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魔法のない普通科で。    作者: ワイ
追憶と残響の桃
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みんなに笑顔を

『ローズへ こんな物しか残せないけど置いておくね!

あっもしあれが残ってたらもらって欲しいの、琥珀も怒らないと思うから 桃より』


ありがとう。残ってた。

ずっとずっと私の魔法でみんなに笑顔を届けるために使わせてもらうね。


〜エピローグ〜


数年後——。

「はぁぁ、気怠い朝ですなぁ……。じゃあ、行きますかー」

ルビーは、魔法科のローブに身を包んで歩き出す。

「ほぅ……そうやって歩いてると、本当に魔法科になったみたいだな」

じろじろとルビーの全身を観察しながら、サファイアが言った。

「なってねーし! オレはあくまでも普通科なの! でもトパーズのお父様がさ、『インペリアルに入るなら、せめて魔法学くらいは』って圧かけてくるんだから仕方ねーだろ……はぁぁ……」

大きなため息をつくルビー。

「今日の午前中はめいっぱい一緒にいられるじゃない。だから、わたしは嬉しいわよ」

ふふと上品に笑いながら、トパーズが現れる。

「しかし、ローズは今日も遅いな? 今日はどうしたんだ?」

「夜中まで作業に集中しすぎて、まだ寝てたわ。ふふ……可愛い寝顔だったから、置いてきちゃったの、でも起きないと困ると思ったからオルゴールはかけておいたわ」

恍惚とした笑みを浮かべるトパーズ。

((それって余計に眠るんじゃ………))と思う2人。

すると直後——。

「ねぇぇぇーーーー!!!! トパーズ!!! なんで起こしてくれないのーーーー!!!!!!!!」

背後から、盛大な怒号が響き渡った。

「「「おはよう、ローズ」」」

「昨日の作業は終わったのか?」

図面を広げながら、冷静に確認するサファイア。

「うん! 魔法陣をここまでレースに組み込めたよ!!」

「本当に集中すると周りが見えなくなるよなぁ、お前は。かぎ針を右手に持ったまま走ってくるなよ、危ねぇし、それ桃と琥珀からの貰い物なんだろ?」

あきれ顔でルビーが注意する。

「あっ!持ってきちゃってる…って、えーーー!! ルビー、本当にローブ着てる! かっこいーー! 本当に魔力めちゃくちゃ強くなったし、魔法科に転入しちゃえばよかったのにー?」

ルビーの周りをぐるぐると回りながら、目を輝かせるローズ。

「オレはあくまでも『工業』がやりたいの!! だから普通科でいいの!」

やってられない、と言いたげにルビーはふいっとそっぽを向いた。

「日常的に相棒の強い魔力を浴びて覚醒する話はたまに聞くがまさかルビーが、とはなぁ」

感慨深そうにサファイアがうんうん、と頷く。

「でも、わたし達の仕事には直したりもすることも必要だから、今のルビーの選択は助かるのよね」

トパーズが微笑み、ふと真面目な顔でローズたちを見つめる。

「……あっ。また産業革命の遺産見つかったって…行くんでしょ?ちゃんと2人で帰ってきてね?みんなも帰してあげてね……」

何度も見送っているのにまだまだ慣れず声が震えるローズ

「当たり前だろ? オレがトパーズの事、ちゃんと護るから安心しろって」

ニッっと八重歯を見せながら、おどて笑ってみせるルビー。

「わたしもルビーもローズのローブに護られてるから大丈夫よ。……本当に素敵だわ。糸一本一本に魔法を入れて守護陣を作って、それを仕立ててしまうんだもの……」

「あ、オレの言う事無視した!?」

仕事終わりにエビフライ食べて帰ってきたって、よかったね





この広いネットの世界で読者様に出会えたことにとても感謝しています。

私が夢で見た話を面白おかしく皆様と共有できたことが何よりも嬉しいです、ありがとうございました。



ここまで私の夢にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

もし「面白かった」「この物語に出会えて良かった」と少しでも思っていただけたら、ページ下部にある【★評価】や【ブックマーク】を押していだだけるとありがたいです。

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