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Bloom Code ―太陽女学院ゲーム開発部―  作者: れんP
二学期編

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第五十三花「のんびり放課後と、それぞれのペース」



 


私は染井 芳乃(ソメイヨシノ)

城津 芽草(シロツメクサ)ちゃんと星咲 睡蓮(ホシザキスイレン)さんと糸刃 翔(イトバ ショウ)ちゃんと花森 菫(ハナモリ すみれ)ちゃんと顧問の風信子 桃花(ヒヤシンス ももか)先生と黒百合 リリィ(クロユリ りりぃ)ちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!

私と芽草ちゃんはシナリオ、睡蓮さんはプログラム、翔ちゃんはイラスト、菫ちゃんはサウンド、リリィちゃんはデバッガーで、頑張っています!


 


 


◆ 二学期・放課後・部室


 


「……今日は、ゆっくりね」


 


 


部室に入るなり、芽草ちゃんがそう言った。


 


 


 


「え?いいの?」


 


 


 


「ええ。毎日全力で走り続ける必要はないわ」


 


 


 


「ペース配分も大事よ」


 


 


 


「なるほど……!」


 


 


 



 


 


「とはいえ、何もしないわけじゃないけどね」


 


 


 


芽草ちゃんはそう言って椅子に座る。


 


 


 


「軽く進めましょうか」


 


 


 


 



 


 


「私は、プロットの整理を」


 


 


 


「じゃあ私も手伝う!」


 


 


 


「ええ、助かるわ」


 


 


 


 


ノートを広げて、二人で話し合う。


 


 


 


「この分岐さ、ちょっと急じゃない?」


 


 


 


「そうね、もう少し前振りが欲しいわ」


 


 


 


「じゃあここにイベント入れようか」


 


 


 


「いい案ね」


 


 


 


 


カリカリとペンの音が響く。


 


 


 



 


 


「……」


 


 


 


ふと横を見ると、


 


 


翔ちゃんが静かにスケッチをしていた。


 


 


 


「何描いてるの?」


 


 


 


「……キャラ案」


 


 


 


「おお!」


 


 


 


紙をのぞき込む。


 


 


 


「かわいい……!」


 


 


 


「……まだラフ」


 


 


 


「でもすごいよ!」


 


 


 


 


翔ちゃんは少しだけ照れたように目をそらした。


 


 


 



 


 


「音も、少しだけ試しますね」


 


 


 


菫ちゃんは小さな機材を取り出す。


 


 


 


「今回は分岐多いから、パターン増やす」


 


 


 


「大変そう……!」


 


 


 


「でも、楽しい」


 


 


 


 


ぽつりとそう言って、微笑む。


 


 


 



 


 


「……異常なし」


 


 


 


リリィちゃんはすでに画面とにらめっこしていた。


 


 


 


「まだ初期段階なのに!?」


 


 


 


「初期だからこそ、です」


 


 


 


「早い段階で潰すのが大事です……!」


 


 


 


 


その真剣な顔に、思わず笑ってしまう。


 


 


 



 


 


「進捗は順調ね」


 


 


 


芽草ちゃんが全体を見て言う。


 


 


 


「でも今日は――」


 


 


 


少しだけ優しく笑う。


 


 


 


「無理しない日」


 


 


 


 



 


 


「……ねぇ」


 


 


 


私はふと口にする。


 


 


 


「こういう時間、いいね」


 


 


 


「ええ」


 


 


 


「……落ち着く」


 


 


 


「うん」


 


 


 


「好きです」


 


 


 


「効率も悪くないですよ」


 


 


 


 


みんな、それぞれのペースで動いている。


 


 


 


でも、


 


 


ちゃんと同じ方向を向いてる。


 


 


 



 


 


「なんかさ」


 


 


 


私は少しだけ笑う。


 


 


 


「前よりチームっぽくなってる気がする」


 


 


 


 


その言葉に、


 


 


みんなが少しだけ顔を上げる。


 


 


 


「……そうね」


 


 


 


「……うん」


 


 


 


「前より、揃ってる」


 


 


 


「はい!」


 


 


 


「安定してます」


 


 


 


 


静かな肯定。


 


 


 



 


 


夕日が部室に差し込む。


 


 


 


オレンジ色の光の中で、


 


 


それぞれが作業を続けている。


 


 


 


急がなくてもいい。


 


 


 


でも、止まらない。


 


 


 


そんな時間。


 


 


 



 


 


「今日はこのくらいにしましょうか」


 


 


 


芽草ちゃんが言う。


 


 


 


「はーい!」


 


 


 


「……うん」


 


 


 


「はい」


 


 


 


「お疲れ様です」


 


 


 


「また明日」


 


 


 



 


 


部室を出る。


 


 


 


少し涼しくなった風。


 


 


 


 


「二学期も、いい感じだね」


 


 


 


「ええ」


 


 


 


 


私は空を見上げる。


 


 


 


まだ、物語は続く。


 


 


 


ゆっくりでも、


 


 


確実に。


 


 


 



 


 


――のんびりでも、前へ。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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