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新魔王がいい人すぎたせいで世界秩序が崩壊しだす  作者: 進藤尚典
〜第2章〜女戦士蹂躙
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〜第9話〜魔王暗殺未遂、地下牢の女戦士

 魔王レオン重症。

 そのニュースはゾゾリマ中を駆け巡った。

 魔王を死に際に追いやったのは、あの『魔王喰い』。

 ゾゾリマの魔族たちの魔王レオンへの期待と恐れは、一気に失望と怒りへと変わった。

 

 オーティズは地下牢へゆっくりと降りていく。

 地下牢には鎖に繋がれたラミアがいた。

 ラミアはオーティズの姿を見ると、疲れた笑みを浮かべた。


「私を処刑しにきたか」


「……」


 オーティズの表情は変わらない。


「殺すのならばはやく殺せ。こうなることは覚悟していた」


「……レオン様に危害を加えたのはお前ではない」


「ふっ何を」


 ラミアは笑った。


「あれから、謎の土使いの攻撃はやんだ。正体も分からずじまいだ。皆はすべてお前の仕業だと思っているが、私はそうでないことを知っている」


「……すべて私の思惑通りだとしたら。あの土使いも実は私の味方であったと」


「それはない。私にはわかる。あの土使いはレオン様ではなくお前を狙っていた」


「……まぁ同じことだ。当初の私の狙い通り魔王レオンは殺せそうだ。これで私の任務は完了した。あとは好きにしろ」


 ラミアは笑う。そして真顔になって聞いた。


「……魔王レオンだが、このまま死にそうなのか?」


「……予断を許さん状態だ。昨日は一度も目を覚まさなかった」


「……そうか」


 ラミアはうつむいた。

 オーティズは言う。


「しかし残念だがお前の処刑は免れられんだろう。私はお前がやったのではないことはわかっていても、お前を助けてやるほどの義理もない。たぶん処刑は明日だ。せめてそれだけは伝えてやろうと思ってな」


「……なるほど。ちょうど7日目か」


 ラミアはつぶやく。オーティズは踵を返し去ろうとする。


「魔王レオンに伝えておいてくれ」


 ラミアはオーティズの背中に声をかける。


「ありがとう。料理も紅茶も美味しかった。花もなかなかいいものだな、と……」


 オーティズは、少しの間だけ足を止め、再び歩き出した。



「ふたりとも、ここにいたんですか」


 明るい声が響いた。

 ラミアもオーティズも目を丸くする。


「いやあ、ラミアさんのワンピース、僕の血の染みが抜けなくてどうしようかと思いましたが、魔子宮の水から教えてもらった、大根おろしにつける方法でようやく落ちましたよ」


 レオンが水色のワンピースを掲げてニコニコと笑っていた。


「レオン様!?怪我はどうされたのですか?意識不明だったのでは?」


「……ああ、大丈夫ですよ。一晩寝たら治りました」


 レオンがシャツをめくると、身体を貫いたはずの傷は小さなかさぶたがあるくらいになっていた。


「そんなことより、とにかく血の染みを抜くのが大変でした。時間がかなりかかってしまって……ちゃんと抜けたと思うんですけど……」


 レオンはワンピースを掲げる。

 ふたりともぽかんとその様を見つめる。


「……ところで、なんでラミアさんは鎖につながれているのですか?」


 レオンは心底不思議そうに聞いた。

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