パイプ内部
—パイプ内部—
北安の兵士がくる
ビチャ…
地面には水が溜まっていた
すぐに身体を起こし
体勢を崩しながら逃げ去る。
ドォン
ビシャァーン
後ろの空いた穴から
北安が一人、降りてきた。
フルフェイスの重装備の北安の兵士は
軽機関銃を持ち、
オレンジの目を輝かせている。
パイプの曲がりくねった地形を駆使して
射線を交わしながら逃げる。
パイプ内を抜けると、
そこは腰に浸かるくらい
水位が上がっていた。
元は工事中の階層だったのだろう、
微かに光る照明が
水に伝わり壁を反射している。
バシャ…バシャ…
進み続ける
ドン…ドン、ドン
足音がパイプから聞こえてくる。
一室が真ん中にあるそこに隠れる……
バシャ…バシャ…
「はぁ…」「はぁ…」
北安の兵士が探している
ベテランではなさそうだ、
場に慣れていない
おそらく銃撃戦で高揚し、
手柄を立てるために一人で隊列を離れた
「バシャアァァ!!」
水から勢いよく飛び出す、
軽機関銃の先端を
右手で押し払う、銃を落とさせる。
次に身体を真正面でこちらを見る、
北安の右腕を、両手で押さえ
身体に義体を寄せ
義体を重心にし背負い投げをした。
軽機関銃を拾う、片手で
自分の頭部を人差し指で差しヘルメットを脱げとジェスチャーをする。
この距離でも北安の装備は
銃弾を弾くはずだが、ヘルメットを脱ぎ
「まっっ待ってください…
妻がいるんです…」
「すいません……」
ヘルメットを外された顔は
鼻水と涙で目が赤くなっている。
こちらにはない
軽機関銃を顔に向ける
その時、後ろから気配が
「ギィィ……ィィ」
背後から何か、見覚えのある
「ダァぁぁぁああ!!!」
「ブシュュ」
本能で避けた、恐怖で避けてしまった。




