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新魔王がいい人すぎたせいで世界秩序が崩壊しだす  作者: 進藤尚典
〜第2章〜女戦士蹂躙
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〜第8話〜魔王喰いの力

 土人形を斬り捨てるオーティズとラミア。

 斬りきざんだはずの土人形は一度地面につくと、またくっついて再生し、再び起きあがってきた。


「どういうことだ?」


 ラミアが声を出す。


「おそらくこいつらは生命体ではない。何者かが魔術でつくっている」


 オーティズが答える。


「なるほど」


 ふたりがやりとりしている間にも土人形は絶え間なく襲ってくる。ふたりの斬撃に土人形たちは指一本触れることができないが、土人形たちは次々と再生するためにらちがあかない。


「こいつら、魔術でつくられたと言ったな……」


 ラミアは一歩前に出る。そしてレイピアを地面に突き刺し、空手で土人形たちにむかって歩み寄っていく。


「何を?」


「……ならば、好都合だ」


 ラミアがそう言った瞬間、彼女のからだが青くまばゆく輝いた。

 そして土人形たちのからだもまばゆく輝く。

 次の瞬間土人形たちはアイスクリームのように溶けていく。そして、まるで何事もなかったかのように奴らはただの土に戻った。


「……なるほど『魔王喰い』とはそういうことだったか」


 オーティズは興味深そうに言った。


「お前は魔力を全て無効化できるのだな」


 ラミアはあえてうなづくこともしなかった。

 オーティズの推察通りだ。

 ラミアは、どんな恐ろしい魔力の持ち主もただの案山子にしてしまうことができる。

 そして、あとはそんな相手をレイピアで貫いてしまえばいい。

 これで、あらゆる魔族を狩ることができる。例え、魔王であってもだ。

 土がモコモコと隆起する。

 今度土から現れたのは土人形ではなく、鋭い槍であった。

 数十本もの槍が、穂先をラミアに向ける。そして一斉に飛んでくる。


「……無駄なことを」


 ラミアのからだが青くまばゆく輝くと槍は空中でアイスクリームのように溶けてゆく。

 あっという間にすべての槍は無効化された。

 ……何者かは知らないが、そろそろ無駄なことはわかったろう。

 が、もう一度土から槍が数十本も現れたとき、ラミアはため息をついた。

 何とものわかりが悪い相手だろう。

 殺到する槍を、もう一度空中で溶かしていく。

 一本だけだった。

 一本の槍だけがまったく溶けない。

 そして勢いそのままにラミアにむかってくる。

 なに?

 怪訝に思って、レイピアを握ったときは、すでに遅かった。

 槍の速度は恐ろしく速い。

 この槍は、魔力で放たれたはずのものなのに、ラミアの魔力無効化能力を無効化している。

 相手は実は、ラミアのことを熟知していた……。


「……愚かだったのは……私の方だった……」


 槍はラミアの身体に到達しようとしていた。


 グサリ


「……危ないところだったね」


「……!?」


 ラミアは目をむいた。


「肥料探すの手間どってたら、なんか大変なことになってて……、でも怪我しないでよかった」


 レオンはそう言うと血を吐いた。

 ラミアをかばったレオンの身体は、槍に貫かれていた。

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