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蒼井桜の縁談話
『誰も責めないで』
いったいどういうことなのか。
訳が分からないまま、俺はいつも通り”蒼井桜”として登校をした。
学校はいつも通りで何も変わっていなかった。
と、思っていた。
「咲良っ」
「・・・瑞稀」
元気がない俺を心配して、瑞稀が訪ねてきた。
元気なフリをしていたのだが、瑞稀にはバレバレのよう。
「何かあったの?」
「桜が昨日倒れて、それが精神的なものかもしれなくて・・・
もしかしたら、俺のせいなのかなって・・・」
「違う! 絶対違う!」
「・・・瑞稀・・・?」
今思うとどうして、こんなに自信満々だったのだろう。
そして、夏休みが始まった。
◆
ここは東京のとある高級フランス料理店。
そこに蒼井家の両親が招かれていた。
「遅れてしまって申し訳ありません」
「いえいえ、わざわざ海外から戻ってきてくださったのでしょう?」
「そんな、九条様の望みとあらば」




