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テアトルムのナレーター  作者: yuruhuwa回路


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冬のラメールと、コルの初試練

 冬がラメールを白く覆い始めた頃、コルに初めての試練が来た。


 レインが二日間の任務で不在の間に、旧孤児院の建物の暖炉の調子が悪くなった。うまく燃えず、煙が逆流して室内に充満した。


 コルは年下たちを外に出し、窓を開けて煙を逃がした。


 次に、近所のフィネさんに助けを求めた。


 フィネさんが来て「煙突が詰まってるね」と言った。掃除の仕方を教えてもらい、コルが屋根に上がって煙突を掃除した。高さが怖かったが、目を閉じなかった。


 夕方にはまた暖炉が使えるようになっていた。


 レインが帰ってきたとき、コルが「暖炉が壊れた」と報告した。


「今は」

「直した」

「一人で?」

「フィネさんに手伝ってもらった」


 レインが建物の中を見た。問題ない。暖かい。子供たちが夕飯を食べている。


「どうやった」


 コルが説明した。手順を、順番通りに。


 レインが黙って聞いた。


「……よくやった」

「ほめてくれるの?」

「事実を言っただけだ」


 コルが「それでもいい!」と言って走り回った。


 秀はレインの顔を見ていた。


 口元が、かすかに動いた。


 笑っていた。隠れた笑い方ではなく、ただそこにある笑いだった。


 誰かが育つのを見る喜びは、どんな達成感とも違う温かさを持っている。


 秀はレインが感じているものが、自分の前世の感覚と重なるのを思った。


 メンバーの誰かが一つ上の段階へ行ったとき、ステージの袖で一人でこっそり拳を握っていた。あの感覚だ。

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