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4ー5

 西塔の火事から一週間が過ぎました。


 わたくしもお城の様式になじみ始めた頃合いでしたが、ケリーさんが細かなことまで親身になって教えてくださるのでとても感謝しております。


 わたくしの中和能力を安定させるために、毎日ジェイン様から教育を受けております。


 ジェイン様は、相変わらず年齢問わず女性と見れば口説いていらっしゃるから、今ではそれを拝見するのがとても楽しくなってきました。


 そうして一侍女でありながら、個人の部屋を持たせてくれたことにもとても感謝しております。


 部屋中の本を宝物のように読みあさっては感動する毎日です。


 いつの日か、王女様に絵本の読み聞かせをすることになりそうですので、今から少しずつ練習もしておりますのよ。


 ですが、こう毎日平和なままですと、かえって心配になったりするものです。


 はたして次はいつ、ファレスさんからの襲撃があるのでしょうか?


 そして、ファレスさんの協力者とは一体どなたなのでしょうか?


 これに関してジョゼフ国王陛下は、ジェイン様に一任しておりますが、犯人はなかなか見つからないそうです。


 謀反を起こしたということは、城内での安定した生活を棒に振ることになります。


 それゆえ、なかなか犯行を認めないのでしょう。


 そのことをケリーさんに話しますと、侍女は侍女の仕事をすればよいのです、とたしなめられてしまいました。


 たしかに、わたくしが犯人探しをしたところで、どうにもなりませんものね。


 と、言うわけで、わたくしは居なくなったファレスさんの代わりに紅茶の知識を学びました。


 お女中さんは居るには居るのですが、王妃様の秘密を知っているのは女性陣だとわたくしとケリーさんだけですので、できるだけ自分で淹れてみたいという欲求がありました。


 また、もしファレスさんの手のものだった場合にも備えて、ケリーさんが引き続きお毒味係として働いてくれていることも関係しております。


 わたくしだけがのんきに休んでいるわけにはいきませんものっ。


 そういうわけで、茶器の知識からお湯加減に至るまで、ジェイン様に教えてもらいました。


 はじめはおかしな道化役だと思っていたジェイン様ですが、魔法からお茶の知識に至るまで博識な様子を知れるにつれて、感動してしまいます。


 こうしてお茶の知識は手に入れましたが、どんなに考えまいとしても、ファレスさんの次の攻撃を思うと気が気ではなくなっているのでありました。


     つづく



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