6話 堕ちたエイユウ
───。
此処は依代村。
この村には化が不思議な事に依り憑かないそうだ。
何でも村人に聞くと神竜様に生贄として17歳になる子供を捧げるようだ。
その際の子の名を依代と言うらしい。
──。
とある青年は今年16歳。
神竜なんて居ない。そんな馬鹿馬鹿しいもの。
神竜が封印されていると言う山の頂。足を運んだ。
──。
山頂には極普通の祠があった。
その近くには古びた看板があった。
教科書で見たことのある何だか変な文字が書かれている。
青年には読めなかった。
読めもしない看板に時間をかけている暇はない。
青年は興味本位、と言うのは少し違うか。この村の本来を救うために、正体を暴く為に祠の戸を開ける。
バッ──。
「何も...ないじゃんか」
覚悟はしたといえ青年は心配だった。
何もないと判りどくどくと脈打つ胸を撫で下ろす。
ふと横を見る。
そのには黒く燻んだ剱があった。
此方は紛うことなき興味本位で引き抜く。
青年の周りに禍々しい耀が漂う。
──。
青年は力を吸う力を受け取った。
だが、それからのことだった。
この村には化が多く依り憑く様になった。
力を持った青年は化が来ても吸い尽くし薙ぎ倒してゆきました。
村の人々からはエイユウと讃えられました、ですが。
化の魔力を吸いすぎたのか、青年の元々の秘めたモノだったのか定かではないが、彼は。
─横柄、そして傲慢─
調子付いた青年は村の人からは敬遠されました。
直には反発を多く買いました。
例えそれが昔村を救ったエイユウであっても。
化が依る様になった原因であっても。
人々からの称賛が無ければそれはきっともうエイユウとしての役割は無い。
青年自らの行いで心は蝕まれ禍々しいものになってゆく。
魅せて欲しいその行場を無くした禍々しくとも興味を引くそんな心で。
彼の事をエイユウと呼ぶのなら。
あの言葉しか、入らない。
───堕ちた、エイユウ───
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