洗濯物わすれた!
「良かった?」
「良いお湯でした…」
「無念…」
「あの角刈りも励ましてやってくれないかな」
コインランドリーの隅で脛を抱えて座り込む角刈り。いふはそれを見なかった事にして俺の飲みかけのビールを奪った。
「頂くね…入ってない!?」
「手持ち無沙汰で噛んでた」
「子供!?」
「よく考えたらあたりめでも噛んでればよかったな」
「もう酔っ払ってる!?」
さっきの逆だ。逆に酔った俺に乱入する形を作った。名付けて鶴の仇返し。
「あの妖怪と飲めば良かったのに」
「アイツ未成年だぞ」
「ウソぉ!?」
「明日大事なテストがどうとか言ってたな」
「お兄さんに対してはちゃんと喋るんだアレ!?」
指を指して言いたい放題のいふを肴に濃いめハイボールの缶を開けた。
「良かったらどうぞ」
タッパーに詰められた肉じゃがを受け取り軽く会釈する。
「えっと誰!?新キャラ!?」
「角刈りママ」
「ママ!?!?」
俺よりもでかくて女性かどうかも怪しい体格の人物が、角刈りの耳を摘み行ってしまった。
「親子で仲良いんだよな」
「息子の所業に何も言わないの!?」
「ツマミくれる良いママ」
「スナックじゃないんだから!!」
うるさい口に飲みかけのハイボール缶をぶつける。
「いった……!」
唇にやいばが刺さって血を流す。
「すまんやりすぎた 絆創膏……」
「口の中に貼る気!?」
「消毒液なら大量にある」
「貰う!!!」
割る用に買ってあったウィスキーを一気に飲み干し、血の付いたハイボール缶も飲み始める。酒は消毒。わかる。
「…肉じゃがもいい?」
「どうぞ」
「うっま!!!」
明日はどんなツマミが貰えるかな。




