違和感
「────痛っ」
穏やかな眠りから覚まさせたのは下肢に走る痛みだった。
(んー、眩しい……)
久しぶりに感じる陽の光がとても眩しく、瞳を開くのがツラい。ん゛ーと唸りながらゆっくりと開いた視線の先には、
「(ママっ!)」
掠れて上手く出ない声。
「あぁ、リリー!よかった」
マーサがすぐにコップにお水を用意して、ママの手から飲ませて貰う。お水が喉を通ってお腹に入るのがとってもわかる、変な感覚。
「ママにひさしぶりに会ったみたい、ママお顔が疲れているわ?」
なぜか久しぶりに感じるママは目の下にクマができ、疲れた様子。心配そうに見つめる娘にフフッと笑うとやさしく頭を撫でてくれた。
コン、コン、コン……ガチャ
「奥様、お薬をお持ちしました。そろそろお時間────!」
入ってきたのはレヴィ。私の姿を捉えるとホッとしたような優しい表情。頬に大きなガーゼと、レヴィの目の下にも大きなクマを見つけた。
段々と、目を覚ます前の記憶が蘇ってきた。お祭りの準備をしていて、村を怪しい人達が襲ってきて……あっ!
「レヴィ、怪我は??痛みは大丈夫??
助けに来てくれてありがとう。」
そう言うと瞳に少し涙を滲ませ小さく「いいえ」と首を振る。
「俺がお守り出来なかったせいで、お嬢様に怪我を負わせてしまいました。申し訳ございません……」
深く頭を下げるレヴィ。
怪我???あ、あの時ナイフが左足に刺さって、それで足が痛いのね!
「謝ることなんてないわ!レヴィが来てくれなかったらもっと酷いことが起きていたはずよ!」
「ありがと!私の騎士さん!」
レヴィが後ろを向いて鼻をすする。マーサがレヴィの背中を優しくさする。もぉ、泣き虫なんだから!
私たちのやり取りを見て、ママが優しく微笑む。
「さぁ、リリー。お薬をのんで、お医者様に診ていただきましょうね。
それから、ごはんをたべましょう!料理長にとびっきり元気の出るお料理をお願いするわ♪」
ごはん!! そういえば、とーーーーってもおなかペコペコ!
「わぁい!────っ痛」
体を大きく動かそうとすると左足に痛みが。慌てて駆け寄り心配そうに見つめる3人に「大丈夫よ!」と笑顔を向ける。
レヴィに支えて貰いながらママの手でお薬を飲ませて貰う。体がうまく動かせなくて、左足の様子がよく分からない……けど、なぜか違和感。
(私の体、どうなっているの???)




