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Bloom Code ―太陽女学院ゲーム開発部―  作者: れんP
二学期編

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第六十二花「完成直前、最後のひと押し」  



私は染井 芳乃(ソメイヨシノ)

城津 芽草(シロツメクサ)ちゃんと星咲 睡蓮(ホシザキスイレン)さんと糸刃 翔(イトバ ショウ)ちゃんと花森 菫(ハナモリ すみれ)ちゃんと顧問の風信子 桃花(ヒヤシンス ももか)先生と黒百合 リリィ(クロユリ りりぃ)ちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!

私と芽草ちゃんはシナリオ、睡蓮さんはプログラム、翔ちゃんはイラスト、菫ちゃんはサウンド、リリィちゃんはデバッガーで、頑張っています!


 


 


◆ 十月・放課後・部室


 


「……よし」


 


 


私はゆっくりと画面から目を離した。


 


 


 


「ひと通り、全部つながった」


 


 


 


「確認しましょう」


 


 


睡蓮さんが静かに言う。


 


 


 



 


 


「通しプレイ、ね」


 


 


芽草ちゃんが椅子に座り直す。


 


 


 


「最初から最後まで、一度全部見るわよ」


 


 


 


「うん!」


 


 


 



 


 


「……お願い」


 


 


 


翔ちゃんが少し身を乗り出す。


 


 


 


「……音、流します」


 


 


 


菫ちゃんがヘッドホンを準備する。


 


 


 


「……チェック、します」


 


 


 


リリィちゃんがノートを開く。


 


 


 



 


 


カチッ


 


 


 


ゲームが起動する。


 


 


 


 



 


 


最初の画面。


 


 


 


ゆっくりと流れる音楽。


 


 


 


キャラクターたちが動き出す。


 


 


 


 


「……」


 


 


 


誰も喋らない。


 


 


 


ただ、見守る。


 


 


 



 


 


会話。


 


 


 


選択肢。


 


 


 


分岐。


 


 


 


 


「あ……ここ」


 


 


 


私は思わず小さく声を出す。


 


 


 


「どうしたの?」


 


 


 


「ちょっとテンポ遅いかも」


 


 


 


「メモしておきます」


 


 


 



 


 


「……ここ、いい」


 


 


 


翔ちゃんがぽつり。


 


 


 


「表情、合ってる」


 


 


 


「よかった……」


 


 


 



 


 


「音、問題ありません」


 


 


 


菫ちゃんが頷く。


 


 


 


「ちゃんと感情に合ってる」


 


 


 



 


 


「バグなしです……!」


 


 


 


リリィちゃんが少し嬉しそうに言う。


 


 


 


「このルートは問題ありません」


 


 


 


「いい調子ね」


 


 


 



 


 


そして――


 


 


 


最後のシーン。


 


 


 


静かな音。


 


 


 


ゆっくりと流れる言葉。


 


 


 


そして、余韻。


 


 


 


 


……暗転。


 


 


 


 



 


 


「……」


 


 


 


少しの沈黙。


 


 


 


 


「……いい」


 


 


 


翔ちゃんがぽつりと呟く。


 


 


 


「うん……」


 


 


 


私は小さく頷く。


 


 


 


 


「余韻、ちゃんと残ってる」


 


 


 



 


 


「ええ」


 


 


 


芽草ちゃんも静かに言う。


 


 


 


「いい終わり方よ」


 


 


 



 


 


「音も、きれいに消えました」


 


 


 


菫ちゃん。


 


 


 


「演出も問題ありません」


 


 


 


睡蓮さん。


 


 


 


「バグもありません……!」


 


 


 


リリィちゃん。


 


 


 


 



 


 


「……できたね」


 


 


 


私はぽつりと呟く。


 


 


 


 


「ええ」


 


 


 


芽草ちゃんが頷く。


 


 


 


 


「完成よ」


 


 


 


 



 


 


一瞬、静かになる。


 


 


 


 


そして――


 


 


 


「やったぁぁぁ!!」


 


 


 


私は思いっきり叫んだ。


 


 


 


 


「……やった」


 


 


 


「おめでとうございます」


 


 


 


「完成、です」


 


 


 


「すごい……!」


 


 


 


 



 


 


「ほんとに……できたんだ」


 


 


 


私は少しだけ目を細める。


 


 


 


 


「最初は、何もなかったのに」


 


 


 


 


「積み重ねてきた結果よ」


 


 


 


芽草ちゃんが言う。


 


 


 


 



 


 


「……楽しかった」


 


 


 


翔ちゃんが小さく呟く。


 


 


 


 


「ええ」


 


 


 


「とても」


 


 


 


「音、作れてよかった」


 


 


 


「役に立てて……嬉しいです」


 


 


 


 



 


 


「でも」


 


 


 


私は顔を上げる。


 


 


 


 


「ここで終わりじゃないよね?」


 


 


 


 


「ええ」


 


 


 


芽草ちゃんが頷く。


 


 


 


 


「ここからが“届ける”段階」


 


 


 


 



 


 


「誰かに遊んでもらって」


 


 


 


「感想をもらって」


 


 


 


「次に繋げる」


 


 


 


 


「……うん!」


 


 


 


 



 


 


「よし!」


 


 


 


私は拳を握る。


 


 


 


 


「次は“届ける”よ!」


 


 


 


 


「ええ」


 


 


 


「……うん」


 


 


 


「準備、進めます」


 


 


 


「音も調整します」


 


 


 


「最終チェックします……!」


 


 


 


 



 


 


夕日が部室を染める。


 


 


 


完成したゲーム。


 


 


 


そして、その先へ。


 


 


 



 


 


――ゴールは、スタートになる。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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