表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Bloom Code ―太陽女学院ゲーム開発部―  作者: れんP
一学期編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/67

第五十一花「最初のレビューと、次の一歩」


 


私は染井 芳乃(ソメイヨシノ)

城津 芽草(シロツメクサ)ちゃんと星咲 睡蓮(ホシザキスイレン)さんと糸刃 翔(イトバ ショウ)ちゃんと花森 菫(ハナモリ すみれ)ちゃんと顧問の風信子 桃花(ヒヤシンス ももか)先生と黒百合 リリィ(クロユリ りりぃ)ちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!

私と芽草ちゃんはシナリオ、睡蓮さんはプログラム、翔ちゃんはイラスト、菫ちゃんはサウンド、リリィちゃんはデバッガーで、頑張っています!


 


 


◆ 公開から数日後・部室


 


「……来てる」


 


 


パソコンの画面を見つめながら、私は固まっていた。


 


 


「何が?」


 


 


芽草ちゃんがのぞき込む。


 


 


 


「レビュー……!」


 


 


 


その一言で、部室の空気が一瞬で張りつめた。


 


 


 


「……ついに」


 


 


 


「来ましたね」


 


 


 


「……こわい」


 


 


 


「ドキドキします……」


 


 


 


「開いてください、芳乃さん」


 


 


 


睡蓮さんの一言に背中を押されて、


 


 


私はゆっくりとクリックした。


 


 


 



 


 


「『ストーリーがとても良かったです。キャラクター同士の掛け合いが自然で、最後まで楽しく遊べました』……!」


 


 


 


「……!」


 


 


 


「え、すご……!」


 


 


 


「本当ですか……?」


 


 


 


「……よかった」


 


 


 


 


一気に空気がやわらぐ。


 


 


 


「ほかにもある!」


 


 


 


「『音楽が印象的で、場面ごとの雰囲気がしっかり伝わってきました』!」


 


 


 


「……っ!」


 


 


菫ちゃんが目を見開く。


 


 


 


「『イラストが可愛くて好きです』!」


 


 


 


「……へへ」


 


 


翔ちゃんが小さく笑う。


 


 


 


「『バグも少なくて遊びやすかったです』!」


 


 


 


「当然です」


 


 


リリィちゃんが少し誇らしげに言う。


 


 


 



 


 


「……よかった」


 


 


 


私は、もう一度そう呟いた。


 


 


 


「ちゃんと、届いてる」


 


 


 


 


私たちが作ったものが、


 


 


誰かに届いている。


 


 


 


それがこんなに嬉しいなんて、


 


 


思っていなかった。


 


 


 



 


 


「でも」


 


 


 


芽草ちゃんが冷静に言う。


 


 


 


「良いものばかりじゃないわよ」


 


 


 


「え?」


 


 


 


「……これ」


 


 


 


表示されたレビューのひとつ。


 


 


 


「『途中で少しテンポが悪く感じた』」


 


 


 


「……あ」


 


 


 


「『もう少し選択肢があれば良かった』」


 


 


 


「……うん」


 


 


 


「『システム面で少し不便なところがあった』」


 


 


 


「……なるほど」


 


 


 



 


 


「……どう思う?」


 


 


 


芽草ちゃんが私を見る。


 


 


 


私は少し考えてから――


 


 


 


「悔しい、かな」


 


 


 


正直に答えた。


 


 


 


「でも」


 


 


 


「うん」


 


 


 


「次、もっと良くできるってことだよね!」


 


 


 


 


少しだけ笑って言う。


 


 


 



 


 


「ええ」


 


 


芽草ちゃんも微笑む。


 


 


 


「改善点が見えるってことは、前に進めるってこと」


 


 


 


 


「具体的に分析しましょう」


 


 


 


「……うん」


 


 


 


「テンポ改善、やる」


 


 


 


「音のバリエーションも増やしたいです」


 


 


 


「イラストももっと……!」


 


 


 


「デバッグ体制も強化します」


 


 


 


 


みんなの声が、次へ向いていく。


 


 


 



 


 


「……ねぇ」


 


 


 


私はふと口にする。


 


 


 


「次のゲームさ」


 


 


 


「うん?」


 


 


 


「もっとすごいの、作ろうよ」


 


 


 


 


少しの沈黙。


 


 


 


そして――


 


 


 


「……ええ」


 


 


 


「やる」


 


 


 


「もちろんです!」


 


 


 


「うん!」


 


 


 


「全力でいきましょう」


 


 


 


 



 


 


桃花先生が静かに笑っていた。


 


 


 


「いい顔してるわね、みんな」


 


 


 


 


「最初の作品を終えた人の顔じゃないわ」


 


 


 


 


「次を作る人の顔よ」


 


 


 



 


 


窓の外では、


 


 


夏がまだ続いている。


 


 


 


でも――


 


 


 


私たちはもう、


 


 


その先を見ていた。


 


 


 



 


 


レビューは、終わりじゃない。


 


 


 


次へのヒント。


 


 


 


そして、


 


 


 


新しい物語の始まり。


 


 


 



 


 


――ゲーム開発部、次回作へ

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ