第3話 異世界転移??
さて 呪詛入り紅茶缶を前に立ちすくんでいた彼女
そこに突然訪れた衝撃
一瞬真っ暗になり、気が付くと 目の前から 呪詛札が消えていた。
なんとなく 心かスカスカする。
長年 のしかかっていた重しが消え、逆になんか落ち着かない。
こはいかにしつることどもぞや?
高校時代 寝て過ごした古文の授業で 唯一 頭に残ったフレーズが頭をよぎる。
◇
結論からいうと、 母だけが 消えた世界だった。
なんとなんと 中学時代に父親が蒸発したショックで母は自殺。
本来 保護者不在で施設入りだったのだが、世間体を気にして表面を取り繕うことにたけていた親族のおかげで、籍だけ父親のもとに入ったまま 自宅に放置され、自力で生き抜いて国家公務員になったことになっていた。
その間の生活費は、( ̄∇ ̄;)ハッハッハ 中学生の己が 父親を脅しつけて巻き上げた一時金をやりくりして生き延びたらしい。
そういう経緯を書いた 日記が残されていたので、ワープ?した異世界の今の自分の来歴が分かったわけ。
思わず 一時金を巻き上げる根性があったのなら 帝大に進学しておけばよかったのにと思ったら、
ハイ 当時 A国一の最高学府に余裕で合格し入学しておりましたww
まあ 学歴レベル相応の大学に入り 己にふさわしい賞も受賞して 堂々国家公務員入り。
ちゃんと学閥に属して活動中とは! 驚きましたねぇ。
これって 願望がなせる業、幻想の世界にトリップしているのではなかろうか? とマジ思いました。
◇
というわけで 半信半疑ながらも 出勤したら
やっぱり 日記からうかがえる通りの 勤務先でした。
一応 日記という名のメモを読み込んできたので
異世界にも すんなりと溶け込みましたが・・
まじ 知らん人 知らん部署での仕事にビックらポン!
ただ 業務内容に関しては、しょせん国家公務員のやることですから
部署がちがっても 異世界であろうとも自分にとっての常識の範疇の業務内容なので 特に問題なし
むしろ ひっそりと書いていたレポート内容と被る業務が多かったので
樂でした。
妙な気を遣わずとも ストレートに起案して 己の業績として 仕事を積み上げていけるなんて 夢のよう!!
と言っても 若手国家公務員にとっては、国家公務員とは 閉塞的なブラック職場であるという実態には変わりはなかったのですが。
立場が変わると こんなに 楽に仕事ができるのあかぁ~~~~! と 新鮮な驚き。
過去における 己の理不尽な立場における苦労はなんだったの!というあらたな怒りと悲しみと
過去の己の苦労に関するむなしさを感じなかったわけではないけれど、
そういうむなしい思いは 仕事帰りに購入したワンカップを 自宅で一気飲みして流すことにしました。
ワンカップって あっためると すっごい酒臭いにおいがするのに、冷だと いかにも「飲みました!」感がある割に ごくごく飲めるすぐれてもの(=アル中製造機)なんですよねー。
こういうところは 世界がかわっても共通だなぁ、なんて思いながら 久しぶりに一杯飲んだ彼女でした。
「前の世界では 酒を飲む余裕すらない生活だったからなぁ。
誰に気兼ねすることなく 宅飲みできるし・あ・わ・せ♪」




