06 小反省会
後日談的な雰囲気多めです。
「あー、負けた」
待機所のベッドで目覚めると、ルイが隣に座って見下ろしていた。無表情で。怖い。
「あ、起きた」
急に笑顔になった。やっぱり、その顔の方が可愛い。
「残念だったねー」
「そこそこいい勝負だったと思うんだけどな」
「ま、仕方ないんじゃなーい」
「爪が甘かったかな」
「気にする事ないと思うよー」
「他の武器でも試してみるか」
「考えすぎじゃないかな」
「いや、先に技能の確認だな」
「気楽に行こうぜー」
「でもまずはお礼だな。よし行こう」
「れっつごー」
微妙に噛み合わない会話を挟みながら、パイクに会いに行く。
「パイクはどこにいるの?」
「あっちの待機所?」
疑問系なあたり怪しいが、取り敢えず行ってみよう。
「あっちの待機所」に入ると、パイクが寝転んでいた。
「起きたのか。いい勝負だった、対戦ありがとう」
「いえ、こちらこそ。ありがとうございます」
「最後は本当に、負けると思った。あともう少しアイシスが速ければ死んでたな」
「片手で、しかもあの体勢からあれを振れるとは思わなかった。片手で突くぐらいが関の山かと」
「ははは! 筋力上げてて良かったな。それに、リアルでも体幹は良い方なんだ、バランスボールくらいならいくらでも乗れる」
「リアルスペックか〜」
「それを言ったらお前だって、なんで右脚潰れても走れるんだよ。おかしいだろ」
「いやだって、ほら鍛えてますし?」
「知らねえし、何を鍛えるんだよ」
「あー、それは、あれだ、ほら、あれあれ、あれだよ、ほら」
「覚えてないんだな、要は」
「恥ずかしながら」
「お前こんなキャラだったんだな」
「アイシスは昔からこんなだよ」
「ああ、そうか。お前ら姉妹なんだよな。納得」
勝手にパイクがそう納得した。
その後も他愛のない話をして、だらだらと時間は過ぎてゆく。
そんな感じで話していると、パイクが、
「そろそろ抜けたいんだけど、良いか」
「別に聞かなくて良いよー」
「そうか。じゃあまた」
「またねー」
「ありがとうございました」
確かにもう遅い時間だし、私達もそろそろ戻らないといけない。明日の仕事なんかもあるし。
「じゃあ、私達も抜けるか」
「うん、そうしよー」
メニューを開いてログアウトボタンを押すと、確認画面が出てくる。
yesを押すと突然の浮遊感に襲われ、落ちていく感じがして、現実に戻った。
Q:なんで右脚潰れて走れるの?
A:ほぼ左脚で跳ねてる状態。そもそも、脛の半ばまでだからそこまで影響無い。




