第二十七花「芽吹くアイデア、未来を育てて」
私は染井 芳乃!
城津 芽草ちゃんと星咲 睡蓮さんと糸刃 翔ちゃんと花森 菫ちゃんと顧問の風信子 桃花先生と黒百合 リリィちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!
今日は――5月!
新しい月、新しいスタート!
そして――
「ゴールデンウィーク前ってことは……」
◆ 部室棟・ゲーム開発部部室
「大会に向けての本格始動ね」
芽草ちゃんがノートを開く。
「はい。そろそろ案を固めたいところです」
睡蓮さんもパソコンを立ち上げる。
「……つくる」
翔ちゃんもやる気。
「がんばりましょう……!」
菫ちゃんも小さく拳を握る。
「よーし!新作ゲーム会議スタート!!」
◆
「まずジャンルだけど……」
私は腕を組む。
「育成ゲームってどうかな?」
「育成……」
「キャラクターを成長させるタイプですね」
睡蓮さんが頷く。
「……いい」
翔ちゃんも賛成。
「理由は?」
芽草ちゃんが聞く。
「えっとね!」
私は少し考えてから言う。
「この前の体力測定で思ったんだけど、人って得意なこととか成長の仕方が違うじゃん?」
「えぇ」
「だから、プレイヤーが育て方を選べるゲームって面白そうだなって!」
「なるほど……」
芽草ちゃんが頷く。
◆
「育成対象はどうします?」
菫ちゃんが質問する。
「キャラクター?」
「それとも……」
「“花”はどうかしら」
芽草ちゃんが静かに言った。
「花?」
「私たちの“花詞”とも繋げられる」
「確かに……テーマ性が出ますね」
睡蓮さんがメモを取る。
「……育てる花が、人の感情で変わる、とか」
翔ちゃんがぽつり。
「それいい!!」
私はすぐに反応する。
◆
「例えば――」
睡蓮さんが整理していく。
「プレイヤーは“種”を育てる」
「選択によって、花の性質が変化」
「成長の仕方も分岐する」
「プレイヤーの行動で性格が変わる……みたいな?」
「はい。優しく育てれば穏やかな花に、厳しくすれば強い花に」
「……観察、必要」
翔ちゃんがリリィちゃんを見る。
「え、あ……はい!」
リリィちゃんが少し驚く。
「その変化、見つけるの得意です」
「頼もしいわね」
芽草ちゃんが微笑む。
◆
「あとさ!」
私はさらに乗り出す。
「育成の途中でイベントとか入れたい!」
「イベント?」
「うん!悩んだり、失敗したり、成功したり!」
「成長の物語ですね」
菫ちゃんが嬉しそうに言う。
「……いい」
翔ちゃんも頷く。
◆
「まとめると――」
芽草ちゃんが整理する。
「“花”を育てる育成ゲーム」
「選択によって成長が変化」
「感情や行動が影響する」
「イベントで物語性を強化」
「いい感じじゃない!?」
「大会用としても完成度を高められそうです」
睡蓮さんが頷く。
「名前も考えたいですね……」
菫ちゃんが呟く。
「タイトルかぁ……!」
私は少し考えて――
「“フラワー・グロウ”とか?」
「……悪くない」
翔ちゃんがぽつり。
「仮タイトルとしてはいいでしょう」
◆
「よーし!」
私は立ち上がる。
「ゴールデンウィークで一気に作ろう!!」
「えぇ」
「進めましょう」
「……がんばる」
「はいっ!」
「わ、私も……!」
リリィちゃんも小さく拳を握る。
◆
新しいゲーム。
新しい挑戦。
その種は、今――
確かに植えられた。
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次回もお楽しみに




