第二十六花「全力測定!それぞれのかたち」
私は染井 芳乃!
城津 芽草ちゃんと星咲 睡蓮さんと糸刃 翔ちゃんと花森 菫ちゃんと顧問の風信子 桃花先生と黒百合 リリィちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!
◆ 芳乃の教室にて
「えぇ〜、もうすぐ4月が終わりますが、今日は体力測定を行います」
先生の言葉に――
「体力測定!」
思わず声が出た。
「そういえば、まだやってなかったわね」
芽草ちゃんが落ち着いて言う。
「運動かぁ……」
ちょっとだけ不安。
「……ほどほど」
翔ちゃんがぼそっと言う。
◆ 太陽女学院・体育館
体育館にはすでに多くの生徒が集まっていた。
「はい、順番に測定していきます」
先生の指示で、それぞれの種目へ移動する。
◆ 反復横跳び
「よーし!まずはこれ!」
「横移動の瞬発力を見る種目ね」
芽草ちゃんが説明してくれる。
「位置について……スタート!」
「いち!に!いち!に!」
「はやっ!?」
芽草ちゃんの動きがすごい。
無駄がなくて、正確で――
「……すごい」
翔ちゃんも小さく呟く。
「次、芳乃さん」
「よーし!」
――結果。
「……あれ?」
思ったより回数が少ない。
「足がもつれていたわね」
「うぅ……」
◆ 握力
「これは得意かも!」
私は機械を握る。
「せーのっ!」
「……普通ね」
芽草ちゃんの一言。
「普通ってなに!?」
「……平均」
翔ちゃんがフォロー(?)する。
◆ 長座体前屈
「体の柔らかさですね」
菫ちゃんがゆっくり前に倒れる。
「すごい……!」
かなり伸びてる。
「日頃からストレッチしてますので……」
「えらい!」
私は――
「い、いったぁぁぁ!」
途中で止まった。
◆ 立ち幅跳び
「……これ、好き」
翔ちゃんがぽつり。
ぴょん。
「おぉ……!」
かなりの距離。
「バランスがいいわね」
「次、芳乃!」
「いくよー!」
――ぴょん!
「……あれ?」
思ったより伸びない。
「着地が不安定だったわね」
「うぅ……」
◆ シャトルラン
「これが一番きついのよね……」
芽草ちゃんが少しだけため息。
「よーい、スタート!」
ピッ、ピッ、ピッ――
最初は順調。
でも――
「はぁ……はぁ……!」
どんどんきつくなる。
「……まだいける」
翔ちゃんは淡々と続けている。
「すご……」
「もう……むり……!」
私は途中で脱落。
◆
すべての種目が終わり――
「つ、疲れたぁ……」
体育館の床に座り込む。
「お疲れ様」
芽草ちゃんがタオルを差し出してくれる。
「ありがとう……」
「でも、こうして見ると個性が出ますね」
睡蓮さんが記録用紙を見ながら言う。
「……得意、違う」
翔ちゃんも頷く。
「でも、それがいいですよね」
菫ちゃんがやさしく微笑む。
◆
「ねぇねぇ!」
私は顔を上げる。
「これ、ゲームにできないかな?」
「体力測定を?」
「うん!ミニゲーム集みたいな!」
「……あり」
翔ちゃんが即答。
「競争要素も入れられそうですね」
睡蓮さんも乗ってくる。
「成長システムも面白そうね」
芽草ちゃんも興味を示す。
「楽しそうです……!」
菫ちゃんも目を輝かせる。
「リリィちゃんはどう?」
「えっ……!」
突然振られて少し驚く。
「……人によって得意が違うの、見てて面白かったです」
「でしょ!」
「その違いを活かしたら……いいゲームになりそうです」
「それだー!!」
◆
体力測定でヘトヘトになりながらも――
新しいアイデアは、しっかり生まれていた。
ゲーム開発部。
どんな出来事も、きっと“ヒント”になる
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




