第二十八花「お泊まり会とアイデア出し!!」
私は染井 芳乃!
城津 芽草ちゃんと星咲 睡蓮さんと糸刃 翔ちゃんと花森 菫ちゃんと顧問の風信子 桃花先生と黒百合 リリィちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!
今日はゴールデンウィーク!!
私の家でアイデア出しです!
◆ 染井家・玄関
「ピンポーン」
「あ!みんないらっしゃい!」
「おじゃまするわね」
「おじゃましますね」
「おじゃま、します...」
「おじゃまします」
「お、お、おじゃまします!」
「うん!せまいけど、どうぞどうぞ!」
◆ 芳乃の部屋
「わぁ……」
菫ちゃんが部屋を見渡す。
「かわいいお部屋ですね……!」
「えへへ、ありがと!」
「整理されていますね」
「……落ち着く」
「そ、そうですか……!」
リリィちゃんも少し緊張がほぐれたみたい。
「それじゃあ――」
私は机の上にノートとお菓子を広げる。
「アイデア出し、スタート!!」
◆
「まずは“花を育てるゲーム”の詳細を詰めましょう」
芽草ちゃんが仕切る。
「はい。システム部分から固めた方が良さそうです」
「……育て方」
翔ちゃんがぽつりと呟く。
「そうだね!」
私はノートに書き始める。
「水やりとか、日光とか?」
「それだけだと単調になりますね」
睡蓮さんがすぐに補足する。
「“選択肢”を増やすべきです」
「選択肢……?」
「例えば、“声をかける”“放っておく”“励ます”など」
「えっ、それ花に!?」
「……でも、いい」
翔ちゃんが頷く。
「花に人格的な要素を持たせる……」
「プレイヤーとの関係性も生まれますね」
「それ、いいです……!」
菫ちゃんの目がきらきらしている。
◆
「あとね!」
私はさらに思いつく。
「花ごとに“個性”をつけたい!」
「個性?」
「うん!同じ育て方でも違う反応するみたいな!」
「ランダム要素と固定特性の組み合わせですね」
睡蓮さんがすぐ整理する。
「例えば――」
「“寂しがり屋の花”は放置すると弱る」
「“マイペースな花”は影響を受けにくい」
「……面白い」
翔ちゃんが小さく笑う。
◆
「イベントはどうします?」
菫ちゃんが聞く。
「季節イベントとかどうかな!」
「春は開花、夏は成長、秋は変化、冬は休眠」
「四季を取り入れるのは良いですね」
「日本っぽくて素敵です……!」
「……冬、好き」
翔ちゃんがぽつり。
◆
「あと……その……」
リリィちゃんが小さく手を上げる。
「はい、リリィちゃん!」
「その……花が……その人の気持ちを……少し映す……とか……」
「!」
「プレイヤーの選択=感情、ですか」
睡蓮さんの目が少し鋭くなる。
「……いい案」
芽草ちゃんもはっきり頷く。
「例えば、優しい選択をすれば柔らかい色に変わる……とか?」
「は、はい……!」
「リリィちゃんすごい!!」
私は思わず言う。
「ひゃっ……!」
リリィちゃんがびくっとするけど、少し嬉しそう。
◆
気づけば――
ノートはびっしり。
お菓子はほとんど空っぽ。
「かなり形になってきましたね」
「えぇ。方向性は十分です」
「……作れる」
「がんばりましょう……!」
「わ、私も……!」
◆
「ふぅ~……!」
私はベッドに倒れ込む。
「いい感じじゃない!?」
「えぇ、とても」
そのとき――
睡蓮さんがふと窓の外を見る。
「……せっかくのゴールデンウィークですし」
「?」
「明日は少し外に出てみませんか?」
「外?」
「ショッピングモールなど」
「気分転換も兼ねて、観察や参考にもなります」
「たしかに……!」
「いろんなデザインとか見れますね……!」
「……行く」
「わ、私も……行きたいです!」
「いいねいいね!!」
私は飛び起きる。
「じゃあ明日はお出かけだー!!」
◆
夜はまだこれから。
けれど――
新しいアイデアと、楽しい予定で。
胸はもう、いっぱいだった。
次回、ショッピングモールへ。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




