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それなりに怖い話。  作者: 只野誠


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どうそうかい

 同窓会の連絡が来ていた。

 仕事が忙しかったが、その日はちょうど空いていたので、男は気晴らしに参加することにした。


 同窓会の日、男は集合場所に行く。

 見知った顔が何人かいたが、その人数は少ない。

 社会人にもなればそんなものだよな、と男は思い、店に入り話し始める。

 参加した人数はちょうど一つのテーブルで足りる程度だ。


 この同窓会を開いた幹事に話を聞くと、奇妙なことがわかった。


 全員に手紙を送ったのだが七割以上、連絡が取れなかった。

 幹事役の者も、そんなものだろうと思っていたが、連絡のなかったところから遅れて数件連絡が返ってきた。

 その連絡というのが、息子あるいは娘は死んだ、という連絡だった。


 そんなのが五~六件来たのだという。

 それを聞いた男も驚く。

 ちょうど三十人のクラスだったので五分の一にもなる人数だ。


 それを聞いていた男の友人が、連絡がないだけでもっと死んでるやつ多いんじゃないか?

 なんてことを言い出した。

 酒の席の冗談なんだろうけれども。

 男は友人に向かい、不謹慎な、とそう言った。


 だが、酒の席だ。

 別の元クラスメイトが、じゃあ、仲の良かった子に電話かけてみるよ、とその場で数人に電話をかけ始める。

 で、電話をかけるごとに顔が青ざめていく。

 そして、言うのだ。


 五人にかけてみんな死んでた。


 と。

 幹事が名前を確認して、二人ほど、幹事のところに連絡がきた者と被っていたが。

 男の友人が、おいおい、もうすでに三分の一くらい死んでね? と、顔を引きつらせてそう言った。

 同窓会に参加していた別の者も、心配になったのか連絡し始める。


 同窓会、その酒の席でおかしな空気が流れ始める。


 幹事の男は当時のクラスの名簿を取り出し、×印をつけていく。

 そこに、○○も△△もダメだった、と×印が追加されていく。


 結局、その名簿の半数以上に×印がつけられている。

 男の友人が、同窓会に参加している奴以外みんな死んでたりしてな、とそんなことを言い始めるのだが、その言葉に笑うものはいない。


 この同窓会に参加したのは六名だ。

 十数年以上前のクラスなので、参加者はそれくらいのものなのかもしれない。

 だが、あまりにも死んだ者の数が多すぎる。


 男は幹事がつけていた名簿を見る。

 ×印のほかに、事故死、病死、などとわかるものは死因まで書いてある。

 死因は様々だ。


 男が呆然とその名簿を見ていると誰かが、そういえば、すると十年後に死ぬって呪いの儀式流行ってたよな、と言い出した。

 確かにそんなものが、学生の時に流行っていたと、男も思い出す。


 それなら、俺もやってたけど生き残っているぜ、と男の友人がそう言った。

 男は怖がりだったから、そんな儀式には参加しなかった。

 そのはずだ。


 そんな話があり、飲み会自体の雰囲気も暗くなって同窓会は解散となった。

 雰囲気的に二次会もない。


 男は友人と別れ、久しぶりの実家へと帰る。

 そこで気づく。

 友人の家もこっちだったよな、と。

 友人は地元で就職し実家暮らしのはずだったと。


 男は家に帰った後、両親に同窓会で元クラスメイトがかなりの数死んでいたことを話す。

 すると両親は、そうそう、とうなずき数年前にバタバタと急に死んで、その中に友人もいた、と話し出した。


 男は顔をしかめ、友人に電話をかけるが繋がらない。

 友人の自宅に電話をかける。

 友人の両親が出る。

 結果は聞くまでもない。


 


どうそうかい【完】

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