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Bloom Code ―太陽女学院ゲーム開発部―  作者: れんP
一学期編

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第五十花「はじまりのエンドロール」



 


私は染井 芳乃(ソメイヨシノ)

城津 芽草(シロツメクサ)ちゃんと星咲 睡蓮(ホシザキスイレン)さんと糸刃 翔(イトバ ショウ)ちゃんと花森 菫(ハナモリ すみれ)ちゃんと顧問の風信子 桃花(ヒヤシンス ももか)先生と黒百合 リリィ(クロユリ りりぃ)ちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!

私と芽草ちゃんはシナリオ、睡蓮さんはプログラム、翔ちゃんはイラスト、菫ちゃんはサウンド、リリィちゃんはデバッガーで、頑張っています!


 


 


◆ 夏休み・部室(翌日)


 


「……本当に完成したんだよね」


 


私はパソコンの画面を見ながら、まだ少し信じられない気持ちで呟いた。


 


 


そこには、タイトル画面。


 


 


そして――


 


 


「最終版」と書かれたデータ。


 


 


 


「ええ」


 


 


芽草ちゃんが静かに頷く。


 


 


「間違いなく、完成よ」


 


 


 


「公開準備も整っています」


 


 


睡蓮さんが続ける。


 


 


 


「……押すだけ」


 


 


翔ちゃんがぽつりと言う。


 


 


 


「お、押すだけ……!」


 


 


 


リリィちゃんが少し緊張した様子で画面を見る。


 


 


 


「なんだかドキドキしますね……」


 


 


 


「うん……」


 


 


 


菫ちゃんも小さく頷く。


 


 


 



 


 


「じゃあ……」


 


 


私は深呼吸する。


 


 


 


みんなで作ったゲーム。


 


 


夏の全部を詰め込んだ作品。


 


 


 


「いくよ?」


 


 


 


「ええ」


 


 


 


「……うん」


 


 


 


「はい……!」


 


 


 


「お願いします」


 


 


 


 


みんなの声を背に、


 


 


私は――


 


 


 


公開ボタンを押した。


 


 


 



 


 


「……」


 


 


 


一瞬の沈黙。


 


 


 


 


「……公開、完了しました」


 


 


睡蓮さんが静かに言う。


 


 


 


「……できた」


 


 


 


「やった……!」


 


 


 


「公開……!」


 


 


 


「ついに……」


 


 


 


 


じわじわと実感が湧いてくる。


 


 


 



 


 


「ねぇ」


 


 


私は小さく言う。


 


 


 


「これでさ」


 


 


 


「うん?」


 


 


 


「誰かが遊んでくれるんだよね」


 


 


 


 


「ええ」


 


 


芽草ちゃんが答える。


 


 


 


「私たちの知らない誰かが」


 


 


 


「このゲームを見て、触って、感じる」


 


 


 


 


「……そっか」


 


 


 


胸の奥が、少しだけ熱くなる。


 


 


 



 


 


「感想、来るかな……」


 


 


 


「きっと来るわ」


 


 


 


「……楽しみ」


 


 


 


「緊張します……」


 


 


 


「どんな反応でも、次に活かせます」


 


 


 


「うん」


 


 


 


 


未来が少しだけ開けた気がした。


 


 


 



 


 


「ところで」


 


 


 


芽草ちゃんがふっと笑う。


 


 


 


「エンドロール、見た?」


 


 


 


「え?」


 


 


 


「まだ!」


 


 


 


「……見よう」


 


 


 


 


ゲームを起動する。


 


 


 


そして――


 


 


エンディングへ。


 


 


 


◆ エンドロール


 


 


画面に、名前が流れる。


 


 


 


シナリオ:染井 芳乃/城津 芽草

プログラム:星咲 睡蓮

イラスト:糸刃 翔

サウンド:花森 菫

デバッグ:黒百合 リリィ


 


 


 


「……わぁ」


 


 


私は思わず声を漏らす。


 


 


 


「ちゃんと……載ってる」


 


 


 


「当たり前でしょ」


 


 


芽草ちゃんが少し照れくさそうに言う。


 


 


 


「でも……なんか……」


 


 


 


言葉にならない。


 


 


 


ただ、


 


 


 


「嬉しい……!」


 


 


 


それだけは、はっきりしていた。


 


 


 



 


 


「これが、私たちの最初の作品ね」


 


 


 


「……うん」


 


 


 


「最初の、ね」


 


 


 


 


その言葉に、


 


 


みんなが少しだけ笑う。


 


 


 



 


 


「次はどうする?」


 


 


 


「新作、作る?」


 


 


 


「……やる」


 


 


 


「もっと良くしたいです!」


 


 


 


「次は違うジャンルもいいかも」


 


 


 


「技術的にも挑戦できます」


 


 


 


 


もう次の話をしている。


 


 


 



 


 


私は窓の外を見る。


 


 


 


夏の空。


 


 


 


まだ終わらない、青。


 


 


 


 


「ねぇ」


 


 


 


「ん?」


 


 


 


「ゲーム作るのってさ」


 


 


 


「うん」


 


 


 


「めちゃくちゃ楽しいね!」


 


 


 


 


少しの間のあと――


 


 


 


「……ええ」


 


 


 


「うん」


 


 


 


「はい!」


 


 


 


「楽しい」


 


 


 


「その通りです」


 


 


 


 


みんなの声が重なる。


 


 


 



 


 


こうして、


 


 


私たちの最初のゲームは完成して、


 


 


世界に出た。


 


 


 


でも――


 


 


 


これは終わりじゃない。


 


 


 


“はじまり”だ。


 


 


 



 


 


――次の物語へ。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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