【第1章まとめ~これまでのお話~】 招かれざる転校生
―――三年生一学期―――
【第1章 まとめ~これまでのお話~】
双子の兄妹、咲良と桜。入れ替わって生活をしていることを知らない麗は、本物の桜を襲ってしまう。そして、二人の知らないところで、大人たちが勝手に縁談話を進めてしまって・・・
春休みが終わり、新学期が始まった。
そして、卒業生と同時に受験生と呼ばれる立場になった。
クラス替えで、俺は瑞稀とクラスが離ればなれになってしまった。
他の仲の良かった友達とも、クラスが離れた。
俺は、水野聡美と同じクラスになった。
聡美は瑞稀と同じく、幼稚園から一緒だった。
でも、随分と時間もたっているため、俺のことは”桜”だと思っているようだ。
始業式が終わった後、三年生だけは続いて学年集会が行われた。
「転校生を紹介する」
転校生と呼ばれて入ってきたのは、色素の薄い髪に少したれ目の背の高い美少年。
でも、それは悪魔の襲来だった・・・
「三年二組で、これから皆さんと共に勉強します。九条瑠依です」
◆
「先ほど、体育館でも挨拶しましたが、改めて自己紹介をしたいと思います」
吃驚した。まさか、九条が転校してくるなんて。
しかも、瑠依は妹、桜の婚約者だ。
それに、もしかしたら瑠依が俺の正体に気付くかもしれない。
「それと、僕と蒼井桜はいとこ同士なんです」
・・・!?
何故それをいう!?
皆の視線が俺に向けられた。
かくしておきたかったのに・・・
「桜ちゃん久しぶりだねぇ。親から聞いた?」
休み時間になると早速話しかけてきた。
「・・・学校では、あまり喋らないでほしいんだけど」
「婚約者なのに? 婚約者だから? まぁ、いいけどねぇ」
この学校で本物の桜の性格を知っているのは、これで、瑞稀と瑠依になってしまった。
どうしよう。
瑞稀にはもうばれているからいいけれど、瑠依にばれるわけにはいかない。
(・・・疲れる・・・)




