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2026年7月4日 AM その2

食器を洗い終わる頃に、洗濯も終わる音がした。

洗った食器を水切りかごに立てて、洗面所へ向かう。


洗濯機から制服を取り出す。

替わりに、他の洗濯物を入れて、また洗濯機をセットした。


制服を持って2階へ向かう。

両親の寝室のドアを開ける。

当たり前のように、一昨日来たときと変わらない景色が現れる。


自分の部屋は変えようと思ったのに、この部屋を変えたいとは思えなかった。

理由は、自分でもよくわからない。

両親が戻ってくることを、まだ期待しているのかもしれない。


部屋を抜けて、べランダに続く掃き出し窓を開ける。

制服を洗濯ネットから取り出して、シワにならないように伸ばしながらハンガーに掛けて、物干し竿に掛ける。

今日も、洗濯がよく乾きそうないい天気だ。


昨日の雨で延焼が止まったところが多いようで、ここから見える範囲では目立つ黒煙は数えるほどに減っている。

世界も、新しい"いつも通り"に向かっているようだった。


「少し換気もしておこうか。」

そう思って、窓はあけたままで、網戸だけを閉める。

暑くはあるけれどまだ夏本番ではない空気が、心地よかった。

窓辺から、改めて部屋を見渡す。

何かに手を付けると長くなってしまいそうだから、それ以上のことはせずに部屋を出る。


続いて自分の部屋に入る。

クローゼットを開けて、着替えを取り出す。

とりあえず動きやすい服として、昨日と変わらずジーンズに長袖のTシャツを選択した。

「作業着みたいなのも、確保しないといけないよね。」

当座は良いとして、今後本格的に土や機械をいじりだすとすると、今どきのファッション性重視のジーンズやTシャツでは耐久性も機能性も心もとなく思われた。


部屋を出て、階段を降りて、玄関に向かう。

靴を履いて、鍵を開けて、ドアを開ける。

目の前には、青い空の下、青々と葉を茂らせる畑がある。


玄関をくぐって、鍵を閉めて、まずは目の前の畑に向かう。

「おじゃまします。」

そう一言断って、今日も畑に入らせてもらう。

作付けの様子は昨日写真に収めたので、今日からは生育状況がわかるような写真に取っていく。

いずれ、勝手に収穫させてもらったり、勝手に土地を使わせてもらったりすると思うと、やっぱりまだ複雑な気持ちになるけれど、生き残るためには慣れていくしかないなと諦める。


「昨日は雨が降ったけど、水やりとか、どれくらいしないといけないのかな?お世話の仕方についても勉強して、実践していかないとね。」

そのためにも、図書館とホームセンターには入りたかった。


ひと通り写真を撮り終わったので、そのままいつものように陸橋に向かった。

すっかり通い慣れた道。

すっかり見慣れた景色。

「…青白黒の三色旗は結局どこの国旗なのか、聞いておけば良かった。」

何日か前に思ったことを、ふと思い出す。


昨日の雨を境に、活発な火災現場は相当減ったことが見た目にもはっきりとわかる。

少なくとも、すでに発生している火災が自分への直接的な脅威にならないことはほぼ確定とか考えて良さそうだった。

ほっとするけれど、今後も何が原因で火が出るかはわからないから、定期的な観測は続けようと思う。


そろそろ洗濯が終わる頃かしらと思ったので、家に戻ることにした。


坂を下る。

昨日の水たまりはすっかりなくなっていて、少しだけ残念に思った。

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