表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Bloom Code ―太陽女学院ゲーム開発部―  作者: れんP
一学期編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/67

第四十二話「静かな机と、にぎやかな頭の中」



 


私は染井 芳乃(ソメイヨシノ)

城津 芽草(シロツメクサ)ちゃんと星咲 睡蓮(ホシザキスイレン)さんと糸刃 翔(イトバ ショウ)ちゃんと花森 菫(ハナモリ すみれ)ちゃんと顧問の風信子 桃花(ヒヤシンス ももか)先生と黒百合 リリィ(クロユリ りりぃ)ちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!


 


 


◆ 星咲 睡蓮の屋敷・一室(夕方)


 


「……広い」


 


私は思わずそう呟いた。


 


 


部屋は勉強会のために整えられていて、机がいくつも並んでいる。


 


窓の外には整えられた庭が見えて、静かに風が揺れていた。


 


 


「落ち着く環境は大事ですから」


 


 


星咲 睡蓮さんが淡々と言う。


 


 


「期末テスト前ですし、集中できるようにしました」


 


 


「すごすぎる……」


 


 


 


「まるで図書館みたいね」


 


 


城津 芽草ちゃんが感心したように周りを見渡す。


 


 


 


「……勉強、苦手」


 


 


糸刃 翔ちゃんは早くも机に突っ伏しそうになっている。


 


 


 


「まだ始まってないよ!?」


 


 


 


黒百合 リリィちゃんはすでにノートを広げていた。


 


 


「まず範囲整理からですね……」


 


 


「早い……!」


 


 


 


花森 菫ちゃんは静かにペンを回しながら考えている。


 


 


「音楽の理論は、ちょっと得意かも」


 


 


 


「それテストに関係あるのかな……?」


 


 


 


◆ 勉強開始


 


 


「では、時間を区切って進めましょう」


 


 


睡蓮さんが時計を見ながら言う。


 


 


 


「まずは国語からです」


 


 


 


「うっ……」


 


 


 


私は思わず声が出た。


 


 


 


「芳乃ちゃん、苦手なの?」


 


 


「うん……文章読むのは好きなんだけど問題が……」


 


 


 


「ふふっ、じゃあ教えてあげるわ」


 


 


芽草ちゃんが隣に座る。


 


 


 


「ここはね、“筆者の気持ち”を読み取るの」


 


 


 


「気持ち……」


 


 


 


「そう。人の気持ちを考えるのはゲーム作りにも似てるわ」


 


 


 


「……なるほど!」


 


 


 



 


 


「数学は簡単」


 


 


 


翔ちゃんが問題を見て即答する。


 


 


 


「え、もう解けたの?」


 


 


 


「……パターン」


 


 


 


「すごすぎる……」


 


 


 


「教えてください……」


 


 


 


リリィちゃんが真剣にメモを取る。


 


 


 



 


 


「理科は……」


 


 


 


「この部分、ゲームの物理エンジンに応用できますね」


 


 


 


「え?」


 


 


 


「水の流れの計算とか」


 


 


 


「それテスト超えてない!?」


 


 


 


睡蓮さんはすでに別の領域に入っていた。


 


 


 


◆ 休憩時間


 


 


「ふぅ……」


 


 


机に突っ伏す私。


 


 


 


「疲れた……頭がぐるぐるする……」


 


 


 


「まだ序盤よ」


 


 


 


芽草ちゃんが紅茶を置く。


 


 


 


「でも、こういうのも悪くないでしょ?」


 


 


 


「うん……みんなでやると楽しい」


 


 


 


 


窓の外では夕方の光がゆっくり傾いている。


 


 


 


静かな屋敷なのに、


 


机の上だけはにぎやかだった。


 


 


 


「リリィちゃん、そこ合ってる?」


 


 


「えっと……ここは……」


 


 


「翔ちゃん、それ違う答えじゃ……」


 


 


「……あ」


 


 


 


「菫ちゃん、その式きれいすぎる!」


 


 


「癖で……」


 


 


 


笑い声が小さく広がっていく。


 


 


 



 


 


「ねぇ、芳乃」


 


 


 


芽草ちゃんが小さく言う。


 


 


 


「どうしたの?」


 


 


 


「こういう時間も、悪くないわね」


 


 


 


「うん!」


 


 


 


私は笑う。


 


 


 


「勉強って大変だけど……」


 


 


 


「みんなとやると、ちょっと楽しい!」


 


 


 


 


◆ 夜へ


 


 


「今日はここまでにしましょうか」


 


 


 


睡蓮さんの声で一区切り。


 


 


 


「はーい……」


 


 


 


「……限界」


 


 


 


「もう少しやれます」


 


 


 


「まだいける気がします……!」


 


 


 


 


みんなそれぞれ反応が違う。


 


 


 


でも、机の上の空気は不思議と柔らかかった。


 


 


 



 


 


帰り際。


 


 


玄関で靴を履きながら、


 


私はふと振り返る。


 


 


 


「ねぇ」


 


 


 


「ん?」


 


 


 


芽草ちゃんが振り向く。


 


 


 


「テスト終わったらさ」


 


 


 


「うん」


 


 


 


「またゲーム作ろうね!」


 


 


 


 


芽草ちゃんは少しだけ笑って、


 


 


 


「もちろん」


 


 


 


と答えた。


 


 


 



 


 


夜風の中を歩く。


 


 


 


テスト前なのに、


 


なぜか少しだけ前向きな気持ちだった。


 


 


 


勉強も、ゲームも、


 


全部つながっている気がして。


 


 


 


――次は、テスト本番へ。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ