第七花「アイデア探し!」
私は染井 芳乃!
ゲーム開発部、ついに本格始動!
でも――
「……で、何作る?」
しーん。
部室に静寂が流れた。
「……そこ、大事なとこだよね」
思わず苦笑いする。
「えぇ、最初の一歩ですもの。しっかり決めないといけないわね」
芽草ちゃんが腕を組みながら言う。
「どんなのでも、絵は描ける……と思う」
翔ちゃんが少し控えめに言う。
「ジャンルによって、プログラムの構成も変わりますね」
睡蓮さんも冷静に続ける。
「よーし!じゃあ、みんなでアイデア出し合おう!!」
私はホワイトボードの前に立って、ペンを構えた。
◆
「まずは定番からいきましょうか」
芽草ちゃんが口を開く。
「例えば、アクションゲーム。ジャンプして敵を避けたり倒したりするタイプね」
「おお〜!王道だね!」
私はさっそく「アクション」と書き込む。
「キャラクター動かすの、楽しそう……!」
翔ちゃんも少し嬉しそうだ。
「ただ、当たり判定や動きの処理が少し複雑になりますね」
睡蓮さんが冷静に分析する。
「最初にしては、少し難易度が高いかもしれません」
「じゃあ、もっとシンプルなのは?」
私は次を促す。
「パズルゲームとかどうかしら」
芽草ちゃんが続ける。
「同じ色を揃えるとか、ブロックを消すとか」
「それなら、見た目も作りやすい……かも」
翔ちゃんがこくりと頷く。
「処理も比較的シンプルで、初作品には向いていますね」
睡蓮さんも賛成の様子。
「いいねいいね!」
ホワイトボードに「パズル」と書く。
「他には?」
「音ゲー……とか」
翔ちゃんがぽつりと呟く。
「おおっ!」
私は目を輝かせる。
「タイミングに合わせてボタン押すやつだよね!」
「……うん」
「それは面白そうですが……」
睡蓮さんが少し考える。
「サウンド担当がいない現状では、少し難しいかもしれませんね」
「たしかに……」
私はしゅんとする。
「でも、将来的にはやりたいわね」
芽草ちゃんがフォローする。
「うん!じゃあこれは“いつかやるリスト”!」
ホワイトボードの端に小さく書いておく。
◆
しばらくして――
ホワイトボードはアイデアでいっぱいになっていた。
・アクション
・パズル
・シューティング
・タイミングゲーム
・迷路ゲーム
「……けっこう出たね」
私は満足そうに頷く。
「さて、この中から決めるわけだけど……」
芽草ちゃんがみんなを見る。
「最初に作るなら、“シンプルで完成までいけるもの”がいいわね」
「そうですね。まずは“完成させる経験”が大切です」
睡蓮さんも同意する。
「……じゃあ」
翔ちゃんが、少しだけ勇気を出すように言った。
「パズル……いいと思う」
「理由、聞いてもいい?」
「キャラとか、いっぱい描けるし……見た目も楽しくできるから」
「……いいね!」
私はすぐに笑顔になる。
「私も賛成よ。ルールも調整しやすいし、アイデアも広げやすい」
芽草ちゃんも頷く。
「プログラム的にも、最初の作品としては最適です」
睡蓮さんもきっぱりと言う。
「じゃあ――決定だね!」
私はホワイトボードに大きく書いた。
『最初の作品:パズルゲーム!』
「どんなパズルにするかは、これから考えていこう!」
「うん!」
「えぇ」
「……楽しみ」
みんなの声が重なる。
まだ何も形になっていない。
でも――
“何を作るか”が決まった瞬間、
その先の未来が、少しだけ見えた気がした。
ゲーム開発部。
次のステップへ、進みます!
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




