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[GEAR HEAD]  作者: 地位分沢口
第二区画
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43/50

住宅街

—住宅街—


「どうだ…見えるか…」

 装甲師団の二人のギアヘッドは

 住宅の窓からアサルトライフルを構え

 仲間の残骸と運用者の死体の先

 北極星中隊の動向をレンズで窺っている。


 レンズの先に写る住宅街は左側へ

 緩やかなカーブを描いている。


「何も見えん…んッなんかくる――

 

 ガスン…

ガスン…

  ガスン

 住宅街の道路、左脇のカーブから重装骨格が二人のギアヘッドがいる住宅へ

 重機関砲を向けながら前進している。

「やばいな」


 爆発音

 バァァァッッッ!!!!


 二人のギアヘッドの義体と住宅を、

 銃弾の竜巻が引き裂いていき

 室内の原型がなくなっていく。


「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」

「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」

「「ガァガァガァガァガァァ!!!」」


 重機関砲は破壊的な銃声を

 住宅街に叩きつける。

 まるで獣の唸り声のような

「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」

「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」

「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」

 

わたしは骨格を歩かせ、

重機関砲のトリガーを

引きながら前進し続ける


「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」

「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」

「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」


 振動が響く、骨格とわたしの身体に

「「中隊続けッッ!!!

 撃ちまくれぇッッ!!」」

 北極星中隊の兵たちはわたしの後ろから

前へと前進しながら軽機関銃を

前方に撃ち放す。


 「「鵺部隊続けッッ!」」

 斥候の二人は

 わたしよりも前へ行き

 遮蔽を移動しながら

 前方にサブマシンガンを撃ち続けた。


前方の住宅街から

セイウチたちの掛け声が聞こえる

「「ウラァァァァァァァッッ!!!!」」

 

 戦闘が始まる

 セイウチ達は住宅から身を乗り出し始め

 こちらへ銃弾を撃ち始めた。

中隊はセイウチと銃撃戦を開始した

「「コォンタァークトッッ!!」」

 

 カンッ!!カンッ!!

 骨格が銃弾を弾き、骨格内に音を反響させ

 わたしの聴覚を震わせるが進み続ける。

 指揮隊長と鵺部隊員は

わたしの後方で身をかがめながら

 銃を撃ち放し、前方へ

「「運用者ッ!!前方に撃ちまくれッ!!」」

 指揮隊長がわたしの横の

 住宅の塀に着き、指示を出した

 わたしは前方の建物に銃口を向けながら

 足関節を動かし続け、トリガーにアームの指を置き、重機関砲の引き金を引く

 

「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」

「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」

「「ガァガァガァガァガァガァ!!!」」


中隊長の声が聞こえる

「「いいぞぉッ!!

 クリームパンッまであと少しだッ!」」

 中隊長は北極星の兵員たちとともに前進し

 小銃を撃ち続けていた。

 「「正面のどこから

 撃ってるんだ!スクラップどもはッ」」

「「遮蔽を使って

 移動しろ間抜けどもッ!」」

 北極星の兵士たちは前進する

 前線を維持するために。


 わたしが破壊した

 正面の住宅の瓦礫から

 ギアヘッドが一人、出てきた


 

瓦礫から出てきた

 ギアヘッドは状況に戸惑っている

 「あっ」

  中隊員から発射された

 軽機関銃の銃弾が

 ギアヘッドの義体から破片を飛び散らせる

 銃弾を浴びている僅かの間、

 そのギアヘッドは

 小さく発声器から声を出していた


 「…てッ——!ッ…」

  義体が倒れ

 そのギアヘッドは動かなくなった

指揮隊長の声が右側から聞こえてくる

 「運用者ッ!そのまま前進続けろッ」

 わたしは進み続ける、

 敵の銃弾を受けながら。


 この身体に銃弾が届くことはない

 骨は鋼でできている


 わたしはなにをしているのだろう


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