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魔法のない普通科で。    作者: ワイ
オルゴールの音と桃
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あれれー?

ドアの外からその光景をニヤニヤと眺めていた二人は、顔を見合わせてニッと意地の悪い笑みを浮かべた。

「ねー蒼さんどーお思いですかー?? 砂時計の砂ほとんど落ちてるじゃないですかー??? でも当の本人起きてるんですよーー??」

あからさまに棒読みの桃。パンを咥えたままドアを静かに開け、わざとらしい口調で茶化しながら入ってくる。

「んーそうだなー? 寝させて休ませてあげたいなー?」

続いて入ってきた蒼もノリノリで調子を合わせる。

ルビーは「ギクッ」と肩を跳ね上げ、一瞬で顔を真っ赤にして二人を睨みつけた。

(は? 何なんだよ……っ)

見られていただけでも恥ずかしいのに、まだ何か企んでいるのかとルビーは真っ赤な顔のまま二人を鋭く睨みつける。

「あれれー? でも本人のベッド使われてますね〜??? どうします???」

「わー、ここにちょうど使ってない僕のベッドがこっちにありますよ、桃さん!」

「じゃあこれに寝かせてあげなきゃ可哀想ですよねー???」

「桃、ちょっと重いぞ」

「ん、大丈夫。せーの!」

ふたりで掛け声を合わせ、蒼のベッドをスルスルと移動させると、トパーズがスヤスヤと眠るベッドの真横に隙間なくピッタリと並べた。

(はぁーーー??!? お前ら何してんだよ!?)

そして「さぁどうぞ!」と言わんばかりに、二人揃ってニヤニヤ顔で指さしてみせる。

「……っ!!」

ルビーは顔を真っ赤に沸騰させ、空いたほうの手でベッドのフレームを――トントントン(拒否!)と叩いた。

「ええーー?? 拒否していいんですかぁ?? 砂時計やばいです文字通り」

「またあの拷問のような薬か……抑えるの辛かったんだよなぁ……」

蒼にしみじみと言われ、ルビーはぐうの音も出なくなる。

観念したルビーは、顔を真っ赤にしたままトパーズの横のベッドへ大人しく潜り込んだ。

桃も蒼もそれ以上は一切茶化さず、ずっと手を握り合っている二人を優しく見守っている。


顔を赤くしながらも、ルビーはトパーズの手を握ったまま静かに目を閉じるのだった。


あれれー?おかしーぞー?

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