再会
眉間に皺を寄せ不満気に腕組みをする高貴な方。
(あれ?またどこかで会ったような……)
「アレックスだよ、忘れたのか?ガキの頃グランバルの村で一緒に過ごした。 お前の初めてのパートナーになるって約束したろ?」
『お前の、初めてのパートナーになってやるよ』
「っ?!」
忘れることなんてない。アレックス、忘れもしない私のはじめての……でも、でもっ!
「私をからかっていらっしゃるんですか?アレックスは赤毛でそばかすで……瞳の色だって違うわ!」
ついカッとなると彼は少し辛そうで、悲しそうな顔をして俯いてしまった。
「どうしたんだいリーシャ、大きな声を出して。」
父が両陛下を見送って戻ってきた。傍らには私が倒れたことで反省し、しょんぼりしたレヴィも……。(ちょっと目が赤い……)
「おや、陛下もお越しでしたか。」重い空気のわたしたちふたりを見て父が穏やかに話し始める。
「リーシャ、こちらの方は先日即位されたヴァロワ王国のアレクサンダー・ド・ヴァロワ新国王陛下。……私たちにっては、「アレックス」の名の方が馴染み深いな。」
懐かしげに目を細めて微笑みそう言うと、私の隣に腰掛けて大きな両手で震える私の手をぎゅっと握った。
「私も先程陛下からね……。驚いただろう、ずっと探し続けたアレックスが、こんな立派な姿で現れるなんて。信じられない気持ちもわかる。だが、彼は生きている。私たちの『家族』は生きていたんだよ。」
父の瞳に涙が浮かび、握る手にさらに力が込もる。
「……本当にアレックスなの?夢じゃないわよね?信じていいのよね?」
震える声で目の前のアレックスに語りかけると、真っ直ぐリーシャを見つめ頷く。
「遅くなってすまな、い゛っ?!」
父娘の前に跪き一礼すると、伝えたい言葉を言い終わる前にリーシャからの攻撃が始まった。
「どーしていままで連絡してくれなかったの!8年間探し続けたのよ!」
大粒の涙を流し、小さな手を握りしてめてポカポカ叩く。
「ずっと心配してたのよ!なぜもっとはやく言ってくれなかったの!バカーーー!!」
真っ赤な顔で涙を流し叩き続ける小さな拳をアレックスはただ受け入れていた――――――。




