。俺、一緒に住んでて欲情しないか不安だな。




