表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/17

勇敢なお嬢様と護衛騎士

※暴力的、流血の表現があります。苦手な方はご注意下さい。


(さっきのアレックス、様子がおかしかった……大丈夫かな。)

人々が集まる広間をあとにして、リーシャは屋敷内を走り回る。

「ふたりとも、どこに行っちゃったのかしら。」


────────────────


「お久しゅうございます。随分探しましたよ、赤毛姿もお可愛らしいですねぇ」

ニヤリと笑う男。その紫色の瞳をアレックスは覚えている。

(あの時の────)


「殿下っ!」エヴァが立ちすくむアレックスの手を引き走り出す。

「あーあ、どこまで逃げれるかな♪」


タッタッタッタッタッ────


村のあちこちから火の手が上がり、村の男たちが侵入者に対し応戦している。倒れた人、燃え上がる家、アレックスの目に飛び込む今朝とはまるで違う光景。


「ハァ、ハァ、殿下!しっかりなさってください!」

エヴァの声でハッと我に返る。

(そうだ、あの日誓ったじゃないか……!)


「もうすぐです!森の中に入ればっ、───キャア!!」

どこからか飛んできた矢がエヴァの左腕を掠める。

「イヴリンっ!!」

先程の男とその仲間と思われる弓を構えた黒ずくめの男。

「おや、侍女殿に当たってしまったようですね。残念。腕を掠めた程度では、楽になれないでしょうに。」

クックッと笑うと男は右手を挙げる。

「放て。」

蹲るエヴァの背中を守るようにアレックスが前に出た時だった、


「ダメー!!!!」

弓を持つ男の足に、小さな栗色がしがみついた。


「あなたたち、なにをしているの!やめなさい!!」

「リーシャ!?」「お嬢様!!」


どこからか現れたリーシャは、振り払おうとする男の足をガッシリ掴み離れようとしない。紫の瞳の男が乱暴に栗色の髪を鷲掴み引き剥がす。


「可愛らしいお嬢さん、邪魔しないでいただけるかな?」

引き剥がされた拍子に転んでしまった身体を起こして、背筋を伸ばし男たちを見据える。

「あなたたち一体どなた?私はグランバル伯爵の娘リーシャ・グランバル。私たちの土地で悪いことしないで!!」


「ハハ♪勇敢なお嬢さんですねぇ。でも、私の邪魔をするのは許しませんよ?」

男の顔から笑顔が消え、腰から剣を抜いた。

「リーシャ!離れろ!はやく逃げるんだ!!」


「さよなら、可愛らしいお嬢さん───くっ?!」

リーシャに向けられた剣が振り払われた。

「今度はなんだっ!」

リーシャの前には見慣れた黒髪が肩で息をしながら立っている。

「ハァ、ハァ、俺のお嬢様から離れろ!」

「レヴィ!」


黒い瞳が男を睨んで離さない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ