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11ー2

 お互いの誤解が解けた頃、ジョシュア様がお部屋に入って来ました。


「リリー、帰ってきてくれてありがとう。きみのためにお花を摘んだんた。受け取ってくれる?」

「まぁ。ありがとうございます、ジョシュア様」


 さすがは王子様です。わたくしのためにお花を摘んできてくださったなんて、感動ですわっ。


 それにくらべてイカサマ道化師ときたら。まったく。


 って、あらら?


 わたくし、どうしてジェイン様のことを思い浮かべてしまったのでしょうか?


「ジェインにひどい目にあわされたんてしょう? だから僕が叱っておいたんだ」

「まぁ、ジョシュア様。そのようなことまで。本当にありがとうございます」


 おもわずぎゆっっと抱きしめてしまいたい衝動に駆られましたけれど、そこは我慢です。


 だって!ジョシュア様は王子様なのですから。


「パピーも連れてきてくれてありがとう」

「パピーは王妃様の側にいなければいけないのでしたよね、ジョシュア様?」

「そう。妹がそう言ってた」


 シャノン様は皆様の夢に出て、わたくしたちを導いてくださる。


 なんて愛おしいのでしょう。お会いするのがたのしみですわ。


 なんて楽しく過ごしておりましたら、衛兵さんがお一人、お部屋に入ってまいりました。


「王妃様、突然の無礼をおゆるしくださいっ」

「あら、どうしたの?」


 衛兵さんがこうして王妃様のお部屋に入ることは、緊急事態以外は認められておりませんのに。


「わたくしは衛兵になって二年になりますが、ファレス様のことをおしたい申し上げておりました」


 その言葉に、わたくしたちは身構えて、王妃さまの前に立ちはだかります。


「ファレスさんは王様を愛してしまったので、王妃様が邪魔なのだそうです」


 わたくしは早口で精霊魔法を詠唱し、魔剣と短剣を構えます。


 衛兵さんは、喉が裂けるように口の中からもう一つの顔が生まれました。


 そのとたん、空間がゆがんだような振動を感じました。


「はっはっはっはっ。王妃なんてファレス様よりババアじゃねぇかよ」


 なんということをっ!!


 衛兵だった者は、ファレスさんへの愛を叫んで剣を構えます。わたくしがその剣を魔剣で受け、短剣で手首を斬り落とします。


 ですが、すぐにあたらしい手が生えてきて、ムチのように長く伸びます。


「ケリーさん、王妃様、ジョシュア様をあの部屋へワープさせることはできますか!?」

「はっ。その部屋はもう使えなくしてやったぜ」


 万事休す!? わたくしは彼のムチを受けてもんどりうってしまいました。


 おのれ、ありましたねっ!! 覚悟してくださいなっ!!

 

     つづく

 

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