終戦ラジオ
――終戦ラジオ――
パチ…パチッ
パチ…
ドラム缶の火が渇いた音を出していた
終戦間際の記憶だ、
大勢のギアヘッド師団が
レンガ作りのアスミラの教会で
冬景色が窓から見える中
教壇にラジオを置き
祖国の放送を聴いていた。
他のギアヘッドはドラム缶に火をつけ
数少ない青色の精神制御薬を注入し、
人間性を抑えている。
皆この時、記憶を失い
人間性に戸惑っていた
ここは“東戦線の戦い”終結後の土地だ。
「臨時ニュースをお伝えいたします」
「臨時ニュースをお伝えいたします」
「“東戦線の戦い“後日未明」
「ラダブ光路主義者の活動が
活発化した後、ラダブ光路主義者は
戦線から姿を消しました」
「これにより政府は終戦とし」
「第一区画での倉浜首相閣下の演説が2日後に行われます」
「「共和国家万歳!!」」
「「共和国家万歳!!」」
「「ラァ〜ラァラァァ〜」」
「「ラァ〜ラァラァァ〜」」
「「いだぁいなぁるぅう〜ぅそこぉくはぁふめぇつぅ」」
「「たたぁえよぉたたぁえよぉ
ちつぅじょおぉのくにぃぃ」」
ズッ…
「えぇー…その…(咳払い)
キィーーン
「ぉっと……」
(マイクをなおす)
「すぅ…」
「偉大なる祖国の国民たちよ!」
「我らは忌まわしき光路主義を撃破した!!」
「これは諸君らの武勇のおかげであるっっ!!」
「しかしっっ!!ぃ…」
「奴らはこの国をっっ!!世界をっっ!!」
「破壊したっっ!!」
「これによりぃ!我が国のぉ!
主要なぁ!!システムはぁ!!
壊滅をぉ!受け――」
ネイサンが隣で発声器を震わせ呟いた
「…勝ったん…だよな…?」
――倉浜首相は演説で事実上政府は
崩壊したと発表、4日後、倉浜邸で
倉浜夫人と息子を銃殺した後
自らの頭部を拳銃で撃ちこの世を去る
北安領事団が北の島から戻る――




