◇Two nights carnival その2◇
次回に続き世界観の説明回です。すいません。
誤字脱字が結構多く、ちょいちょい修正してます。
合わせて申し訳ありません。
人間じゃない。
そうかぁ。人間じゃないんだ。俺。
ショックはかなりデカかった。
けど、妙に納得してしまった。
いくつか心あたりがあったのだ。
俺は小学校以前の記憶がない。
厳密に言うと、全くない訳ではなく、
変な夢の事しか覚えてないんだ。
腕が何本もある女とか、眼が三つある化け物とか、、
そんな夢。そう変な夢だ。
悪夢と言わなかったのには理由がある。
俺は、その夢の中でいつも笑っていた。
そう。確かに幸せを感じていたんだ。
まったく、、変な夢だった。
「象太郎さん。」
「・・・・・・・。」
「象太郎さん!」
「あっ。な、何?」
「どうやってるんですか?」
「えっと、、何が?」
「トボケても無駄ですよ。私は神眼持ちです。
しかも『真実の眼』の方ではなく『神』の方です。
この意味、、分かりますよね?」
すげぇドヤ顔だ。
しかもこの人『この意味』の後にタメつくりやがったよ。
どんだけ神眼と言うヤツに自信があるんだ。
しかし、俺的には何の事やらさっぱりだ。
「ごめん。分からない。」
「なっ!!」
一瞬顔が劇画調に変わった気がしたは気のせいか?
そんな衝撃受けられても知らんもんは知らんのだ。
「・・いいでしょう。そちらがその気ならば、
こちらにも覚悟というものがあります。
私の真の力を見せてあげましょう!」
『全知魔の嗜み!!』
一度閉じた瞳を一気に開くカトリーナ。
元々デカい瞳が、更に広がり、今にも落ちそうだ。
クワッ!っと見開いた瞳が金色に変わる。
そして、、、今回は光った!!
と、ほぼ同時に白目に変わり、
糸の切れた人形の様に倒れた。
えっ?覚悟ってまさかコレ?
この後、ロタと同じ処置を施したのは言うまでもない。
さて、平成の日本においては完全なる異分子の二人が沈黙したところで、
親父に説明を求めてみたのだが、てんで要領を得ない。
分かった事と言えば、今、二人が入っているシャボン玉的なものは、
エネルギー遮断特性を持つ個人結界というヤツで、
その内部には、エネルギー変換スキルとやらを用いて、
北界の魔粒子を満たしてあるらしい。
そして、それらの原材料は、
俺の魂内部に存在する魔術核という器官に
蓄積されていたエネルギーを使って、
親父が術式を組んだのだそうだ。
また魔術核とか、術式とか聞き慣れない言葉が出て来たが、
要は材料は俺が用意して、親父が調理した料理ってトコだと納得した。
そうこうしてる内にカトリーナが目覚めた。
「あれぇ?お部屋じゃなぁい?ここどくぉぁあぁ!!
すいません!すいません!すいません!すいません!すいません!」
ブンブン頭を上下させるカトリーナ。
「いや、いいから、一旦落ち着こう。」
「・・はい。」
「で。俺に何が聞きたかったの?
あっ、俺に分かるよう聞いてくれな。」
「聞きたかったのはエネルギー源についてです。
象太郎さんが相当上位の神である事は分かりました。
先ほど一瞬ですが、神眼で拝見させて頂いたので、、。」
えっ?上位?全く自覚が無い。
「もっとも、魔術核自体は主神級の結界のせいで見えなかったのですが、、
それでも莫大な魔粒子量をお持ちだと言う事だけは分かりました。
まぁシヴァ様のご子息となれば当然と言えば当然なのですが、、
気づかなかったとはいえ、ご無礼の数々、どうかお許しください。」
平身低頭のカトリーナ。人にここまで丁寧に謝られた事のない俺は、
かえって、気を使ってしまう。
勘弁してくれ。
「あっいや、無礼がどうとかはいいよ!楽に行こう!」
「なんと寛大なお言葉!ではお言葉に甘えて楽に行かせてもらいますね。
いやぁ私とした事がすっかり見た目に騙されましたよぉ。
てっきり、軽薄、スケベェ、のーたりんのバカボンボンだとばかり、、
ホォントすいませ〜ん。」
おい、謝ってるの?けんか売ってるの?どっち?
「で、産まれは東界ですよね?
ならば、それほどの魔粒子。補給は一体どうやってるんですか?」
「知らない。」
「そうですよね。簡単に教えられる秘密ではないですよね。」
いや、本当に分からないだけなんですが。
困った俺は視線を親父に向ける。
「親父。どうなってんだ?」
「ん?象太郎は、どの宇宙のエネルギーでも
自分の使える魔粒子に変換出来るだけだぞぉ。」
「なっ!!!」
凄い勢いで親父の方を振り向き、驚愕の表情で凝視するカトリーナ。
重い沈黙。えっ?その補給ってのが出来たら、なんか不味いの?
「・・・この事を知っているのは?」
「俺と嫁、そして、今、象太郎とカトリーナ。」
「ふぅ~。いいですか、この事は決して、、、」
その言葉を遮る様に親父。
「あと、あの小娘。」
ロタの胸の辺りを指差しながら言う親父。
おい。この期に及んでまだそれを引っ張るかよ。
それはそうと、いつの間にか目覚めていたロタは、
驚愕のあまり、切れ長の眼を見開き俺を凝視している。
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」
カトリーナの絶叫が響き渡った。
再び仕切り直し。俺たち4人は円卓でお茶をすする。
親父は相変わらずの様子だ。
ロタは寿司屋の湯のみに書いてある魚偏の漢字を
何かに取り憑かれた様に観ている。
この人も少し変わっている様だ。
そして、何やら一人思い詰めた顔のカトリーナが切り出す。
「皆さんやっと落ち着いた様なので、会議を始めたいと思います。」
いや、皆さんって取り乱してたの君だけだったよね?
周りの様子とか一切みえてなかったよね?
という俺の感想を他所にカトリーナが続ける。
「まず、象太郎さん。」
「はい?」
「折いってお願いがあります。」
座り直し、姿勢をただし、真剣な表情でカトリーナが切り出す。
ただならぬ空気に畏まる俺。
「なっ何でしょう?」
「私と共に北界に渡ってはもらえないでしょうか?」
「へっ?」
「出来ればシヴァ様も一緒に来て頂けると心強いです。」
「う〜ん。」
「ちょっと待ってくれ!突然そんな事いわれても!
訳を聞かせてくれ!訳を!」
「いいでしょう。ただ聞くからには覚悟を決めて下さい。」
「覚悟?」
「知ったら最後、私の頼みを断れば、私は貴方を消さなければなりません。」
「えぇっと、、聞かないで、断った場合は?」
「か弱き乙女の切なる願いを聞くことすらせず断る男など、
生きるに値しませんね。始末します。」
何ソレ?選択肢ないじゃん。
「取りあえず伺います。」
「では、お話しましょう。
昨日、私はとある上司様から、私室のバスルームを掃除する様に仰せつかりました。
便座を舐めれるくらいに綺麗にしとけとの事だったので、
それはそれは気合いを入れて磨きをかけておりました。」
便座を舐めれるって、、それどこのヤクザだよ。
「すると、上司様が複数のお偉いさんを伴い帰って来られました。
予定より随分早いお帰りだったので、掃除を一時中断し、
お茶を淹れねばと慌てて出て行こうとした時、
その言葉を耳にしてしまいました『OUFからの連絡はまだか!』と。」
「そのOUFとは?」
「八面体世界統一戦線。テロリストです。」
「え〜と、つまり、軍上層部とテロリストの癒着を知ってしまったと?」
おいおい一介のサラリーマンになんて話をきかせやがるんだ!
「はい。まぁそれだけなら可愛いもんだったのですが、、」
えっ?可愛いの?絶対それ可愛くないよね?
女の子が『可愛い友達連れてくるねぇ!』って言った時くらいのもんだよね?
あっでも、俺、女友達とかいないからそんな思い出ないんだけど、、
ってか男友達もこれと言っていないけど、、、。
いや、そんな事はどうでもいい!
この話は絶対これ以上聞いてはいけない!
「そうかぁ!君の国も色々大変そうだね!
まぁ『他所の国』の事情に『無関係』な『外野』が口出しとか『筋違い』だし、
そもそも『一介のサラリーマン』であるこの僕は『何の力にもなれない』ようだし!
君は早く戻ってなんとかした方がいいんじゃないかなぁ?」
「つまり、、象太郎さんは、今、死にたいと?」
眼が据わっている。逆らわない方がいいな。
「・・・続きをどうぞ。」
「確かに時間がある訳ではないので、最重要ポイントだけ話します。
軍上層部とテロリストは共謀して、
『神々の黄昏』を引き起こそうとしています。」
「ラグナレクねぇ。」
初めて親父が口を開いた。
『ラグナレク』聞き覚えのある言葉だ。
自らをヲタクと名乗れるほどの情報量はないが、
アニメ、漫画、ゲームの類いは結構好きだ。
そんな事を考えている俺を除き、3人は難しい顔をしている。
3人。そう親父までだ。これは珍しい。
つまり、それほどの事態が、
彼女達の世界で起ころうとしているという事なのだろう。
「象太郎さん。」
「はっはい!」
「さきほど無関係と言いましたね?」
「はい。」
「無関係ではありませんよ。」
「はい?」
「彼らは人間界に生きる人間を
『エインヘリャル』として、連れ去る計画です。
その数10万。」
「10万人を!!」
おいおい。10万って結構な数だぞ。
「・・・ところで、、えいん、、なんでしたっけ?」
「エインヘリャルです。」
「その、、それ、なんですか?」
「神々の先兵として、不死の軍隊となり、ラグナレクを戦う戦士の事です。
その正体は、私達バルキュリアによって選ばれた『死んだ戦士の魂』です。」
「死んだ!?つまり、人間を10万人殺して魂を持ち帰ろうという話なのか!?」
とんでもねぇ事考えやがる。
「多分違うぞぉ。生きたままだろぉ?」
「はい。魔術にかかり易い子供をターゲットに、生きたまま連れ去り、
死をもいとわず戦う軍団として洗脳を行う。しかる後に、
各世界に特攻をしかけさせ、混乱に乗じて支配権を奪う。これが彼らの計画です。」
頭を抱える親父。
そりゃそうだろう。
10万人の子供をさらって洗脳とか常軌を逸している。
しかし、謎だ。
あの化け物じみた戦いをするカトリーナやロタみたいのがいる世界で、
人間の子供が何の役に立つというんだ。
「子供なんかさらったトコで戦力にならないだろう?」
「象太郎さんは本当に何も知らないんですねぇ。」
その哀れみに満ち満ちた視線をやめろ。そして黄昏れるな。
「いいですか。人間界はかなり特殊な場所なんです。
通常、知的生命体は、生まれた、もしくは発生した段階で、
それぞれの宇宙から魔粒子分配を受ける為の魔術核を授けられます。
私たちはその魔術核を鍛錬して許容量を増やし、
魔法や戦闘スキルなんかを駆使して戦います。
分かりますか?鍛錬して魔術核を大きくすれば、
それを満たしてくれるだけの魔粒子が、
それぞれの宇宙に満ちているという事です。
対して、人間界はコアから出来た宇宙ゆえに、
八面体世界で最も高いエネルギーを含有する宇宙でありながら、
桁が2つ3つ違う数の知的生命体が生息している為、
分配量が少なすぎて、簡単な魔法の一つも使えない。
永らくそんな時間が過ぎた為に、そこに生きる知的生命体。
即ち人間は魔術核も大きく小型化している有様。
大気中の魔粒子濃度に関しては、
もはや計測不可能レベルに低いときています。
これほどの潜在力をもちながら運用していない種族。
他の世界では考えられない事です。
まぁ主神が存在してない上に、同種で対立し、殺し合うという
理解不能な性質を持つ生き物ですから仕方ないと言えば仕方ないのですが。」
理解不能な生き物って、、酷い言いようだな。
それに君もさきほど同種で対立し、殺し合っていましたが?
でも、待てよ。今の話を聞いた限りだと、
人間は弱いって事にならないか?
「質問いいっすか?」
「なんでしょう?」
「今の話だと、人間は弱いってことでいいんだよね?」
「人間が弱い!何をバカな!」
「えっ?だって、魔法もロクに使えない劣等種みたいに聞こえたんだけど。」
「確かに魔法分野に関しては致命的なレベルで遅れています。
しかし、何の訓練もうけずに、
加速空間で活動できる卓越した身体能力。
それだけでも反則級ですよ!」
加速空間?何の話をしてんだ?
「えっと、、ごめん。分かりません。」
ため息をつくカトリーナ。
「要するにですねぇ、人間界は、
八面体世界全体の中心にあり、
各々の世界から多量の放射エネルギーを受けている為に、
常時加速状態にある世界なんです。」
「加速状態?」
えっ?今、この状態が?全く違和感ないけど、、。
「つまり、周りの宇宙より、時間の流れが早いのです。
私の居た北界の時間の流れに比べると約50倍といったところですね。」
「50倍!!」
「はい。なので、私は現在、思考速度と身体能力を50倍に合わせて行動してます。
これだけでも結構な魔粒子消費量で、
半神半人の私であってもそれなりにしんどいんですよ。
人間界で生活する人間という知的生命体は、
ほぼ魔粒子の供給がない飢餓状態で、生まれながらに刻の激流にさらされ、
それを苦にもせず生きている。
身体能力に限って言えば、素のままで、軍の精鋭クラスです。」
つまり、北界では、人間は50倍の速度で動けるって事か?
「しかも、あろうことか人間は、
あらゆる世界の魔粒子をエネルギーとして取り込めるのですよ!
これが過酷な魔粒子枯渇環境ゆえの魔術核進化なのか、
それとも、コアから出来た宇宙に産まれた知的生命体だからなのかは未だ判明していません。
今後の研究に期待されますねぇ♪」
またもやポカンとなってしまった。
カトリーナの話は理解出来ていると思う。
しかし、実感はまるでない。
「あっ!すいません!駆け足で説明してしまいましたが、分かりました?」
「ちょいまち。」
整理してみる。
つまり、人間は、
あの国民的アニメでいうところの50倍重力修行ならぬ、
50倍加速修行を産まれた時からずっとしているのと同じという事か。
50倍ってどの程度なんだろ?
子供を攫うって言ってたな。
小学生高学年くらいと想定すると、
50メートル走るのに早いヤツで7秒台、遅いと9秒くらいか。
仮に9秒で走った時の速度は、、、スマホの計算機ではじく。
時速20kmだった。その50倍、、時速1000Km!!
足の遅いヤツでさえ時速1000Km。
ちなみに7秒のヤツだとなんと時速1285.7142Km!!
ついでに調べた音速(340m/s)を基準とした単位であるマッハ1というのが、
時速1224km/hらしい。
ちょっと待て!音速こえてるじゃん!
ソニックブームとか起きちゃうじゃん!
つまり、、足の速い小学生をひとクラス分くらい集め、
北界に連れて行き、全力で鬼ごっこをしたら、
10秒足らずで1都市が壊滅するってことか?
『身体能力に限って言えば』と言う言葉から推測すると、
訓練された兵士相手にはそれほど役に立たないのかも。
でも、施設破壊に関して言えば、
ちょっとした破壊兵器並みの威力だ。
要は、火器や爆弾を必要としない自爆テロ専門部隊みたいなものか。
それが10万人?
さすがに俺も青くなった。
その様子を見たカトリーナが満足そうに言う。
「大体のところは理解出来たみたいですね。」
「・・不本意ながら。」
「では、私のお願いは聞いて頂けると言うことでよろしいですか?」
「それとこれとは!」
「お〜い。話の途中だがいいかぁ?」
「はい。なんでしょう?」
「カトリーナじゃないよぉ。」
「えっ?俺?」
「象太郎は明日、明後日と休みだよなぁ?」
「そうだけど。」
えっ?なぜここで日常会話?
「そしたら、父さんとお出掛けするかぁ。」
なるほど!助け舟か!
俺が北界に行くのを断れる様に明日出かけるから、
『異界の民は早く消えろ』と!ナイスだ!親父!
「親父!行こう!」
親父に応え、カトリーナに向き直る俺。
「聞いての通りだ。
非常に残念だが俺は親父とお出掛けしなければならない。
何を隠そう、親父は今日が誕生日なのだ!
男手一つでここまで立派に俺を育ててくれた親父。
その親父に感謝を込めて、
親父の行きたいところに連れて行ってあげるのが人の道というヤツだろう。
そういう訳だから、申し訳ないが今日のところは、引き取ってくれ。」
「そんな!!」
カトリーナの今にも泣き出しそうな顔を見ると、
何か罪悪感が湧き、それなりに心が痛みはするが、
俺の手には余る話なのは間違いない。
すまんな。
「さて、親父!どこに行こうか?」
「北界だぞぉ。」
「えっ?今。なんて?」
「さすがにほっとけないだろぉ。
母さんだって聞いたら、多分そう言うぞぉ。」
痛いトコ突きやがる。
何か上手い言い訳はないものか、、。
そこで気がついた。
カトリーナの話じゃ、人間界は加速世界。
時間が50倍早く過ぎると言っていたな。
「いや、だって2日しかないんだぞ?こっちの2日という事は、、、
えっと、2日は48時間で、その50分の1だから、、。
北界じゃ1時間もねぇじゃねぇか!
そんな短時間じゃ何も出来ねぇだろ!」
良し!我ながら完璧な言い訳だ!さすがに反論できまい。
「何か出来るだけの時間があれば行くのかぁ?」
「そりゃ、、まぁ。そうだな。」
「じゃあ時間作るから行こう。」
「はっ?どうやって?」
「範囲結界と減速術式の合わせ技で。」
「何ソレ?」
「まず、範囲結界でこの家だけを人間界の時間の流れから切り離す。
そうすれば、この部屋の2日は、北界でも2日だ。
そして、48時間で切れるだけの魔粒子量に調整して、
この部屋の時間の流れだけ、北界の50倍まで遅らせる。
そうしたら、この部屋の2日は、現地時間じゃ100日だ。
100日あれば少しはなんか出来るんじゃないかぁ?」
そんなの出来るなら、夏休みの終わりにナゼ使わなかった!
「なんでもアリかよ!」
「そうでもないぞぉ。
たまたま時空系の術式は、沢山テンプレ持ってただけだぁ。」
ちくしょう。嵌められた。
人間界の時間は北界の50倍早かったハズなのに、
逆に、北界より50倍遅く出来るとは!!
何たるチートだ!
親父にまんまとしてやられた!
このカシは、来週末の時間を50倍遅くする事で、
必ず返してもらうと、俺は心に誓った。
一方、大どんでん返しで、望みが叶ったカトリーナは上機嫌だった。
「シヴァ様!ありがとうございます!
象太郎さんもよろしくお願いしますね!」
カトリーナが今日一いい笑顔で俺に言った。
へぇ、こんな顔も出来るんだ。
性格的に俺の好みとはかけ離れているのだが、
可愛い女の子の笑顔は悪くないもんだ。
まぁ、仕方ないか。
「あぁ。よろしくな。」
こうして、俺と親父とカトリーナは、、
ってあれ?ロタの処遇は?
そう思い、ロタの方を見る俺。
視線が合うと驚いたように眼をそらすロタ。
ん?視線が合う?俺を見ていたという事か?
よく見ると、頬が少し赤い気がする。
「ジロジロ見んじゃねぇよ。コロスゾ。」
どうやら怒ってらっしゃる?
慌てて目を逸らす俺。
ヤンキーまじ怖ぇ。
するとカトリーナが対応する。
「貴方はどうするの?」
ついさっき俺の目の前で殺し合った二人。
なのに、ロタが消えかけていた時、
カトリーナはロタを心配して取り乱していた。
そして、助かった後にありがとうと言ったんだ。
この二人って、一体どんな関係なんだろう?
今回で概要は大体書けました。次回、北界に出発します。
次回更新は22日夜を予定してます。
よろしくお願いします。





