第五十二花「二学期スタートと、新しい企画会議!」
私は染井 芳乃!
城津 芽草ちゃんと星咲 睡蓮さんと糸刃 翔ちゃんと花森 菫ちゃんと顧問の風信子 桃花先生と黒百合 リリィちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!
私と芽草ちゃんはシナリオ、睡蓮さんはプログラム、翔ちゃんはイラスト、菫ちゃんはサウンド、リリィちゃんはデバッガーで、頑張っています!
◆ 二学期・始業式の日
「……終わっちゃったね、夏休み」
校門の前で、私は空を見上げながら呟いた。
あんなに長かったはずなのに、
終わってみれば一瞬だった気がする。
「ええ。でも」
芽草ちゃんが隣に立つ。
「得たものは大きいわ」
「……うん!」
私たちは顔を見合わせて、小さく笑った。
◆ 教室
「はいはい、静かに〜」
担任の先生の声が響く。
「今日から二学期です。気持ちを切り替えて――」
……うん、切り替えないと。
ゲームも、学校も、どっちも大事。
◆ 放課後・部室
「さて」
芽草ちゃんがホワイトボードの前に立つ。
「二学期最初の部活よ」
「新作、動き出す?」
私がわくわくしながら聞くと――
「ええ。今日は“企画会議”」
◆
「まずは方向性ね」
芽草ちゃんがペンを走らせる。
【次回作:案】
「前作の反省点を踏まえると――」
「テンポ改善」
睡蓮さんが言う。
「選択肢増やす」
翔ちゃん。
「音のバリエーション」
菫ちゃん。
「バグゼロ目標」
リリィちゃん。
「……すごい、ちゃんと次に繋がってる」
私は思わず感心する。
◆
「で、肝心の内容だけど」
芽草ちゃんがこちらを見る。
「芳乃、何かある?」
「えっ、私!?」
急に振られてちょっと焦る。
でも――
「……あのね」
私は少し考えてから言った。
「今度はさ」
「“選択で未来が大きく変わる”ゲーム、やりたい!」
◆
「分岐型、ね」
「ええ、いいと思うわ」
「……やりがいある」
「音も分岐に合わせて変えられますね」
「デバッグ大変そう……でもやります!」
みんなの反応は、思った以上に前向きだった。
◆
「ジャンルは?」
「うーん……」
私は少し悩む。
「学園もの……とか?」
「王道ね」
芽草ちゃんが少し笑う。
「でも、その中で“選択”を強くするなら……」
「例えば、“選択で関係性が変わる”とか」
「……いい」
翔ちゃんがぽつりと言う。
「それ、描きたい」
◆
「タイトルはまだ仮でいいけど」
芽草ちゃんがホワイトボードに書く。
【仮題:分岐する青春】
「おお……!」
なんかそれっぽい!
◆
「じゃあ役割は基本そのままね」
「はい!」
「ただし今回は――」
芽草ちゃんの目が少し鋭くなる。
「全員、“前より一歩上”を目指すこと」
その言葉に、
空気が少し引き締まる。
◆
「……できるかな」
私は小さく呟く。
すると――
「できます」
睡蓮さんが即答した。
「私たちは一度、完成させています」
「……そっか」
「大丈夫」
「やる」
「一緒に頑張ろう!」
「全力です!」
みんなの声が、背中を押してくれる。
◆
「よし!」
私は立ち上がる。
「二作目、スタートだね!」
◆
夏が終わって、
新しい季節が始まる。
でも、
私たちの“作る時間”は終わらない。
むしろ――
ここからが本番だ。
◆
――二学期、新作開発スタート!
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




