47 開けてはいけない扉
目から報告は受けていました。
けれど、まさかこのような事になっているとは。
始まりは、目からの報告でした。
アンリシアがミレディと共に、
最近、帝国学園へ向かう前に、とある店へ毎朝通っていると。
朝食を取る時間もないほど、“勇者クラス”は問題が多いのか。
そう思い、頭を痛めていました。
けれど、どうやらそうではないらしい。
そこにスミズルとトレースが一枚噛んでいるとは。
隠居してのんびりするのかと思えば、
付けていた目の話では、
二人はいつも通り再開発地区へ冷やかしに行く途中で店を見つけ、
そこへ朝から晩まで入り浸っているとの事。
それだけでも呆れるというのに、そこへアンリシア達まで巻き込むとは。
確か、あそこは『大地母神』神殿が所有していたはず。
クリスタルの山の管理を任されているが、
採算も取れず、
悪用される心配もないからと放置していた場所。
民への施しとして、無職の者でも雇っているのでしょうか。
そう思い調べさせると、中年の男が一人で店を切り盛りしているようでした。
最近帝都へ来たばかりのハイ・ヒュマ。
ハイが付いているので、忌まわしい聖国の者かと思いましたが、
『大地母神』高位神官の証であるアミュレットを付けているとか。
それ以外、過去の情報は手に入らなかった。
転移者かと思いましたが、証拠もない。
それに、スミズルやトレースもいる。
同じくアンリシアやミレディもだ。
問題があれば報告してくるでしょう。
何か起きたとしても、『大地母神』神殿の問題にすればよい。
神殿の勢力を裂く、良い機会にもなる。
そう考えると、むしろ問題を起こしてくれた方が都合が良いかもしれない。
早速、目にそう伝える。
「監視せよ。遠くからでよい。気づかれるな」
「問題が起きれば詳細に記録し、報告せよ」
それから、特に大きな報告はありませんでした。
その店の件は、頭の片隅へ追いやっていた。
今は、数年前のあの馬鹿の婚約破棄騒動のせいで、やる事が多すぎるのです。
ようやく、敵対していた最大派閥のブルボン公爵家と、
過去のわだかまりを捨てて手を取り合おうと話がついたというのに。
今や、ブルボン公爵が治める北方は、いつ反乱が起きてもおかしくない状況。
まあ、ブルボン公爵も、
今事を起こせば益を得るのはあの恩知らずなハシュバルト公爵と、
恐らく背後にいる東の国である事は理解している。
だからこそ自重しているが、下の跳ねっ返りの貴族や、
復権、あるいは混乱に乗じた立身出世を望む者達を、いつまで抑えられるか。
本当に、煩わしい。
超帝国の栄光を忘れる事のできぬ者。
崩壊のどさくさに紛れて独立した者。
碌に統治もできぬくせに、独立などするでないわ。
まあ、どうせ裏では魔族どもが動いているのでしょうが。
神々よ。
そなた達は天の上から眺めているだけで良い。
我々の世界に、手も口も出すではないわ。
神々の恩恵を知らぬ訳ではない。
戦場で、わらわ達は何度もその加護を受けた。
軍神の名を叫び、雷をまとい、死線を踏み越えた。
あの頃、神は確かに力だった。
だが、国を治めるとなれば話は別です。
神託。
戒律。
神殿。
信仰。
それらは時に民を救う。
だが時に、政治を縛り、決断を鈍らせる。
皇后に必要なのは祈りではない。
決断じゃ。
人を動かし、国を保ち、不要な火種を消す力じゃ。
神々も言っているではないか。
『人の世の事は、人の手で』
ならば、天上から見ておればよい。
人の世は、人の手で動かす。
その覚悟を持たぬ者が、玉座の傍に立つべきではない。
次に話を聞いたのは、不名誉騎士の件でした。
不名誉騎士など、帝国の汚点。
すぐに処分し、貴族共に付け入る隙を見せるなと思っておりましたが、
アンリシアが、巧妙だが分かりやすい策謀があると言ってきおった。
確かに巧妙ではある。
しかし綺麗すぎて、逆に疑ってくれと言わんばかりの内容でした。
なので、アンリシアに任せておいた。
その不名誉騎士が、例の店に転がり込んだそうですし。
その後すぐに、料理長が泣き出した時は呆れました。
まあ、お陰でさらに例の店へ手の者を入れられるようになったようですが。
その時に、アンリシアが店主の淹れる紅茶を褒めておった。
マチルダには劣るが、かなりの腕前だとか。
身元がはっきりせぬから帝宮では雇えぬ。
はっきりしておれば、無理やりにでも召し抱えている所です。
他の貴族に取られて、茶会で使われても面倒ですから。
それほどの腕を振るわれては、こちらもマチルダを出すしかなくなる。
これも、目に伝えるべきだ。
他家に取られぬようにせよ。
取られそうになったら、腕を潰せと。
そして、久々にアルマデッタとリオニーの三人で茶会を開いたある日の事。
部屋に二人が入ってきました。
そしていつものように、わらわの胸元を一瞬、悲しそうな顔で見る。
もう慣れました。
昔、共に『軍神』の信徒として三人で戦場を駆け巡っていた頃、
首に掛けていた『軍神』のアミュレット。
アルマデッタもリオニーも、今もそれを身に着けている。
二人は捨てなかった。
わらわは、外した。
戦場では何度も助けられた。
それは否定せぬ。
軍神の加護がなければ、
わらわ達三人のうち誰かは、とうの昔に土の下だったでしょう。
いや、三人共かもしれぬ。
その恩を忘れた訳ではない。
ただ、皇后となっていつかしらか、わらわはそれを身に着けていなかった。
皇后が首から下げるべきものは、神への祈りではない。
帝国の重みじゃ。
神々を宛にしていては、皇后など、政治などやっておられん。
信仰は心を支える。
だが国は支えぬ。
国を支えるのは、法と兵と金と、人の意思です。
神々は、邪魔になる。
そうしていつも通り、気の知れた者だけの茶会を楽しんでおったら、
いつも自由奔放なアンリシアが神妙な顔をして入ってきました。
惜しいのう。
この子がハイ・エルフでなければ。
ただのエルフか、他の種族の特徴を持っておれば、
三代目はこの子で間違いなかったでしょうに。
義父上も、夫も、安心して跡を任せる事ができたであろうに。
国内の不満分子も、大概は黙らせることができたであろうに。
神妙な顔での報告は、転移勇者と、あの店の事でした。
神妙な顔をしておったというのに。
そのヴァルナとかいう店主の話をする時だけ、嬉しそうな顔をしおって。
どんな男じゃ。
一度見てみたいのう。
しかし、話が進むにつれて雲行きが怪しくなる。
『大地母神』の加護に御使い。
妖精族じゃと。
目より優れた諜報力を持つ執事。
初耳じゃ。
高位神官ブラス。
スミズル。
トレース。
ムラマサ。
グスタン。
四名もの親方の称号持ちが関わっている件は、目より聞いておる。
そして、工事をした痕跡がないのに店の内装がよく変わる事も。
なんだ、その店は。
思いつく事はある。
だが、そんな都合の良い事などありえぬ。
そう思っていた。
けれど、転移勇者の一人、《狂戦士》に取り憑いた怒りの妖精を払ったと聞き。
さらに、魔道具スマホの充電じゃと。
それではまるで――。
いかん。
つい反応してしまった。
その上、日本製の化粧品じゃと。
むう。
それは欲しいのう。
そう思っておったら、本人の口から転移者であると出たそうじゃ。
確信に近づく。
しかし、本当に嬉しそうに語るアンリシアじゃ。
いつもは、唯一まともに使える子ゆえ、色々と押しつけている。
それに応えようと苦悩し、
それを誤魔化すかのように自由奔放に振る舞い、仮面を被っておるのに。
「本当に嬉しそうに語るわね」
つい、母親として声が出てしまった。
いくら結界の中とはいえ、これは失態だった。
誤魔化すように思考へ沈む。
これは使える。
過去の転生者や転移者が残したスマホの中身を見る事ができれば、
有利な情報が手に入るかもしれぬ。
少なくとも、スマホの解析は進むであろう。
本来なら、神々の怒りに触れ、今以上は踏み込めぬ領域。
それが向こうから転がり込んできた。
それに、アルバイトじゃったか。
スマホの充電も、日本製の物も、手綱を握るのに使える。
こちらも上手くいけば、使える転移勇者をこちらへ引き込める可能性がある。
そう結論を出し、指示を与えると、アンリシアが不満そうな顔をする。
そなたも、夫も甘いのよ。
もっと使える物はとことん使わねばならぬ。
帝国は纏まらない。
いつ内乱が起きるか分からない。
騎士団の再編も急がねばならぬというのに。
さて。
後はどうやってその店を手に入れるか。
そう考えていると、
アルマデッタとリオニーがどうやらその店へ行く算段をしている。
いいでしょう。
これに乗りましょう。
確信が欲しい。
わらわが思っている通りなら、その店は帝室の切り札になる。
そして当日。
クリスタルの麓の店とやらへ着く。
観光名所となったのも最初だけ。
エネルギー資源としても使えない、ただ大きいだけの塊。
お陰で再開発の妨げでしかない。
皆は『大地母神』の奇跡とかで有難がっているが。
そもそも、神々が世界の管理を怠ったから、
異星からの侵略者が来たのではないか。
お陰で帝国は大陸統一の機会を逃した。
やはり、神々はもういらぬ。
神々も言っているではないか。
『人の世の事は、人の手で』
だからわらわは、こうして日々動いているというのに。
どいつもこいつも、事あるごとに神々の決めたルールだの、
神々の意思の確認だのと煩わしい。
転生者なり転移者など、利用するだけ利用すればよいのじゃ。
大抵の者は、異性でもあてがえばすぐに転ぶ。
複数ならなおさらじゃ。
邪魔になれば、あてがった者を使えば簡単に処理できる。
なのに、皆甘い。
個人の人権や意思などを大切にしろなど、
そんな事を言っておっては、
ただでさえ中途半端な大きさの帝国を治めることなどできぬ。
特に今の政治情勢では。
だから今回の訪問で見極めねばならない。
利用できるか。
できないか。
店の入り口を潜ると、店の者共が出迎えに出てきておった。
さて。
アンリシアの頼みで子爵夫人という立場で来てはいるが、
どうしたものかの。
子爵家というだけで、店主らしき者は畏まりすぎておる。
まあよい。
その方が御しやすかろう。
声をかけようとすると、
スミズルとトレースがアルマデッタとリオニーに話しかけ、
出鼻をくじかれてしまった。
この隠居共も、大人しくしておればよいものを。
いつまでも現役のつもりでおる。
工業化というものを知っておるのかのう。
確かに腕は確かじゃ。
だが一品物など、一部の者しか喜ばん。
それに客も選ぶという。
戦は数の勝負じゃ。
いかに数を集め、運用し、効率よく消耗するか。
その為には工業化を進め、
最高品質ではなく高品質の物を大量生産し、
いかに戦地へ運ぶかが重要となる。
いちいち整備にそなたらの所まで持ってはいけん。
職人による業物など、もはや美術品としての価値が大半じゃ。
しかし、名声だけはある。
昔からの付き合いもあるし、皇后として親しく振る舞わねばならぬ。
それにしても、なんじゃ。
ヴァルナとかいう店主は。
この程度の時間で震えおって。
鍛錬が足らんのう。
ここは慈悲深さを見せるか。
それとも、このまま放置して倒れさせ、失態を責め立てるか。
まあ、他の者もおる。
それは露骨すぎるのう。
そう思い、一度会話を遮ったが、
スミズルやトレースが話を続けるから、そのまま乗ることにする。
まあ、マチルダに水を差されたが。
その後発言を許したが、
子爵夫人としてはギリギリ許せる範囲の対応じゃったのう。
話をしても、たいした事があるようには見えぬ。
まあ、決めつけは良くない。
そのまま流れで二階の喫茶スペースとやらに案内させ、
噂の紅茶を頂く事にする。
ほう。
見事じゃ。
このような場所で店を構えておるのに、紅茶を淹れる腕だけは確かじゃ。
さほど大事でない茶会にでも淹れさせれば、阿呆な貴族共の関心は買えよう。
そうすれば、マチルダの紅茶の価値がさらに上がる。
マチルダが淹れる茶会に呼ばれたければ、もっと帝室に忠誠を誓えと。
その為にはもう少し教育が必要か。
礼儀作法など駄目駄目じゃ。
不味くはない茶菓子を食べた後、さらに奥にある庭園を見に行く。
アンリシアから絶景と聞いていたが、確かに凄かった。
帝宮にある自慢の庭園が霞んで見えるほどだった。
フェアリーガーデンがあるという。
つまり、妖精や精霊が世話をしている。
人の手では作れぬ幻想的な庭園じゃ。
これも手に入れるべきじゃな。
そう思案を巡らせていると、周りがめいめいに店内を見始めた。
店主も呼ばれて一階の方へ行きおった。
許しもなく行くとは、本来なら不敬罪で捕らえておるわ。
そしてしばらく歩くと、奥へ通じる扉を見つけた。
開けてみると渡り廊下じゃった。
報告によると、この先は居住スペースのはず。
さて。
表だけではなく、奥も見せてもらおうか。
そう思い進むと、
「奥方様。いくらあなた様でも、
プライベートな場所へ無断で入るのは失礼かと思いますが」
ついてきたマチルダが、常識的な事を言う。
じゃが、それがどうした。
「そんな事は分かっておる」
「じゃがのう。わらわは確かめたいのじゃ」
歩きながらマチルダへ語る。
周りには誰もおらん。
「どうじゃった、あの庭は」
「はい。とても立派な庭園でした」
「帝宮の庭園が霞んで見えるほどに」
「じゃの。手に入れたい。外交の場や、貴族との交渉の場に使える」
「おや。では、この店を帝室御用達にしますか」
「違う」
「店ごと帝室の物にする」
「それは少々無理では。ここは神殿の管轄であり、特区ですよ」
「分かっておる」
「だから店主を落とす」
マチルダが僅かに眉を動かした。
「そちから見てどうであった」
「はい。紅茶の腕は見事でございました」
「しかし礼儀作法や世情には疎いようで。
まあ、こちらは今後どうとでもなりましょう」
「気が弱そうで頼りなさげには見えましたが、悪い人ではないようです」
「かなり強引な姫様とは、相性が良いのでは」
「アンリシアの相手じゃと」
少し不機嫌になる。
あのような奴にアンリシアをじゃと。
「奥方様がおっしゃっている事が真なら、問題ないかと」
ふん、と鼻で笑う。
「だからじゃ」
「今のうちに手に入れたい」
「目の中の女性工作員でもあてがえば、簡単に手の内で転がせよう」
そう言うと、マチルダは不満そうな顔をした。
「何人か見繕っておけ」
「店ごと帝室の物にする」
「スマホの充電の件もある。利用価値はある」
「『大地母神』の高位神官ブラスの手が入っているようじゃが、排除せよ」
「神殿などに横槍を入れられてはかなわんからな」
マチルダがため息をつく。
わらわにそんな態度を取って許されるのは、義父上と夫くらいしかおらんぞ。
「スミズル親方やトレース親方はどうします」
「それと、ムラマサ親方やグスタン親方も関係しているようですが」
「そのままで良い。この店の価値が上がろう」
「しかし少し距離を取らせよ」
「余計な知恵を付けさせるな」
「後は平民の姉妹と騎士崩れであろう」
「なんとでもなる」
もう一度、後ろからマチルダのため息が聞こえた。
「旦那様と姫様に話をしなくて良いのですか」
「きっと悲しまれますよ」
ああ、その通り。
話せば夫は悲しむだろう。
アンリシアも怒るかもしれぬ。
じゃから事後報告じゃ。
帝室が切り札を一つ手に入れられるかもしれぬのじゃ。
その程度の事、些細な事。
二人共、その程度の事は理解するはず。
それより、他の愚かな身内や貴族に先を越される訳にはいかぬ。
言葉には出さず、そのまま歩く。
おかしい。
この廊下、こんなに長かったか。
いつまでたっても辿り着く気がしない。
しばらくして、ようやく吹き抜けを通り過ぎ、扉に着く。
下に、変装させた護衛の騎士が見える。
そのまま扉に手をかける。
閉まっておれば、あ奴らに開けさせればよい。
しかし扉には鍵がかかっておらず、そのまま開いた。
そして進む。
扉を通り過ぎた途端、背後で扉が勝手に閉まった。
マチルダがそんな事をするはずがない。
慌てて振り返り、開こうとする。
だが、開かない。
それどころか、向こうからの反応がない。
コツ。
コツ。
コツ。
背後から、足音が聞こえる。
「おや、迷子でしょうか」
「誰じゃ」
「こんな悪戯をして、ただで済むとでも」
声の方を見る。
そこにあったのは闇。
廊下の先に、明かりがない。
いや、違う。
闇そのものが、こちらへ歩いてくる。
その中から、誰かが現れる。
「おやおや」
「子供達のお友達かと思ったら」
「大きな迷子ですねぇ」
長身の美丈夫が、笑いながら語りかけてきた。
師匠のニューワールド講座㊸
寿命と戦争経験者編
「師匠」
『なんです』
「最近よく戦争経験者が出てきますけど」
「みんな長生きなんですか?」
「約百年前に戦争終わったんですよね」
『そうですねぇ』
『種族によって違いますが』
『この世界の人々は基本的に地球より長寿です』
「どれくらい?」
『平均で百五十歳くらいでしょうか』
「長っ」
『色々な種族の血が混ざった結果ですね』
『寿命も混ざりました』
『逆に』
『ハイ・ヒュマなどは百歳前後でしょうか』
『地球とあまり変わりません』
「意外」
『まあ』
『こちらには魔術がありますからね』
『医療技術も地球とは違います』
『多少は寿命を伸ばせます』
『それ以外の種族は二百~三百歳程度が普通ですね』
「三百歳……」
『ですから』
『家族の寿命が大きく違う事もあります』
『夫婦の片方だけ先に亡くなる』
『親より子が先に亡くなる』
『兄弟で寿命が倍違う』
『そういう事も珍しくありません』
「きついな……」
『ですが』
『もう三千年も続いている世界ですからね』
『皆、それを受け入れています』
『受け入れていないのは』
『ハイ・ヒュマの一部くらいでしょう』
「なんで?」
『自分達こそがオリジナルだ』
『純血だ』
『由緒正しい』
『そう言いながら』
『一番寿命が短いですからね』
「それは確かに納得いかなそう」
『話がそれました』
『だから』
『二百年戦争当時を知る人間が今もいるのです』
『もちろん』
『全員が百年前から生きている訳ではありません』
『親から聞いた』
『祖父母から聞いた』
『当事者から直接教わった』
『そういう者も多いです』
『それに』
『この世界の戦争は二百年戦争だけではありません』
『戦後も紛争や内乱はありました』
『国境では小競り合いもあります』
『それでも帝国が表向き平和なのは』
『なんだかんだ言って帝国政府の手腕ですね』
「珍しく褒めてる」
『褒める所は褒めますよ』
『邪神やトリックスターに振り回されながら』
『よく持っている方です』
「なるほど」
『ちなみに』
『転生者はともかく』
『転移者は元の世界の寿命を引き継ぎます』
『短命な世界なら短命』
『長命な世界なら長命』
『色々ですね』
「じゃあ俺は?」
『健康な身体を女神様から貰いましたし』
『百歳くらいまでは問題ないでしょう』
「おお」
『ただし』
『メタボを治せばですが』
「……」
『料理を極める前に』
『生活習慣病でピーですね』
「最後に夢も希望もなくすな!」
※健康診断は大事です。
※女神様の加護でも暴飲暴食は防げません。
※師匠は毎日言っていますが弟子は聞いていません。
作者メモ
※本編のおまけ設定です。読み飛ばしても問題ありません。
※本編とは時空が違います。
※本編の都合により、設定が変わる事があります。




