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[GEAR HEAD]  作者: 地位分沢口
第二区画
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42/50

北極星

—北極星—


橋から輸送車へ辿り着いた

 ここは住宅街で図書館への

 道路が続くルートだ、


 指揮隊長はいま

 中隊長と怒鳴りあっている

「「だぁからよぉぉ!!

おれたぁちの任務ぁッ!!

運用者の移動だッつってんだろぉッ!!」」


 “北極星中隊“

 中隊は基本200人規模で

 運用されるものだが、

 いまここにいる北極星の兵員はざっと

 70人ほどだろうか。


 ミュータナーや

 セイウチとの戦闘や区画への

 出口の消失により、数を減らしていた。


 北極星の中隊長は

 指揮隊長に怒鳴り声を出し合い続ける

「「そぉいつッは大した任務だッ!!

優秀なッ部隊の皆さんッなら

 これくらいなんともねぇだろッ!!」」


 中隊長は指揮隊長に当てつけるように

 怒号を放つ、北極星も図書館への

 移動任務を受領していたが

 現在セイウチと膠着状態に入り

 足止めを受けている。


鵺部隊員の一人が指揮隊長を抑えながら

中隊長に話す

「中隊長、我々も補給を断たれている

 運用者の重機関砲の弾薬は潤沢ではない

そちらの運用者はどうした?」


 鵺部隊員の話しを聞くと

 北極星中隊長が声を滑らすように話す

「どのみちセイウチどもやらねぇとッ

 図書館までは行けねぇ」


 北極星中隊長がこちらを見て話し続ける

「こっちの運用者は道路で

 くたばっちまった、そいつと違って

うるせぇクソ野郎だった

俺のケツにクリームパン突っ込んできた

 あたまおかしい野郎だ」


 クリームパンを…?


「あいつは前線で戦ってたが最後は

 相打ちみてぇな形で動かなくなっちまった、あいつのいる地点はスクラップどもが

 見張ってる、その運用者の重機関砲なら

 制圧射撃しながら中隊を

 前進させられる、そいつから重機関砲の弾薬剥ぎ取ればいいだろ」

「……」

 指揮隊長は顔を強張らせ

 辺りをうろついている

「隊長、どのみち戦闘は避けづらい

 セイウチたちに襲撃されるくらいなら

 これがマシだろう」

 鵺の部隊員が周り続ける

 指揮隊長に進言する

「うぃぃぃ…んんはぁ…鵺部隊、集合ッ!」


 指揮隊長に鵺たちが集う

「道中にあるクリームパンから

 弾薬を拝借する」

 指揮隊長は

 鵺部隊に指示を出した


「感謝するよッ隊長どの」

 中隊長は指揮隊長をからかうのが

 気に入ったらしい



「うるせぇ…」

 指揮隊長は眉間に皺を寄せながら

 小声で呟いた


中隊長が鵺部隊全体に指を指した

「部下を二人やる、

 てめぇらキメラどもを手伝う

 あのクリームパンの整備兵二人だ、

 整備兵ッ!」


 二人の整備兵が中隊長の呼びかけに応え

 ライフルを携え、鵺部隊の

 後ろについた。


「俺たちはクリームパン入れませんよ…」

 


指揮隊長が近づき、わたしに話す

「運用者、お前の骨格なら

 弾丸や爆発に耐えられるが過信はするな

やばくなったらあれだぞあれ

“Nexus3“だ」


わたしは手に力を入れアームを動かし

 骨格のカメラを重機関砲に向ける。


 重機関砲は鈍い黒色をしている

 著大な四角いマガジンからは

巨大な弾薬が銃に接続されているのが

 見える。


弾薬発射時はマガジンから

 弾薬が濁流のように流れ

 重機関砲内部に装填されていく。


弾薬が銃口から発射されると排莢口からは

重量を持った薬莢が飛び散り

地面に金属音を重く響かせる。


 銃口からは鯨が破裂したような音を出して

重装骨格内部に響き、

 銃弾が発着したところは粉砕されていく

この重機関砲がわたしの暴力を外へ放つ。


 中隊長が背伸びをしながら話す

「言っとくがクリームパンを

あいつのおふくろさんに送るのはついでだ」

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