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それなりに怖い話。  作者: 只野誠


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ほねばしら

 夕方、もう日が沈みだすというくらいに、少年は異様なものを見た。

 道の真ん中に異様なものがある。


 少年にはそれが骨に見えた。

 実際に骨だったのかどうか、それはわからないが。


 いうならば、それは骨でできたオブジェだ。

 骨を積み上げられてできた、何か宗教的な柱に思える。


 骨自体も大小様々で、色々な形のものがある。

 頭蓋骨、といっても人の物ではなく、恐らくは何かの獣のものだが、複数混じっている。

 そんなものが積み重ねられて柱になっているのだ。


 まさに骨柱だ。


 何か魔術か呪術的なものをそれから少年も感じる。

 いたずらにしては大掛かりだ。

 しかも道の真ん中にある意味が分からない。

 確かに車道と歩道の区別がない小さな裏道の道路で車が通ることも少ないが、車が通ればどかされるか崩れるか、それとも少なくとも騒ぎにはなっているはずだ。


 なのに、その骨柱は道の真ん中に鎮座している。


 少なくとも骨柱はかなり大きい。

 かなりの数の骨を積み上げなければできない。

 作るにしても数時間はかかりそうなものだ。

 さすがに騒ぎになるはずだ。


 色々とおかしい。


 少年にすらそう思える。

 そもそも何でこんなものが道の真ん中にあるのかも理解できない。


 そんな骨柱を前に呆然としていると、急にその骨柱が燃え始める。

 最初は小さな火花で少年も気づかない程度だったが、まるで油でもかかっていたようにそれは燃え始め、すぐに火柱となった。


 日が落ち、真っ暗になった道で、少年はその火柱を見続けた。

 その火柱はすぐに骨を燃やし尽くし消えた。

 後には燃え残りもない。


 骨がすべて燃え尽きていたのだ。

 少年も夢でも見ていたのかと、そう思えて仕方がないほどだった。

 物が燃えたような臭いも、燃えた煤の跡も、何なら燃えていた最中の熱すら、少年は感じなかった。

 ただ燃えている映像を見せられたような感覚だった。


 しばらく呆然とした後、少年はそのまま歩いて家に帰った。

 それから数か月後、少年の家は火事になる。

 あの骨柱はそれを予言していたのかもしれない。






ほねばしら【完】

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