第二十花「放課後のひとときと、その先へ」
私は染井 芳乃!
城津 芽草ちゃんと星咲 睡蓮さんと糸刃 翔ちゃんと花森 菫ちゃんと顧問の風信子 桃花先生といっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!
開花祭も終わって、お泊まり会も終わって――
今日は、いつも通りの放課後。
「なんか……久しぶりな感じするね」
部室のドアを開けながら、私はそう言った。
「たしかに、少し慌ただしかったものね」
芽草ちゃんが席に座りながら答える。
「……落ち着く」
翔ちゃんはいつもの場所に座って、ほっとしたように一言。
「ふふっ、ここが一番安心しますね」
菫ちゃんもやわらかく笑う。
「では、改めて……通常活動ですね」
睡蓮さんがノートパソコンを開いた。
◆
……とはいえ。
「今日は、ちょっとゆるくいかない?」
私は椅子に座りながら言う。
「ゆるく?」
「うん!雑談とか!」
「……いい」
翔ちゃんが即答。
「たまにはそういう日もいいわね」
芽草ちゃんも頷く。
「では、そうしましょうか」
◆
しばらくして――
「そういえばさ」
私はふと思い出す。
「開花祭のあと、他のクラスの人に声かけられたんだよね」
「なんて?」
「“ゲームすごく楽しかったです!”って!」
「……よかった」
翔ちゃんが小さく呟く。
「私もです……」
菫ちゃんが少し照れたように言う。
「評価がしっかり届いている証拠ね」
芽草ちゃんも満足そうに頷く。
◆
「改めて考えると――」
睡蓮さんが静かに言う。
「最初の状態から、よくここまで完成度を上げましたね」
「たしかに……!」
「最初は、ただタップするだけだったもんね」
「……今は、ちゃんとゲーム」
翔ちゃんの言葉に、みんなが少し笑う。
◆
「ねぇ、次ってどうするの?」
私は身を乗り出す。
「次?」
「うん!次のゲーム!」
一瞬、空気が少し変わる。
「……そうね」
芽草ちゃんが腕を組む。
「大会もあるし、次回作はさらにクオリティを上げたいところね」
「ジャンルも変えてみたいです」
睡蓮さんが続ける。
「例えば?」
「……ストーリーあるやつ」
翔ちゃんがぽつり。
「あ、それいい!」
「キャラクターも作りたいですね……!」
菫ちゃんの目が少し輝く。
「アクション、パズル、ノベル……いろいろ考えられるわね」
「夢が広がるね……!」
◆
そのとき――
「楽しそうね」
ドアが開いて、桃花先生が入ってきた。
「あ、先生!」
「今日は雑談の日かしら?」
「はい!」
「いいことよ。そういう時間も大切だから」
先生は、いつものように優しく微笑む。
「ただし――」
「次の目標も、そろそろ決めていきましょうね」
「はい!」
◆
「よーし!」
私は立ち上がる。
「次のゲーム、もっとすごいの作ろう!!」
「えぇ」
「はい!」
「……がんばる」
いつも通りの部室。
でも、確実に前に進んでる。
ゲーム開発部――
次の挑戦が、もう始まっている
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




