幼い日の思い出
アレックスはリーシャよりも3つ歳上の13歳。出会った頃のアレックスは人前で話すことも笑うこともない暗い少年だった。鼻のそばかすまでとどく長い前髪が顔を隠し、いつも一人で過ごす日々……。
リーシャはそんなアレックスが気がかりで仕方ない。
「ねぇ、一緒にあそびましょ♪」
「ねぇ、きょうはなにをしていたの?」
「すきな食べ物はなぁに?」
「お花が咲いたの!ねぇ、一緒に見に行かない?」
毎日彼の所に通っては話しかけた。
ひと月ほど経ったある日。
いつもの様にひとり過ごすアレックスの元に行き「ねぇ、―――」と声をかけると、
「うるさいよ!無視してるのがわからないのか?!あっち行けよ!!」
突然大声をあげられ驚いたリーシャは転んでしまった。
「あっ……!」
一瞬戸惑うアレックスを見て、
「ぷっ、あははははははは!ビックリしちゃった、あなたとても大きな声が出るのね!」
泣かれるかと思い焦ったが、予想に反してコロコロ笑い続ける女の子……
「はじめておしゃべりできて嬉しいわ!わたしリーシャ!よろしくね♪」
そう言ってアレックスの手を取り、
「ねぇ、一緒にあそびましょ♪」とぐいぐい腕を引っ張りズンズン進んで歩く。あちこち指を指しながら、好きな花・道端で出会った犬の名前・おばけが出る家、村の中を歩き周り楽しそうに話し続けるリーシャ。
(変なやつ……)
自然と笑みが浮かんでしまう。そんなアレックスの姿を見て、リーシャは嬉しくてたまらなかった。
次の日も、またその次の日も、毎日彼の手を引き村中を歩き回るリーシャ。そんな姿を見た人々もアレックスと交流を持つようになり、あっという間に村中の人と打ち解けていった。
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「ハァ、お嬢様!やっと見つけた―――。」
肩で息をしながら汗びっしょりのレヴィがふたりの前に現れた。
「大変!見つかっちゃった!」
ふたりは見つめ合いイタズラに笑い合う、
「「逃げろー♪!!!」」
「?!?!」
ふたりは手をつなぎ走り出す。鬼ごっこのはじまりだ♪
小高い丘に笑い声が響く。
そんな毎日が当たり前だと思っていた―――。




