第十一話 リーナといっしょに
リーナという新たな仲間を手に入れ、俺はギルドへ戻る。戻る途中、リーナがいろいろと俺に質問してきた。
「……ねえ、いまさら言うもなんだけど、あなた何者?本当に人間なの?」
ついでにこれが最初の質問。正真正銘本当の人間なんだけどなあ。
「何者って言われてもなあ………人間ではあるけど。」
「………信じられない。ましてや暗黒剣を持っているなんて。」
あー、やっぱりばれてたか。というか俺、なぜばれないと思ったし。
「そして、あの力、あのスピード。ドラゴン族でもそうはいない。」
そうはいないって、いるのかよ!一度会ってみたいな!それ!
「う~ん、といってもなんでこんなに強いのかわからないんだけどな。」
「…………………どういう意味?」
「記憶がないんだよ。つい最近までのな。」
「………へぇ。」
と、こんな感じだった。まあもっとも、これ以外に会話はしていないけれどな。
さて、ギルドに戻った。
「メイナ~かえったぞ~。」
「おかえりなさいませ。真平様。………その子は?」
「あ、いや~コイツ俺の仲間になりたいらしくて、ギルドに登録してもらいたいんだよ。」
「わかりました。では、登録のほうをさせてもらいます。」
それにしても相変わらず、メイナは仕事が速いな。ちょっと尊敬するかも。
「お名前はなんですか?」
「………リーナ。」
「リーナ様ですね。真平様のチームに加入されるということでよろしいですか?」
「………………。」コクッ
「おう。いいぞ。」
「わかりました。では、ここからはリーナ様の質問となるので真平様は席を外してもらって構いませんよ。」
「わかった。リーナ。終わったら言ってくれ。」
リーナがだまってうなずいてくれたので、俺は席を外す。すると、声をかけられた。
「仲間を増やしたの?」
振り向くとアネルさんが立っていた。なんかいつもいるような気がするのは気のせいか?
「アネルさん。」
「真平君には必要ないと思うんだけど……」
「いや……すごい剣幕で迫られちゃって……」
「あら、優しいのね。」
これがやさしいというのかはわからないんだがな。
「だけど、仲間っていうのはもちろんメリットのほうが多い。だけどデメリットもあるのよ。」
アネルさんが急に真剣な顔になった。
「どういうことですか?」
「あの子があなたの足を引っ張るかもしれないってことよ。あなた、相当強いし。」
「………ああ~、なるほど。」
「真平君はやさしい。それがメリットでありデメリットでもある。あなたは仲間を見捨てたりしないから、余計に心配なの。」
なるほど。言いたいことはわかった。まず、アイツのことを守れということ。次に勢いだけで仲間にしてはいけないということ。そして、いつか仲間を見捨てなくちゃならない時が来るということ………
「………まあ、気を付けます。」
「頑張ってね。応援してるわ。」
そういってアネルさんが立ち去っていた。そしてすぐに、リーナがやってきた。
「終わったか?」
リーナは黙ってうなずく。さて、これからどうしよう。
「そういえばリーナ、服とかぼろぼろだな。」
さっきまでキラーヴォルグ10体と戦っていたもんな。
「服屋でも行くか。いい店知ってるか?」
リーナはだまってうなずいた。
「よし。連れて行ってくれ」
するとリーナが歩き出す。俺も黙って後をつけていった。
そういって着いたのはアルマゾーンの中の服屋。俺の分も買っておくか。今までギルドに借りてたけど。
「よし、決まったら言ってくれ。」
「………………」コクッ
それにしてもリーナは無口だ。おっと、そんなことを考えている暇じゃない。俺も服を選ばないと。
「私が強化してあげるから着やすいやつ選んで。」ヒソヒソ
「………それは素晴らしいな。セラ。」ヒソヒソ
セラ、いいね。強化してくれるとか最高だな。
「じゃあ、できるだけ日本で売ってたような動きやすい服か……ジャージ?いや、ダサいな。」
そう考えながらも最終的に買ったのは布の服とズボンを3着ずつ。色やデザインも質素だが、それも、セラがどうにかしてくれるらしい。まあ、そのままでいいんだけど。
「リーナは決まったかな?」
そう思い、リーナのほうを見ていると服を3着ほど見て迷っていた。
「どうした?迷っているのか?」
リーナに声をかける。まあ、安かったら3着とも買ってあげるんだけど。俺の分は1200マニーしかかからなかったし。
「………………。」
そういって見せてきたのはそれぞれ1100マニー、1700マニー、2300マニーと値札が貼ってある服だった。というか服もすごいな。だって袖なしと半袖と長袖だぜ!デザインは無地の赤だけど。
「それぐらいなら三つとも買ってやるぞ。」
そういったら嬉しそうな顔をした。安いし全然いいだろ。
「ズボンは?」
出されたのは2500マニーのズボン。武道家が履くようなズボンだった。
「よし、それも3着。合計で12600マニーか。」
俺のも足して15000マニー越えねえのか。すげえな。いや、普通なのか……?
「じゃあこれください。」
「ありがとうございます。ここで装備されますか?」
リーナのほうを向くとリーナは黙ってうなずいた。
「はい。コイツにお願いします。」
「わかりました。こちらへどうぞ。」
そして、リーナを少し待つことにした。
出てきた。普通にかわいい。足もしっかり隠れているし、ちょうどいいだろう。
「似合ってるじゃん。」
「ッ!!~~~~~///」
リーナの顔が急に赤くなった。え?俺がなんかした?
「じゃ、じゃあ武器屋にでも行くか。」
「~~~~~~ッ!!」コクコクコク
何だろう。見ているこっちが恥ずかしい。
武器屋では特に何もなかったので割愛する。買ったのは10000マニーの片手ナイフだった。俺の財産がやばい。残り700マニーとか(笑)
「そういえばさ、リーナってどういう戦い方するんだ?」
これは帰り道に思ったことだ。
「……………。」
「そうだ、やってみたほうが速いな。リーナ。今、俺と戦ってくれ。」
「……でも」
「俺は攻撃しない。思いっきりかかってこい。」
「………わかった。」
リーナが思いっきり向かっていった。想像を絶するほど早い!!
「うわっ!ちょっ!」
そして俺をナイフで切ろうとする。顔に少しかすってしまった。
「……………。」
さらにリーナは俺の首を狙って蹴ってきた。左手でガードしたが、けりが重い!!
「クッ!クソッ!!」
「気を付けて。」
リーナはそういうと左手を口に当て、火を吹いた!!
ゴオオオオオオッ!!
「やっべ!!」
俺はとっさに暗黒剣で炎を切った。やっぱり暗黒剣強いな。
「………ふぅ、終了。リーナ、強いな。」
「……………フン。」
あのスピードはひょっとしたら俺以上じゃないか?と俺はひそかに思った。




