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37 ぼっきゅぼん好きのおっさんには世界を救えない

その日は、朝から変な日だった。


寝起きにベッドから落ちる。

『寝相が悪いからです。』


着替えようとして、タンスの角に小指をぶつける。

『裸足でうろつくからです。』


靴下の片方が見当たらない。

『整理整頓ができてないからです。』


廊下に出ると、黒猫の行列を見る。

『本格的にフェアリーガーデンが開いたかもしれませんね。』


窓から見える帝都は晴れているのに、なぜか店の周辺だけ豪雨だ。

『何か善行でもしましたか。』


「いや、怖い怖い怖い」


不吉な予感を感じつつ、俺はパン作りを始める。


あれ、今日は休みの日じゃなかったっけ。


前回、この店が過酷な労働環境にある事に気づき、みんなは


「店が軌道に乗るまでは頑張ろう」


と言ってくれたが、流石に駄目だろうと思い切って休みを設けたのだ。

いつにするか考えたが、うちのメイン客層は再開発地区の労働者達だ。

彼らの休みに合わせる事にした。

平日だと、ランチの出前はともかく、

モーニングのバイキングがなくなるのはきついと言われたからだ。

休日に来てくれる家族連れには悪いが、

日曜日は開けるから、土曜日の今日は休ませてくれ。

前もって告知はしていたから、問題ないはずだ。


なのに俺は、なぜいつも通りパンを作っている。


『何を言っているんですか。来てくれるお客さんや従業員は休みでも――』

『天界は二十四時間三百六十日、稼働中ですよ。』

『まさか、天界の住人に食事なしで働けと?』

「いや、天界の食事って嗜好品や趣味で、必須ではないのでは」


すると頭上で紙が乱舞した。


『裏切者』

『ここにもブラック信奉者が』

『せめて月に数時間の睡眠を』


久々に見る、天界労働問題である。


『髪の毛むしるぞ』


「YES Sir」


その紙を見た瞬間、俺は無言でパン作りを再開した。


まあ、休みでもここに住んでいるみんなの朝ごはんは必要な訳で。

店に出さない分だけ量を減らし、朝食の準備を進める。

ランチも出前もないから、作業はあっという間だった。


……ここに住んでいる分と言ったのに。


いつも通り、飲兵衛親方達やブラスさんもいる。

暇なんか。

自分の家で食べなくて大丈夫なんか。

茶毛親方なんて、奥さんのカルラさんとお土産持参で来ているからな。

完全にピクニック気分である。


それに、ここ数日、事務室に籠りっぱなしのエルミナさんの件もあるし、

一応声を掛けておこう。


昨日、扉を開けてみたら、どす黒いオーラを纏ったエルミナさんに睨まれたけど。

別にビビってないからな。


『半泣きだったのは誰でしたっけ?』

「えっ、師匠の事ですか?」

『師匠キーーーク!!』



そして空いた時間を利用して、紅茶と、

最近はまっているケーキの熟練度上げをする。

必ず師匠の味に追いついてみせる。


みんなは何が好きかな。

俺はモンブランやフルーツタルトが好きだけど、

やはり最後はシンプルな苺ショートに戻ってしまう。

あのスポンジの旨味が難しい。

ぱさぱさのスポンジを生クリームで誤魔化すんじゃなく、

スポンジ自体の美味しさを追求したい。

他のケーキにも応用が利くしね。


そうして時間を過ごしていると、遠くで雷が鳴った気がした。


「あれ、もう晴れてるよね?」


すると、普段は偉そうに浮いている師匠が、俺の髪の中に隠れた。


『ヴァルナさん、気を付けなさい。』

『身バレや、うかつな事をするんじゃないですよ。』


なんだ。

師匠がいつもと違う。

本気で何かを警戒している。

それと同時に、店の入り口が開いた。

今日は休日の看板を出していたのに――と思ったら、

アンリ先生とミレディさんだった。

その後ろに、数人の学生の姿が見える。


『ヴァルナさん――転移勇者ですよ。』

「えっ、フラグ回収?」


なんだなんだ。

転移勇者って、いつも話題に出てくる、あれか。

アンリ先生に促され、大きなテーブル席に座る六人の生徒達。


顔色の悪い、いかにも委員長って感じの女生徒。

暗く沈み、携帯を片手に持つ女生徒。

何かに怯えたようにびくびくしている優等生風の男子生徒。

熱血している男子生徒。

何故かシンパシーを感じる男子生徒。


そして――。


テレビでしか見た事がないようなギャル。


なんの集まりだ。

まあ、アンリ先生が担任している“勇者クラス”の生徒なんだろうけど。

見事にバラバラだ。


「悪いのう、店主」


アンリ先生が苦笑しながら言う。


「休みの日とは分かっておったが、逆に休みの日しか連れて来れん理由があっての」


まあ、俺はいつも通りなんで気にしないが。

変なフラグが立ちそうで怖い。


「それと、エマは手が空いとるかのう。今回は、ちとそちらがメインでの」

「ああ、エマさんなら今、ちみっこ達と庭で動物達にエサを与えているかと」

「急ぎなら、社員食堂か応接室に来るよう伝えましょうか?」

「いや、リナ嬢やソレイア嬢の楽しみを奪う訳にはいかんからの。少し待たせてもらおう」

「そうじゃ店主、その間こやつらに紅茶と甘味でも出してやってくれ」

「見ての通り、色々あって辛気臭くてのう。気分転換じゃ」


そう言って、アンリ先生はミレディさんと一緒に席へ向かう。


良いでしょう。


丁度、朝から何種類もケーキを焼いていた所だ。

俺はキッチンに向かい、フルーツタルトを切り分けてテーブルへ運ぶ。

そしてスペシャルサービスで、テーブルの横で紅茶を淹れる。

目の前で淹れるサービスなんて、普段はしない。


忙しいからな。


でも偶にすると、喜んでくれる。

キッチンで淹れて席まで運ぶ、その僅かな時間で風味が変わるらしい。


奥が深いぜ、紅茶道。


なのに。


「ブラック無糖でお願いします!」


熱血君が元気よく言った。

もう淹れて置いたがな……


「コーラありますか?」


シンパシー君、お前もか。

あるけど出せねえよ。類似品でいいか。


「あっ、僕はペプシで」


優等生君、この世界にそんな高度な文化はない。


委員長、そんなに砂糖入れるとケーキの甘味が……。


お嬢ちゃん、食事の時は携帯置こうね。

しかも画面真っ黒じゃん。


突っ込もうとした瞬間。


「なにこれ、紅茶はうまいじゃん」


ギャルが言って遮ってきた。


「あのさ、おっさん。フルーツタルト以外ないの? なんか、いい匂いするんだけど」


そう言いながら、俺の服を掴み、キッチンの方へ向かう。


「あるじゃん。私、チョコの奴がいい」


そして、今日は料理を置いてないから空いているカウンター席に椅子を持ってきて、どっかり座った。

なんだこの距離感。


「私達さぁ……色々あったんよ」


「アンリ先生と仲良さそうだったし、聞いてるっしょ? 転移勇者の事」


別に仲がいい訳ではないぞ。

唯の店主と常連客の関係だぞ。


……あれ?

そうなのかな。


飲兵衛シックスで店占拠したり。

居住スペースの一部を占拠したり。

従業員と服を選んだり。

まあ、色々助けてくれてはいるが。

エルミナさんの件とか、本当に助かりました。


事務室から何か聞こえてくるが、無視しよう。


そして、目の前のギャル――鈴木恵子さんが語り始めた。


なんか長くておっさんの脳に入ってこなかったが、

要約すると、


日本とか、東京とか。

通っていた高校のホームルーム中に召喚された事。

召喚したのは、“ダマムテサネ伯爵”という魔族貴族。

その後起きた惨劇。

そして、帝国学園での生活。

この六人の置かれた状況。


途中でアンリ先生が、

“狂戦士”のジョブ持ち――天宮雪菜さんを連れて居住スペースへ向かった。

“怒りの精霊”か。

怖ぇなぁ。

まだ十七才の少女だぞ。

そんな重いもの背負うなんて。

俺は半人前の料理人だから、何もできない。

せめて戻ってきたら、美味しい紅茶でも淹れてあげよう。

あとケーキな。


「おっさん、次は苺ショート頂戴」

「お前、いったい幾つ食うんだ」


フルーツタルト、モンブラン、そしてこれで三つ目だぞ。

若いとはいえ、太るぞ。


「燃費いいから平気」

「そんな訳あるか」

「ハゲるよ?」

「俺、今日何度目だよ涙流すの……」


しかもケーキ食べ放題とか。


やはり女性は甘い物を無限摂取できるのか。


羨ましい。


俺なんて学生時代、部活のみんなでケーキバイキング行って、

五個が限界だったぞ。

そういえば女子の先輩、九個食ってサラダ食べてたな。


恐ろしい子……。


ケーキを幾種類か持ってテーブルに向かう。


「でも、あまり美味しくない」


グサッ。

今のはクリティカルヒット。

ええと、冨樫柑奈さんだっけ……良いストレート撃つじゃないか


熱血君――斎藤隆二くんは騒がない。


ふーん、冨樫さんの実家ケーキ屋さんなのか。

そりゃ、本職と比べたら俺のはまだ半人前以下だけどさぁ。

ストレートは効くのよ、おっさんには。


すると斎藤くんが机を叩き、ティーカップが宙を舞う。


「あっ」


そして鈴木さんの頭上へ。

冷めていて良かった。

淹れたてだったら大火傷だ。


「大丈夫か? うちの居住スペースに行って、風呂場で流してきなさい」

「着替えの服は、ハルヴィンダちゃんにでも――」

「なに、覗くつもり?」

「俺はなぁ、ぼっきゅぼんのお姉さんが好きだから、お子ちゃまには興味ないの」

「それはそれで腹立つんだけど!」


ほらほら、早く行った。

頭から被ったんだ、気持ち悪いだろう。


「ハルヴィンダちゃん、悪いけど案内お願い。それと着替えも」


休みなのに店内を掃除してくれていたハルヴィンダちゃんに頼む。



本当は、天宮だけを連れてくるつもりじゃった。

昨日の夜、四葉の魔法使い殿から返事がきた。


――『文は読んだ。なるようになるだけだ』


短いが簡潔な返事だった。


予想通りじゃ。

これでは、他の一から七の魔法使いに頼んでも同じじゃろう。

一番手を貸してくれそうな御仁ですらこれだ。

他の魔法使いなら、返事どころか親書を読んでくれるかどうか。


“ヘイム”の居住スペースに入り、後ろに続く天宮を見る。

これから告げねばならん。


辛いのう。


「天宮、良く聞け。昨晩、以前言うとった魔法使いから返事がきた」

「俗世の出来事には関わらん、とな」


前から言っとったし、そんなに当てにしとらんかったのじゃろう。

その目には、相変わらず絶望と苦悶しか浮かんでおらん。

黙って、我についてくるだけじゃ。


やはり、どこかの神殿で世間と縁を切り、隔離されるしかないのか。

そこでいつ暴走するか分からぬ

恐怖に怯えながら生きていくしか。


それとも、我が責任を取って――。


本当に辛い。


我の力では、せいぜい“怒りの精霊”に語り掛け、

鎮まってもらうだけで精一杯じゃ。


次は無理じゃ。


世界唯一のハイ・エルフたる我でも、この程度。

いくら全属性の魔術が使えても、精霊相手には無力。

精霊も妖精も、魔法の領域じゃ。


だからこれは、最後の賭けだった。


我が知る唯一の妖精。

家事妖精シルキー族のエマ。


すまぬな、店主。

これは、そなたへの裏切りじゃ。

皆、気づかぬふりをしておるのに。

そなたに相談もせず、その無警戒さに付け込み、利用しようとしておる。


……何を落ち込んでおる。

我は皇族ぞ。

利用できるものは何でも利用する。

そう学び、そう実行してきたではないか。


……辛いのう。


そう思い顔を上げると、エマがおった。


「忙しい所すまんな、エマ。少し時間をくれんか」


だがエマは、まるで我がいないかのように、天宮へ歩み寄る。


「あらあら……珍しいものがいますね」


柔らかな声。

そして、空気が変わった。

エマは、雪菜の肩口へそっと指を伸ばす。

まるで、そこに“何か”がいるかのように。


――いや、見えた。


“怒りの精霊”だ。


そしてエマは、“怒りの精霊”を優しく摘み上げる。


「さあ、あるべき場所へお帰りなさい」


囁くような声。


「大丈夫。この娘は、もう別の加護に守られていますから」


別の加護じゃと……?


次の瞬間。

天宮が息を呑んだ。


「……えっ」


震える声。


「消えた……」


そして崩れるように泣き出した。


「いない……もう聞こえない……!」


確かに、消え取った。


“怒りの精霊”が。


解放されたのか、天宮は。


その瞬間、頭から紅茶を被った鈴木が走ってきて、

天宮に抱き着いて一緒に泣き出した。

見かけと態度と違って、情に厚い娘じゃ


「アンリ様。これは“貸し”ですよ」


エマが良い笑顔で告げる。


そうじゃな。

我は何も頼んでおらん。

ただ、廊下を歩いていただけじゃ。

そこで、そなたに会った。

そして、そなたが天宮に話しかけた。

――ただ、それだけじゃ。

大きな貸しじゃ。



鈴木さんがハルヴィンダちゃんに連れられて居住スペースへ行ったあと。

松平君が。


「リアルケモ耳だ……」

「萌え……」

「見るでござる、佐々木氏……!」


とか言っている。

お前、天界の“ケモ耳ロリッ娘愛好女子一同”に何されるか分からんぞ。

それにもうシンパシーは感じない。


佐々木君も顔を赤らめない。

うちの娘に手を出すな。

ほら、怖い飲兵衛達が来るぞ。

で。


冨樫さんが、電源の入ってないスマホを見ながら泣いている。


「帰りたいよう……家族に会いたいよう……」


女神様も言ってたしな。

戻す事はできる。

だが、どこから来たか探すのに数百年掛かるって。

それまでに寿命どころか、心が死んでしまう。


せめて、そのスマホに入っている家族の写真でも見られたら、慰めになるのか。

それとも逆効果か。


電源……バッテリーか。


――あっ、できる。

《料理器具お取り寄せ》スキルが頭の中で点滅し、勝手にカタログがめくれていく。

カタログなんてあったのか。

そして、“料理レシピ紹介タブレット端末”の周辺機器として、電源コードが表示される。

しかも、この建物なら問題なく地球製のスマホやタブレット端末が充電できる。


その瞬間。

師匠に髪の毛を引っ張られ、社員食堂まで連行された。


『何を考えているのですか、ヴァルナさん』


怖い。


まるで、この世界に来て初めての日。

キッチンスタジアムを呼び出した時みたいに。

見えない刃物を首に突き付けられているような圧。


『それは、チーターの所業ですよ。』

『言いましたよね。《料理器具お取り寄せ》を進化させないようにと。』

「いや、してないし! 勝手にカタログが――」


師匠の圧が強まる。


『一時の情に流されて、実行すればどうなるか考えてますか。』

『今、彼女のスマホを充電してしまえば、間違いなく他の生徒達にも知られます。』

『そうなれば、皆来るでしょう。』

『あっという間に広まりますよ。ヴァルナさんが転移者だって。』

『そして、あなたを取り込もうとあの手この手で近づいてきます。』

『なびかないと分かれば、他に渡すまいと仕掛けてくるかもしれません。』

『どうやって身を守るのですか。自分自身さえ守れないのに。』

『この店を、従業員を、どうやって守るのですか。』


師匠は淡々と事実だけを並べていく。

そうだ。

ようやく、みんなの力を借りてここまで来た“ヘイム”。

それだけじゃない。

ハルヴィンダちゃんやリナちゃん。

ベルンさん一家。

守らないといけないものが沢山ある。

今の俺じゃ守れない。

唯のおっさんだ。


『今までは、多少やらかしても、店やあなたの為になるから何とかしてきました。』

『でも今回は、何のメリットもありません。デメリットしかない。』

『それも特大の』


ああ、分かるさ。

それくらい。

師匠が俺の事を心配してくれている事も。

でもさ、師匠。

放っとけないんだよ。

目の前に泣いている子がいる。

それを、なんとかできるかもしれない力がある。

見捨てたら、一生後悔すると思うんだ。

同じ後悔するなら、助けてやりたい。

店は潰れても、もう一度みんなでどこか行ってさ。

一からやればいいじゃん。

みんな、多分分かってくれる。

だから決めたんだ、師匠。

俺は、あの子のスマホを充電するって。


ここで動かなきゃ、俺は、〇〇は男が廃るって。


その瞬間。

突然、背中を叩かれた。

赤毛親方と茶毛親方が、大笑いしながら俺を叩いている。


「そうじゃそうじゃ! 任せておけ!」

「ここがのうなっても、一から付き合ってやるわい!」

「おおお! 任せておけ! ハルやリナも連れて、南の方でも行くか!」

「カルラの奴も反対せんわい!」


どうやら、俺の決意は声に出ていたらしい。

ブラスさんも。


「心配しなくても、神殿の方で匿ってあげますよ」


と、いつもの三倍は胡散臭い笑みを浮かべる。

そうだった。

“親方”の称号持ちとブラスさんには、師匠の姿だけでなく声も聞こえるのだった。

つまり、会話も全部聞かれていたらしい。


⦅なっ、今ヴァルナさん、女神様に封印された名前を名乗りましたよね!?⦆

⦅人の身で、自力で名乗るなんて……!⦆

⦅自動変換がなければ、皆に聞かれてましたよ!?⦆

⦅それだけ決意が固いという事ですか……これだから人間は……⦆


そう思いながら、何故か心が暖かった。

嬉しかった。


『この、馬鹿弟子がーーー!!』


つい蹴りを入れてしまった。。


ああ。

確実に今期の査定は期待できない。

江戸メスの新作バッグ欲しかったのに。


ゲシゲシと追い打ちを掛けながら、師匠は嬉しそうに考える。

どうやってヴァルナを守るか。

本人には、そんな力はない。

ならば、周りを見る。


――こいつらを利用するか。


先程までの宣言はどこへやら。

師匠の視線を感じた瞬間、親方達は蜘蛛の子を散らすように消えた。


そして俺は。

どこか遠くから、ブラスさんの声を聞いた気がした。


「おお、ヴァルナよ。死んでしまうとは情けない」

「やめて……今月のお小遣い、一万Gもないのよ……」


師匠のニューワールド講座㉝

天界四大ブランド編


「師匠」

『なんですか』

「今回、“江戸メス”とか」

「前に“ボッチ”とか言ってましたけど」

「もしかして……」

『ヴァルナさん』

『知らないのですか?』

『天界四大ブランド』

『“ドイボットン”』

『“ジャングル”』

『“江戸メス”』

『“ボッチ”』

『を』

「なんか微妙に危ない名前!!」

『これだから』

『彼女いない歴=年齢は』

『ふぅ……』

「ため息やめろ」


『どうせ日本でも』

『“実用性重視”とか言って』

『一つも持ってなかったのでしょう』

「うっ」

『オシャレしなさい』

『オシャレを』

「いやいや」

「高いだけで実用性ないじゃないですか」

「嬉しいの最初だけで」

「後はタンスの肥やしですよ」

『……』

「安くて丈夫なの買って」

「定期的に買い替えた方が合理的です」

『……』

「なんですその目」

『一度』

『じっくり話す必要がありますね』

「待って」

『しばらくお待ちください』

・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・

・・

『皆さん安心してください』

『悪は滅びました』

(*~*)

_(┐「﹃゜。)_…


『そうですねぇ』

『全国の皆さんを敵に回したヴァルナさんには』

『お仕置きとして』

『“ドイボットン”』

『“ジャングル”』

『“江戸メス”』

『“ボッチ”』

『全部取り寄せてもらいましょうか』

「嫌すぎる!!」

『さあ』

『進化した』

『《料理器具お取り寄せ》スキル』

『の実力を見せてもらおうか』

「それ完全にチーターの所業!!」

『安心してください』

『本編には』

『都合の良い所しか反映されませんので』

「メタい!!」

『言うでしょう?』

『“当たらなければどうという事はない”』

「それ師匠が言いたいだけだろ!!」

『ちなみに』

『“江戸メス”の食器シリーズは人気ですよ』

『料理映えします』

「ちょっと欲しくなった自分が悔しい」

『ほら』

『ブランドとは』

『心を豊かにするのです』

「絶対洗脳されてる!!」




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