10/17
悪夢の始まり 2
「・・・あれ?」
玄関のドアを開けようとしたら、鍵がもう既に開いていた。
「・・・桜、起きてるのか?」
リビングのドアを開けると、そこには桜がいた。
服を一切纏っていない姿で。
「桜!? 桜!?」
反応がない。
発作か?
俺は急いで救急車を呼んだ。
「おい! 桜!」
「・・・っ・・・おにいちゃ・・・」
「桜? 何があった? とりあえず、服きないと・・・救急車呼んだからな!」
「うん・・・」
そういってまた桜は、目を瞑ってしまった。
◆
「軽い発作を起こしたようですね」
「そんな、ここ最近ずっと調子よかったのに・・・」
「おそらく、精神的なことが原因だと思われます」
桜のいる病室に入ると、ちょうど点滴をしにきてくれた看護師さんが出ていくところだった。
「桜・・・いったい何が・・・」
(そういえば・・・どうして裸・・・)
桜は家で裸で倒れていた。
それは、どうしてなのか・・・
「・・・ん・・・お兄ちゃん・・・?」
「桜? 大丈夫か?」
大丈夫なわけはないだろう。
俯いたと思ったら、突然泣き出してしまった。
「桜、家で何があったの?」
俺は今まで以上に優しく問いかけた。
それでも、話したくないのか、桜は口を閉じたままだった。
それでも、帰り際に一言、桜はこう言った。
『誰も責めないで』




